何でも否定すればいいってもんじゃねーんだよ ~4K技術について~

今回はうさみのりやさんのブログ『うさみのりやのブログGT~三十路の元官僚の天下りしない生活~』からご寄稿いただきました。

※この記事は2013年01月29日に書かれたものです。

■何でも否定すればいいってもんじゃねーんだよ ~4K技術について~
さて昨日東洋大学の山田肇っていうおじさんが「4Kテレビは必ず失敗する」*1とか言う記事を上げてました。

*1:「4Kテレビは失敗する」 2013年01月28日 『BLOGOS』
http://blogos.com/article/55026/

この記事の構成は

「頭のいい僕が、バカな人達にダメ出ししてあげるよ。ありがたく頂戴してね。でも前向きな提言は一切する気はないけどね!」

っていう僕が大っ嫌いなネガティブ言いっ放し型の記事なのでちょっと反論ってほどじゃないけど4K技術の前向きな意義を少し述べたいと思います。(別に御方のブログの内容にケチを付ける訳じゃありません)

まず4K技術ってなんなのかっていうと、言ってみればテレビの映像を奇麗にする高精細化技術です。

奇をてらったARや3Dなんかと違って、解像度を上げていくいわゆる王道の技術進歩なので、競合規格が誕生しなければ、遅かれ早かれ時間をかけて市場に浸透することはほぼ間違いないでしょう。DVDがBlu-rayになったみたいなもんです。

冒頭に引用した山田おじさんの記事の内容は、

「テレビにこれ以上の画像の高精細化を要求するコンテンツって本当にあるの?それが無かったら4Kなんて意味ないんじゃねぇ?4Kテレビなんて辞めちまえ」

ってな訳ですけど、これは確かに一理あるのかもしれません。

ただ4K技術の意義の本質はそういうテレビみたいなエンターテイメント系(まずはそこから入るんでしょうが)よりも、どっちかって言うとBigDATAってよばれる画像検索のフィールドにあると思うんスよ。

例えば4Kレベルの高精細で取られた映像から適切な特徴を検索するシステムを作れば、そこから読み取れる情報がめっちゃ増えるから

 ● 製造ラインの異常検出

 ● 医療の読影・画像診断のIT化

 ● 構造物の異常検知

 ● 監視カメラからの犯人の割り出し

みたいなことが今よりずっと簡単に出来るようになる可能性がある訳ですよ。

特に構造物の異常検知の自動化は、笹子トンネルじゃないけどインフラが老朽化する時代凄いニーズがある訳で、三菱プラントエンジニアリングなり、産業技術総合研究所なりが一生懸命その手の開発をしている状態です。

「画像認識応用システム」 『MITSUBISHI』

http://www.mpec.co.jp/engineering/safety/image_recognition/index.html

「カメラ映像から異常動作をリアルタイムで自動検出するソフトを開発」 2007年10月16日 『産総研』

http://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2007/pr20071016/pr20071016.html

こういうメンテナンスとか医療分野の革新には、センサーとしての画像技術とロボット技術が不可欠で、この両者に強みがある日本にとってはもしかして世界に打って出るチャンスに繋がるかもしれない訳です。

さらにはこれまで日本が弱かった検索技術やソフトウェアエンジニアリングの分野でも、

トプスシステムズ*2なりFixstars*3なりといった日本の誇るテクノロジー系中小企業がメニーコアの画像処理LSIやソフト設計環境の開発を進めているわけで、ここも将来的にはもしかして勝負できるフィールドになるかもしれないんですよね。

*2:『トプスシステムズ』サイト
http://www.topscom.co.jp/

*3:『Fixstars』サイト
http://www.fixstars.com/ja/

テレビって意味でもcell-regzaの経験がある東芝なんかは、テレビの差別化のコアがパネルから画像の並列処理に代わってきていることを認識してて、コア半導体で儲けようみたいな色気をぷんぷん出してて、こんな64個もCPUがある半導体を出してみたりしているわけです。

「東芝、組み込み用途向けに64コアを集積したメニーコアSoCを開発」 2012年06月15日 『マイナビニュース』

http://news.mynavi.jp/news/2012/06/15/136/index.html

東芝が次世代のintelとはいわないまでも、メディアテック(台湾)位のポジションを取ることは十分ありそうな話です。

まぁ色々書きましたが、そんなわけで僕は4Kテレビは技術の王道な進歩なので時間をかけて浸透していくと思いますし、それ以上に社会システムを変革するキー技術として4K技術にはかなり未来を感じてます。そして最後に東洋大の山田教授って人に言いたいのは

「教授の役割ってのは次世代の若者に明るい希望を見せることじゃないんですか!頭がいいのはわかったから、それを世の中のダメ出しに使わないでくださいよ。」

ってことです。

ではでは今日はこんなとこで

執筆: この記事はうさみのりやさんのブログ『うさみのりやのブログGT~三十路の元官僚の天下りしない生活~』からご寄稿いただきました。

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