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妊娠・出産の「通説」はアテにならない!? ~産婦人科医・宋美玄さんの「ゆる出産」のすすめ
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妊娠・出産の「通説」はアテにならない!? ~産婦人科医・宋美玄さんの「ゆる出産」のすすめ

2013-06-14 20:04
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    130614ninshin_01.jpg産婦人科医で性科学者の宋美玄(そん・みひょん)さんは、35歳で初めての出産を経験されました。


    産婦人科医として、そして母親として、妊娠・出産について一般的に広まっている「通説」は、疑問に思うことが多いと言います。


    読売新聞の医療専門サイト「ヨミドクター」主催のセミナーで詳しい話を聞いてきました。


     
    ■妊婦は「目」を使うな?


    ある映画で、助産師が妊婦に「妊娠中は目が疲れるから、スマホやパソコンは見ないでね」と言うシーンがありました。

    宋さんはこの言葉の真意を「余計な情報は集めてくるな」ということだと言います。今は、質問サイトや掲示板などで、素人同士のやりとりが多く行われていますが、個人の体験に基づく回答は、「その人にとってはそうだった」だけで、他の人には当てはまらないことが多い。実際、産婦人科医から見て、「こんな回答がトップなの?」と驚くことも多いそうです。


    雑多な情報に惑わされて、ストレスを溜めてしまっては本末転倒。時にはインターネットの情報や、まわりの声を遮断する「スルー力」も大事なのです


     
    ■妊娠・出産のウソ・ホント


    ちまたに溢れている「通説」の真偽について、宋さんの見解を紹介します。


    ・妊娠中は「カタカナ」の食べ物は避けるべき?

    妊娠中は「和」の食べ物が推奨される傾向があります。しかし、必ずしも和食だけが体に良いというわけではありません。「和・洋・中、あらゆる選択肢が増えたことで、脳卒中になる人が減ったり、寿命が延びたりという側面もあります」と宋さん。妊婦だからと言って過度な食事制限は不要です。


    ただし、「生肉、生チーズ、生ハム」だけは注意が必要。これらの食品には「トキソプラズマ」という原虫がいて、この菌に感染すると、胎児に障がいを与える可能性があるとのことです。


    ・妊娠中は太っちゃダメ?

    現在の産婦人科医は、妊婦が太りすぎることに敏感な人が多く、「体重の増加は8kgまで」などと注意される妊婦もいるのだとか。しかし、厚生労働省が定めている妊婦の適正体重増加量は「7キロ~12キロ」。


    「この範囲であれば、体重の影響で出産が重くなりすぎることはありません」(宋さん)。


    ・帝王切開は「自然出産」ではない?

    多くの女性が、できる限り「自然」に出産することを望みます。でも、「『自然』とは何でしょう?」と宋さんは疑問を投げかけます。


    帝王切開は、赤ちゃんを助けるための手術です。これによって多くの命が助かっていることは事実。自然に分娩できなかったからといって自分を責める必要はありません。「もちろん、帝王切開も立派な出産です」と宋さんは話します。


     
    ■医療の手を借りていい


    一番大切なのは、「母子ともに健康である」こと。そのためには本来備わっている身体能力を最大限に活かせることが理想です。医療はその力を補助してくれるもの。「陣痛促進剤」にしろ「帝王切開」にしろ、医療の手を借りたかどうかは、こだわるところではありません。


    世間一般の常識にとらわれず、自分らしい妊娠・出産を、1つの貴重な体験として楽しめるといいですね。


    ヨミドクター(yomiDr.)


    (取材・文/尾越まり恵)

    RSSブログ情報:http://www.cafeglobe.com/2013/06/030647ninshin.html
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