4月9日夕方、俺の携帯が鳴った。20年来の付き合いをしているKUMAからだ。
hideがインディーズ時代から弟のように可愛がっていた男で、当時はまだ19歳だった。
KUMA「オヤジ、今日は約束の誕生祝いだよ。渋谷のいつもの所で待ってるから」
俺「おう、二人でノンビリやろうかね」
待ち合わせた渋谷109近くのレストランで、ビールを飲みながら色んな思い出話に花が咲き始めた。
それにしても忙しい男だな。やたらメールだか着信をチェックしている。
1時間もしないうちに、
KUMA「代官山に素敵な店を予約してあるから、そっちに移りましょう」
”珍しいな。KUMAがそんな気の利いた場所の店を知ってるなんて”
と思いながら、ホロ酔い加減でタクシーに乗り込んだ。
俺「代官山で飲むなんて、何年ぶりだろう。いや、今年1月にテツちゃんのトークライブで来たんだ。あれっ、この話KUMAにしなかったっけ?」
なんてエレベーター内でゴチャゴチャ話してるうちに、ドアが開いた。
エッ!..............................................................................(しばし呆然)??
何で目の前にテツちゃん(L'Arc-en-Ciel)が立ってるの??
しかも、また目が笑ってるよ。
多賀(取締役)がその背後から飛び出してきて、薄暗い店内に俺の腕をグイグイ引っ張って行く。
何だ!何だ!!何だぁ!?
店内奥に拉致されながらも左右を見回すと、両脇にはズラーッと奥まで、仕事仲間やミュージシャンの見慣れた顔がいっぱい並んでいる!
みんな優しい笑顔と拍手で迎えてくれている。
どうなってんだ、これ??
ビックリして入り口を振り返ったら、まだ会社で残業してると思ってた社員達が、いつの間にか先回りして受付に立っていた。
Zy.編集部の山口なんか、ついさっきまで俺と顔つき合わせて打合せしてたじゃないか。
ワオ!奥のグランドピアノでhideの「ミザリー」を弾きながら俺を見てるのは、X(JAPAN)のインディーズ時代から東京ドームまでプロデューサーをしていた御大の津田さんだ。
俺を驚かそうと、KUMAと多賀が中心になって、1ヶ月ぐらい前から極秘裏で進められていた「還暦祝いパーティ」だったのだ!
驚いたのなんのって、今まで全く気づかなかったぞ!
総勢70名ぐらいはいそうだ。
みなさん、本当に申し訳ない。こんな俺の為に、忙しい時間を割いてまで来ていただいて。
大先輩のロッキンママ東海林のり子さん、数少ないビジュアル系生き残りの(笑)ライター大島さん、ビジュアル系を支えてきた偉大なカメラマン小松さん、天下のESPミュージカルアカデミー小野寺校長、業界一暴れん坊将軍の(笑)マアヴェリック大石社長、スリムになった(微笑)PSカンパニー尾崎社長、hide実弟のヘッドワックス松本社長、エネルギッシュなビヨンドマックス戸井田社長、エキサイトミュージックエンターテイメント冨田社長、アドウェイズ松嶋COO、仕事を終えて駆けつけてくれたマーサ塚崎社長とライフ広瀬社長等、数多くの仕事仲間に感謝の気持ちでいっぱいだ。
入り口で出迎えてくれたテツちゃん以外にも、heath(X-JAPAN)、HIRO(ex-La'cryma Christi)、千聖(PENICILLIN)、HIMAWARI(DUSTER-3)等、時々一緒に飲んでるミュージシャンばかりだ。若手では、heidi.やDazyStripperが少し緊張した面持ちで立っていたっけ(笑)。
この他にも、高校~大学同期の悪友で時々stylish waveにも嬉々として遊びに来るヘンなオジサン官僚の上妻内閣調査室長、YOKOSO JAPANの立役者で最近少しビジュアル系に目覚め始めた甲斐観光庁審議官、ルナシーが大好きで今でも隆一追っかけの(笑)佐藤侍従次長夫人等、昔からのプライベートな飲み友達数人を会場の隅で見つけたときには、びっくりを通り越してあきれ果ててしまった。
朝からファンの方々の優しいメッセージに励まされ、こんな素晴らしい仲間達に囲まれて、俺は本当に幸せ者だ。
こんなにたくさんの方々に祝ってもらえたのって、生まれて初めてだ。
”まだまだこれからも、ビジュアル系隆盛のために頑張らなければ”
と、思いを新たにした。
そしてパーティ後半は、嬉しさのあまり、またもやヘベレケの酩酊状態へと陥ったのでアル。
追伸:
hide実弟のヒロシさん(松本社長)からプレゼントされた赤いチャンチャンコは、hideギターモデルのイエローハートがいっぱい刺繍されている(大笑い)。酔っ払いオジサンのチャンチャンコ姿は、「SC24 CAFE」店長ブログで近日公開予定らしい。でも写真撮られたの、覚えてねーな(苦笑)。
尾崎さんから手渡されたのは、GazettEのルキが中心になって作成したPSカンパニー軍団全メンバーの大きな寄せ書きだ(すげーッ!)。つーことは、みんな俺が60歳だということを知ってしまったわけだ(再び苦笑)。週明けにデジカメで撮って、ここで掲載しようかな。