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松本幸四郎・宮沢りえ・伊勢谷友介インタビュー 『ジャングル・ブック』吹替えでリアルな動物たちを熱演!
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松本幸四郎・宮沢りえ・伊勢谷友介インタビュー 『ジャングル・ブック』吹替えでリアルな動物たちを熱演!

2016-08-24 09:30
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    8月11日(木・祝)より日本公開を迎えた映画『ジャングル・ブック』。ジャングルの動物たちに育てられた人間の少年モーグリを主人公に、自然の掟と共に雄々しく生きる動物たちの愛や悲しみを描く物語だ。

    このたび、日本語吹替え版の声優を務めた、松本幸四郎さん(バギーラ役)、宮沢りえさん(ラクシャ役)、伊勢谷友介さん(シア・カーン役)を直撃し、各キャラクターを通じた本作の魅力についてインタビューを行った。

    ――ご自身が演じたキャラクターについて、それぞれ教えていただけるでしょうか。また、ご自身と似ている点はありましたか?

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    松本幸四郎さん(以下、幸四郎):黒ヒョウのバギーラは、モーグリが出会った動物の先輩ですよね。恩師とか親とか先輩とか教師とか、いろいろな言葉で表すことができる存在です。僕はあんな立派な黒ヒョウじゃないですけど、僕らしい動物もいっぱい出てきましたね。ダメな動物が。でも、この映画を観ていると、ダメはダメなりに、やっぱり生きていることは素晴らしいんだなって思いますね。

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    宮沢りえさん(以下、宮沢):母親オオカミのラクシャは、自らの子どもがいながら、人間のモーグリも我が子のように育てるという、とても愛情深く、本当に正義感のある、包み込むような優しさがあるキャラクターです。強いものとか権力のあるものに対しての正義感、弱いものを守る正義感みたいなところは、もしかしたら私と共通する所があるかもしれません。強いものに吼えるというか、そういう所は若干あるので、共通しているかなとも思います。

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    伊勢谷友介さん(以下、伊勢谷):トラのシア・カーンは、力関係で成り立っているヒエラルキーの頂点、ジャングルのルールを作っていく存在です。僕はあんなに強気になれない小心者です。小心者だから、仲間に好かれたいという気持ちがあります。だから嫌いです、比較的ああいう(シア・カーンのような存在)。独裁政治ですよね。そうなると人としては害ですからね。世の中にも結構いますが、そうはなりたくないです。

    ――観た人が前向きになれるような作品でしたが、そのメッセージの受け取り方は様々だと感じました。

    宮沢:私には娘がいるので、ひとりの少年が自然の中でたくましく生きていく姿を目の当たりにできる素晴らしい機会だと思いました。動物園では決して味わうことができない、大自然の厳しさや豊かさがある。その中で培われる生命力は、言葉で教えるのはなかなか難しいことですから。希望とか、夢とか、そういうものが靄(もや)にかかってしまっているような世の中で、とても救いになるような作品だと感じています。また、親としては、優しさだけが愛情ではなく、時には突き放す心の強さも必要で、それが大きな成長につながるんだと学びました。

    伊勢谷:シア・カーンは、ある意味で他の動物たちの権利をはく奪していくようなキャラクターです。その行為はジャングルの調和を乱すに過ぎません。この作品はジャングルに人間界の在り方を反映している部分があると考えていますが、決してそんな存在になってはいけないなぁと。そんな警鐘を鳴らすようなメッセージも込められていると思います。

    幸四郎:僕は『ジャングル・ブック』の原作もアニメーション作品も見ていますが、今作は完璧だと思いますね。奇跡は起きるのを待っているのではなく、自分で起こすものだと分かる作品です。森の王と呼ばれるゾウが最後の場面で……、非常に感動しました。生きる勇気を与えられましたね。

    ――人間のモーグリ以外はすべてCGでリアル描かれており、テクノロジーの進歩に驚がくしました。このままさらに映像技術の改革が進んでいくと、徐々に役者の仕事が奪われてしまうのではないか、という心配はありませんか?

    幸四郎:ありますよ。あまりにも素晴らしいCGの技術にびっくりしました。俳優もロボットにとってかわられたりしてね(笑)。今にそんな時代になりつつあるんじゃないかと感じさせられる映像でした。

    宮沢:動物の表情が本当に深いですよね。たくさんの動物それぞれに個性があり、非常に丁寧に作られていると思います。でも、私は今ちょうど舞台の稽古中で、役者が熱を帯びて全身に汗をかいて芝居する姿を見ると、それはテクノロジーが太刀打ちできない良さだと感じています。人が懸命にやったときに流れる汗は、やっぱり美しいですよね。

    伊勢谷:本物じゃないからこそ執着して見てしまった部分もあります。動物たちの毛並みの表現が凄いとか、虫が止まってブルブルって震えるところとか。ただ、この作品も人間の演技を反映させたモーション・キャプチャーの技術を使っているんですよね。表情など、おそらくCGではどうにもならない部分があって、この先も生身の人間と映像の技術が有機的に繋がっていくんだと思います。僕はそんな希望的観測を抱いていますね。その反面、ウソの芝居が通用しなくなっていくと思うので、それはもう頑張るしかないです(笑)。

    ――最後に、これから作品を楽しみにしている読者にメッセージをお願いします。

    幸四郎:驚くような素晴らしい映像、“動物と自然の共存”という大きなメッセージ、そして“生きる力”にあふれている。どうか、今を生きるすべての人たちに見てほしい映画です。

    宮沢:本当に、奇跡的に美しくダイナミックな、そして生命力にあふれた映画になっています。私自身も吹替えを担当させていただいて、何度も鳥肌が立ちながら演じました。観に行った方はきっとエネルギーを一杯もらえる映画になっていると思います。

    伊勢谷:皆さんが今まで見てきたCGの幅をはるかに超えた形で、僕らが映像を通してみていたジャングルが再現されて、その中を歩く感覚のようなものもありますし、そこに現れてくる様々な動物たちも、もしかしたら皆さんの周りの大人たちかもしれません。なので、悩んでいることがあれば、彼らと仲良くするためにも、この映画を見るとヒントが見つかるかもしれません。ぜひ、楽しんでもらえればと思います。

    ――本日はありがとうございました!

    『ジャングル・ブック』公式サイト:
    http://www.disney.co.jp/movie/junglebook.html

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