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会社に遅刻するのはそんなに悪いことなのか?
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会社に遅刻するのはそんなに悪いことなのか?

2014-02-01 22:00
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    私が就職したばかりの頃のことです。

    おそらく、多くの新卒新入社員がやってしまったことがあることだと思いますが

    寝坊して5分ほど遅刻してしまったことがあります。

    その時上司から

    「まだ何もできないんだから、今、お前にできるのはちゃんと時間通りに会社に来ることだけだ!」
    と烈火のごとく怒られました。

    はあ、さいですか……

    その時、私は上司の剣幕に押されて一も二もなく平謝りしました。

    はい。遅刻はいいことではありません。

    寝坊なんて情けないことこの上ない失態です。

    でもですよ

    会社に来るのが仕事っていうのは、ちょっとおかしくないでしょうか?

    私はすごくそれが腑に落ちませんでした。

    そして、その腑に落ちないなんともモヤモヤした気持ちは

    後の経験でよりはっきりとした疑問へと変わっていきました。

     

    ■■垣間見た海外の「遅刻」に対する価値観
    ネット上で有名なこんな日本人ジョークがあります。

     

    トウキョウのとある会社に勤めるジョージだが、彼の上司は時間に厳しいことで有名だった。

    ある日、出勤時間になってもジョージは会社にやってこなかった。

    上司はイライラしながら彼を待っていたが、ジョージが姿を見せたのはそれから1時間も後のことだった。

    ジョージは唇の端から血を流し、歯は欠け、足を引き摺っている有様であった。

    ジョージは苦しそうな顔をしながら言った。

    「すいません。階段から足を滑らせて落ちてしまったのです」

    それを聞いた日本人上司は顔色一つ変えずにこう聞いた。

    「1時間もか?」

    (早坂隆 『世界の日本人ジョーク集』より)

     

    日本人はとにかく時間に正確です。
    電車はダイヤ通りに動くし、ピザの出前は少しでも想定から遅れると謝罪とともに割引チケットをくれます。

    ですが、その時間に対する価値観は功罪ともにしていると思うのです。

    職場によって違いはありますが、出社時間に5分でも遅刻すると、烈火のごとく上司から叱責されるし、

    学校の入り口では怖い先生たちが生徒の登校時間をチェックしています。

    でも、ちょっと交通機関が遅れるとか、道が混んでるとか、体調が良くなくてつい寝坊なんて

    とくに珍しいことでもないですよね?

    そんなときにまでイチイチ叱責するのは本当に生産的な行為なのでしょうか?

    会社員は別に1分単位の時給で働いているわけでもないし、学校にちょっと遅れたからと言って

    なんかデメリットは発生するのでしょうか?

    前述の「時間通りに会社に来るのが仕事」発言なんて理に適っていないにもほどがあるとしか思えないです。

     

    ■■外資の職場にて
    夏休みをとった職場の先輩の代理で、とある外資系金融会社のヘルプデスクを一週間だけ引き受けたことがあります。

    その職場はイギリス、アメリカ、香港、台湾、オーストラリア、日本の連合軍で

    社員の半分以上が外国人でした。


    初日、もちろん私は早起きして、定刻通り8時半に出社しました。

    そして驚きました。

    なんと、人が全然いないのです。

    出社しているのは人数にして全体の半分以下の日本人社員だけで、

    外国人軍団は一人も来ていませんでした。

    そして、待つこと30分。

    9時ごろになって外国人軍団はぞろぞろと出社してきました。
    だれも咎めなければ、だれも気にしている様子もありません。
    そして、その理由は、業後に日本人の社員さんから聞いてわかりました。

    「市場が開くのが9時だから、それまでに来ればいいんだよ」

    彼らは債権を扱うブローカーで、東京市場が開くのが9時。

    だから、9時に来れば業務できるんだから文句ないだろ

    というのが彼らの主張だったわけです。

     

    なるほど、納得です。

    会社において生産行為がはじまるのが9時なんだか、まあいいやというのがスタンスだったわけです。

    その後、まるまる一週間その職場にいましたが、翌日以降も外国人集団の出社時間は同じようなものでした。

    そして、ボスの香港人も、中間管理職の日本人もそれについて咎める様子は一切ありませんでした。


    ■■時は金なりとはいうけど
    私の職場もそうですが、多くの企業はだいたい9時ぐらいが出社時間として決まっているはずです。

    ですが、店舗が空くのが9時だからなど、明確な理由で9時出社と決めている企業はどれだけあるでしょうか?

    時は金なりと言いますが、同じ量の仕事を7時間かけてダラダラやろうが、

    5時間ぐらいでさっさと終わらせようが、最終的な成果という観点においては一切違いないはずです。

    そして、時間よりも成果という問題について考え、満員電車に揺られて朝早く来て遅くまで仕事を

    するやりかたをやめ、さっさと仕事を切り上げるやり方は実行不可能ではないはず。

    現にカナダやドイツでは、みんな4時ぐらいに帰るのがふつうだといいますし、

    日本でもzozotownの運営で知られるスタートトゥデイはみんな3時に帰っているという話があります。

    (なんと6時間労働ですよ!)

    http://diamond.jp/articles/-/39316

     

    遅刻が良いことだとは言いませんが、朝9時までにきっかり来なければいけないのは

    本当にそんなに大事なことなのでしょうか?

    いまだ疑問は尽きません。

     

    (画像・足成より)

    ※この記事はガジェ通ウェブライターの「ランボー怒りの深夜勤務」が執筆しました。あなたもウェブライターになって一緒に執筆しませんか?

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