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漫画『ちびまる子ちゃん』連載30周年を記念し、今年2017年1月よりTVアニメでは原作者である“さくらももこ脚本まつり”を開催中。過去の脚本をリメイクさせ、原作者ならではの良い意味で毒のある内容が話題となっている。

これまでも、小学生らしからぬ言動をする主人公・まる子をはじめ、登場人物が“クズ”“畜生”ばかり、とネットでは度々話題になる『ちびまる子ちゃん』。原作に比べるとTVアニメは若干おとなしい印象が強いが、さくらももこ脚本になると随所に散りばめられたブラックさが際立つ。

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『友蔵、これでいいのか考える』の巻(2/12放映)では、「ノートを買う」と嘘をついて、いつも優しいおじいちゃん・友蔵からまんまと100円をせびる卑劣なまる子。まる子のお小遣いは1日30円なので相当な大金だ。友蔵は騙されたのだと父・ヒロシから聞かされ、まる子のためを考え甘やかすことをやめようとする。

しかし、具合が悪いと言ったまる子の言葉を信じず学校に行かせ、本当に体調不良で帰ってきたまる子を見た友蔵は大後悔、結局いつもの「甘やかしジジイ」(ヒロシ命名)に戻ってしまう。翌日、お母さんに「病院へ行く」と嘘をついて、まる子と2人で遊園地に出かけ、罪滅ぼしをする友蔵。しかも、友蔵がやるはずだった佐々木のじいさんの植木の世話をなぜか丸尾君に押し付けて……。まる子にそそのかされて友蔵もクズに。

かなり反響があった『お母さんの給食袋』の巻(2/19放映)は、まる子とたまちゃん、としこちゃんの3人でお揃いの給食袋をまる子のお母さんに作ってもらおう、と話しているところに前田さんが乱入。「私もパンダ柄で作って欲しい。私の分は頼めないって言うの?」と圧をかけてくるので、渋々お母さんに4人分の給食袋の刺繍を依頼する。

出来上がった給食袋を受け取り喜ぶとしこちゃんとたまちゃんだったが、「パンダがあまり可愛くないから、さくらさんのクマと交換して」と前田さん。これにはまる子も「お母さんが夜遅くまで一生懸命作ってくれたのに。それなのに……。あんたなんかにクマもパンダも絶対あげないから!」と激怒。

「言わないけれど、本当はお母さんの給食袋が可愛くて自慢だった」という、たまにある“泣かせるお母さん大好き話”が、実にさくらももこ脚本らしい。

他にも、アルコールランプを使う理科の実験で火事のトラウマをもつ永沢がパニックを起こしたり、魔が差したまる子がカンニングをし(たまえと)隠蔽しようとして苦しむなど、なかなかパンチの効いた話が並び、放送される度にネットでは盛り上がっている。

“さくらももこ脚本まつり”は3月19日放送の1時間スペシャルで一旦終了。スペシャルなので毒は弱そうだが、特にブラックな要素がなさそうだった『出した手紙をとりもどせ!!』の巻(3/12放映)でも、「え!おじいちゃんでも考え事なんてするの!? カーッ! 恐れ入ったね、こりゃ。うちのじいちゃんはエライよ、立派な人だ」など、まる子の畜生ぶりが発揮された台詞が数々登場したので、見逃せない。

ちなみに、『まる子、カンニングをする』の巻(3/5放映)では、カンニングをバレされた藤木をここぞとばかりに責め立てた山根(胃腸が弱いキャラでおなじみ)。まる子が藤木をかばうと、「君、わりといつも藤木君をかばうよね。案外、ちょっと卑怯なところがカッコイイなんて思っているんだろ」と卑屈すぎる一言を放った。永沢ばかりが注目を集めがちだが、厳格な父を持つ山根の闇も深い。

※画像は公式HPより
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