旅先での新鮮な発見や非日常の体験、大人のこだわりをピックアップする「オトナトラベル」。旧正月前の香港 の一大イベント、フラワーマーケットで、運気アップのための香港人のこだわり"花選び"を教えてもらいました。
風水や縁起ものをとても大切にする香港の人たちは、運気よく旧正月を迎えるために、大晦日に正月用の花を買い出しに出かけます。ビクトリアパークやモンコックにある花市は、押すな押すなの大賑わい。なぜかというと、このときに売られる花には、それぞれ意味があって、福を迎え入れるには必要不可欠だから。
例えば、商売がうまく行くための"金柑"、開いた花が運を呼ぶとされる"菊"は、とてもポピュラー。なんといっても、香港の新年の挨拶は"恭喜發財(コンへイハッチョイ:今年もお金儲けができますように)"というぐらいですから、香港の人々は仕事運・金運のUPには特にこだわるのです。このこだわりにあやかって金柑をデスクに飾れば、お仕事運アップに効き目があるかもしれません。
そして、多くの女性が買い求めていたのは、縁結びの"桃の花"や子孫繁栄につながる"ツノナス"、新婚向けによいという"蘭"。未婚・既婚を問わず、ラブ運の上昇はこちらでも大きな需要があるようです。
ツノナスは「フォックスフェイス」という呼び名で秋ごろに日本の花屋さんでもみかけることができますよ。
ちなみに、もし香港へ旅行するなら私がおすすめなのはキャセイパシフィック航空のビジネスクラス。3ヶ所ある香港出発の前のラウンジのなかでも広々した「ザ・ウィング」のヌードル・バーは、ザ・ペニンシュラ香港の系列会社がサービスしています。ここで香港の旅を振りふりかえりながら最後にいただく点心や坦々麺は最高です!
(文/小野アムスデン道子)
小野アムスデン道子ロンリープラネット日本語版編集Mgrを経て、価値ある旅の楽しみ方を伝えるトラベル・ジャーナリストに。海外での数多くの経験から、食・文化・アート・ファッションまで日々の暮らしに変化をもたらすヒントを得る。現在は、旅に加えてライフスタイルについての執筆・編集・翻訳も。編集『NYモダンアートを巡る旅ガイド』、翻訳『NY流 シーナのブラックドレスで365日』(共にメディアファクトリー刊)など。