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9月11日に開催された『ハースストーン日本夏季選手権大会』。日本のe-sportsの歴史に確かな1ページを残したこの大会だが、この日は『ハースストーン』のプロダクション・ディレクターであるジェイソン・チェイズ氏も来日しており、開会宣言から優勝トロフィーの授与まで大会の熱気を会場で感じていた。そんな『ハースストーン』開発の中心人物であるジェイソン・チェイズ氏にインタビューを行った。CCG(Collective Card Game)、いわゆるTCG(Trading Card Game)が元々好きで『ハースストーン』のチームに参加したというジェイソン・チェイズ氏に『ハースストーン』の魅力や、日本のe-sportsについて伺った。

カードゲームに重要な要素は“戦略”

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――ハースストーンの魅力とは?

ジェイソン氏:私も大好きなCCGであることもありますが、『ハースストーン』はそれに加えて2つの特徴があります。一つは、ゲームの中でサプライズがあること。もう一つはゲームをしたことがない人でも5分もすれば遊べるようになっているところ。この2点です。

――『ハースストーン』で一番好きなデッキタイプは?

ジェイソン氏:長い間“シャーマン”のプレイヤーで、現在はトーテムシャーマンが一番好きなデッキで、『タスカーのトーテム師/Tuskarr Totemic』というカードが一番好きです。“シャーマン”は、ヒーローパワーでもトークンが増えていくし、他のトークンとのシナジーもいいと思っています。

――カードゲームにおける一番大事な要素は何だと思いますか?

ジェイソン氏:一つは戦略。いろいろな戦略を作り出すことができることが大事。もちろん、デッキから引いた時のランダム性もありますが、持っているカードでどうやってプレイしていくのかという戦略が非常に大切だと思います。また、ゲームがスタートする前の段階から、どういうデッキにしていくのかという選択肢があることも大事。デッキ選択スキルが試されるのもCCGの特徴だと思います。

日本のe-sportsは拡大中

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――日本のカードゲーム市場についてどう思いますか?

ジェイソン氏:昨日、たまたま秋葉原を歩いていて、日本ではたくさんのCCGがあらゆるところにあることに驚きました。これだけCCGに関して活気があってエキサイティングなのはカードゲームにとって非常に健全なところだと思います。

――日本のe-Sportsの現状についてどう思いますか?

ジェイソン氏:いま日本は非常にエキサイティングな時期だと思います。 日本のプレイヤーはスキルも情熱もあるし、まさにいま拡大してきていると思います。

――今の日本の熱をこれから広げていくためにはどうすればいいと思いますか?

ジェイソン氏:チャンピオンに対してサポートする人たちを広めていくことが大事。自分の故郷や自国の人たちが、トップレベルのプレイヤーとして活躍するのを見るのは非常に大事だと思います。『ハースストーン』では、昨年Kno選手がカリフォルニアの世界選手権で日本を代表しながらトップ4に入ったのは素晴らしいことだと思います。こういったことがエキサイティングなストーリーとして、スマートフォンで『ハースストーン』をプレイしている若者にとってそういったことが可能なんだというのを知る上で大切だと思います。

――これから『ハースストーン』をやろうと思っている人にアドバイスをお願いします。

ジェイソン氏:なんといっても大切なのは、楽しむこと。 もう一つアドバイスをするとすれば、コミュニティでいろいろな人と繋がること。このゲームはそれができるわけですから。 コツや技を知りたいなら配信を観ることも大事です。私自身そういう配信を観ることによっていろいろ学ぶことができました。

――『ハースストーン』の今後の展開で野望はありますか?

ジェイソン氏:ひとつは世界選手権。現在、世界中で大会をやっているわけですが 我々としてはローカルなコミュニティでプレイヤー同士が『ハースストーン』をプレイしてもらえればと思っています。 炉端の集いという形で実際に企画があるので、我々としては是非日本のあらゆる町で炉端の集いを開催してもらえればと思っています。

――ありがとうございました。

ジェイソン・チェイズ氏から『ハースストーン』のみならず日本のカードゲーや、e-Sportsについての意見も伺うことができた。日本のゲームプレイヤーが世界を相手に、いい結果を残した話を聞くと心が躍るのは記者だけではあるまい。記者も紙のカードゲームをプレイしていた頃に同じような思いを抱いた経験があるのを思い出した。また、動画配信を観ることがゲームの上達方法というのも目からウロコだ。ネット上で上達し、リアルで情報交換をし、コミュニティの輪が広がってよりゲームが楽しくなる。そんな良い循環が生まれることを記者も願うばかりである。

『ハースストーン』
http://us.battle.net/hearthstone/ja/

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