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自分の“殺意”と向き合うヒューマンドラマ 白石晃士監督映画『殺人ワークショップ』[ホラー通信]
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自分の“殺意”と向き合うヒューマンドラマ 白石晃士監督映画『殺人ワークショップ』[ホラー通信]

2014-08-29 00:30
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    「殺したい相手はいませんか 共にその殺意を解放しましょう」

    9月13日公開の白石晃士監督作品『殺人ワークショップ』

    ニコニコ生放送で行われていた“白石晃士ウィーク”でも今作の予告編が連日流れ、執拗に頭をはたかれ続けるリアルで辛いDVシーンと、「刺して抜く刺して抜く」を連呼する刺殺練習シーンのインパクトが強烈で、「一体どんな映画なんだ」と話題になった。

    予告編が表示されない方はこちらの記事でご覧ください。

    グロさの際立つホラー作品や“霊体ミミズ”の跋扈するオカルト・モキュメンタリーを数々手がけ、独自の世界を作り上げてきた白石監督だが、今作は少し趣の違う作品に仕上がっている。

    今作では、誰かに対して鬱屈した気持ちを抱え、ついに相手を殺すことを決意してしまった人たちが、宇野祥平演じる講師・江野の開く“殺人ワークショップ”に参加し、最後の実践に向けて殺害方法を学んでいく。集まった人たちの殺人の動機は様々だ。ドメスティック・バイオレンス、恋人の浮気症、自分勝手な家族など……。

    情けも容赦も一切ない、確実に“憎い相手を殺す”ための方法を伝授する殺人ワークショップを通じて、彼らは自分の“殺人”という選択と、その選択に至ってしまった自分の“弱さ”と、自分が限界まで抑え込んできた“感情”と、否が応にも向き合うことになる。

    “殺人”という選択は生半可なものではない。しかしそこに至ってしまったのは彼らが相手と衝突することから逃げ続けてきた末路だ。講師・江野は一切の逃げを許さず、彼らの“魂”を解放させるための道を強引に進ませる。彼らが進む道の先にあるものは――。

    “殺人を教えるワークショップ”というのは一見悪趣味で非倫理的なテーマだが、この作品はあまりにもリアルなヒューマンドラマだ。ホラー映画で殺人シーンにすっかり見慣れてしまっている方にこそ、この映画はとても新鮮にうつるかもしれない。

    白石作品のファンにとっては、お馴染み“江野くん”宇野祥平のお決まりの役名の新たな一面を観ることができるという点でもオススメである。

    映画『殺人ワークショップ』は9月13日よりアップリンクにて公開。どうぞお楽しみに。

    『殺人ワークショップ』(HD/シネマスコープ/2014/75分)

    併映『超・暴力人間』20分
    2014年9月13日より渋谷アップリンクにてレイトショー公開

    出演宇野祥平、木内彬子、西村美恵、徳留秀利、伊藤麻美、井ノ川岬、杉木悠真、重田裕友樹、川連廣明、須田浩章、細川佳央

    撮影監督岩永洋

    録音小牧将人

    特殊メイク相蘇敬介LINK FACTORY

    編集宮崎歩STUDIO VIEW

    監督・脚本白石晃士

    製作ENBUゼミナール

    (C)ENBUゼミナール

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