現在、チーフ クリエイティブ オフィサーとしてデザインを手掛けるのはマックス・アズリアの妻、ルバ・アズリア。今回のテーマは、彼女が旅したイスタンブール。いつもはヴィヴィッドなネオンカラーで楽しませる「BCBG」も、今回はネイビーやブラック、グレーなどシックな色合いが並びます。
写真はコレクションで発表されたランウェイの作品。エキゾチックなプリントや、ネイビー×ブラックの色合いにルバの見たイスタンブールの景色が映し出されています。プリントと刺繍が施されたネイビーのトップスや柄のワンピースは、ランウェイの作品でありながら日常的にも着回しがききそう。
また、自身も40代のワーキングマザーであるルバが創り出す服の数々は、同世代の私たちの気分に見事にフィットするもの。
たとえば彼女が得意とするアイテムの1つ、シルクレーヨンのニット(写真上)。身に付けると女性らしい立体的なシルエットが表れ、シルクならではの軽くて柔らかな着心地は格別。何より、シワにならないので旅先や出張先へもクルクルと丸めて持っていくことができます。
旅先で打ち合わせを兼ねたディナーに着ていく服って、結構考えますよね。筆者もはりきってシルクのブラウスを持って行ったもののスーツケースから出したら皺くちゃ......アイロンをかける余裕もなく、結局1度も袖を通さず持ち帰った......なんてしょっぱい経験も。特に今季のレース柄のセットアップは、ベージュピンクの色合いが日本人の肌によく映えて、活用できそうです。
「BCBG」の真骨頂の1つ、フルレングスのイブニングドレスも要チェック。先シーズンからのトレンド、レース&スリットは難易度が高く、映画祭やGALAパーティーの晴れ舞台でセレブ達の"ポロリ"が続出しているけれど、こんなデザイン(写真上右)ならトレンドも取り入れつつ安心して着られます。
その辺のさじ加減が、女性デザイナーであるルバの心得たところ。また繊細な刺し子の刺繍が施された白のライダースも、心惹かれたアイテムでした(写真上左)。"きちんと感"のあるハード過ぎないライダースって、ワンピースにデニムにと、何でも合わせられて重宝しますよね。
さらに、小脇に抱えるタイプの大振りなクラッチも、トレンドを上手に押さえていてニクい(写真上)。スタッズやスパンコールでちょっと辛口に仕上げたテイストは、仕事服もバッグからこのクラッチに持ち替えるだけでパーティー仕様に――これは使えます。
ニットからドレス、小物まで、今シーズンは日本人女性の感覚にフィットするアイテムが勢揃いした「BCBG」。秋冬ラインは6月下旬から店頭に登場予定。さっそくチェックですよ。
(取材・文/藤森陽子)