ピーター・ジャクソンと、彼が監督を務めた映画『ロード・オブ・ザ・リング』や映画『ホビット』のチームが、次回作として長く企画してきた『Mortal Engines(原題)』の映画化を行う。
ジャクソン、フランシス・ウォルシュ、フィリッパ・ボウエンが共同で脚本を執筆する予定で、クリスチャン・リバースが監督を務める。
同作は、25年に渡りジャクソンの近くで仕事してきたリバース監督の長編映画デビュー作となる。リバース監督は、ストーリーボード・アーティストとして活動をはじめ、その後にビジュアル・エフェクトの監督となり、最終的には、『ホビット』3部作でスプリンター・ユニットの監督を務めた。リバース監督は、2005年の映画『キング・コング』でアカデミー賞視覚効果賞を受賞した。最近では、リメイク版映画『Pete’s Dragon(原題)』でセカンド・ユニットの監督を務めた。
ジャクソンは、「クリスチャン(リバース監督)は最も親しい共同作業者の1人です」と、語る。また、「『Mortal Engines(原題)』における、感情と驚くべきビジュアルのコンビネーションは、クリスチャンが長編の監督に踏み出すという意味でも、同作を完璧な映画にします。クリスチャンによって、フィリップ・リーヴによる驚くべきストーリーは、独創的で素晴らしい映画に結びつくでしょう。明日見れたらいいのに!」と、続けた。
ジャクソンとウォルシュは、フィリップ・リーヴの小説をもとにした同企画に数年に渡り携わっており、2001年にスカラスティックから映画権利を獲得した。ケン・カミンズ、ジャクソン、ウォルシュ、ボウエンの昔からのマネージャーが、同企画をMRCに持ち込んだ。
小説は、数千年後の未来の世界を舞台とする。地球の街々は、巨大な車輪で世界と繋がるかのように、枯渇していく資源を争う中で互いを潰し合っていた。街々で、トム・ナッツワーシーは、ミステリアスな辺境の地からやってきた、彼の人生の進路を永遠に変える若い女性と予期せず出会うこととなる。
SFファンタジー映画の同作は、リーヴの小説をもとにして製作される予定の映画シリーズにおける最初の作品となる。シリーズは、『Mortal Engines(原題)』、『Predator’s Gold(原題)』、『Infernal Devices(原題)』、『A Darkling Plain(原題)』という4冊の小説によって成り立っている。
小説『Mortal Engines(原題)』は、ガーディアン・チルドレンズ・フィクション・プライズ、ロサンゼルスタイムス・ブック・アワード、ザ・スマ-ティーズ・ゴールド・アワード、ブルー・ピーター・ブック・オブ・ザ・イヤーを含む、幾つかの賞を受賞した。
ウォルシュ、ジャクソンと共に、ゼイン・ワイナー、アマンダ・ウォーカー、デボラ・フォートがプロデューサーを務める。カミンズはエグゼクティブ・プロデューサーを務める。ボウエンは、共同プロデュースを手掛ける。
同作は、3人のクリエイターが共に参加した作品の中で、ジャクソンが監督を務めない最初の作品となる。またジャクソンにとっては、リメイク版映画『キングコング』以来、米ユニバーサル・ピクチャーズのもとで製作する作品でもある。
MRCとユニバーサルが、同作に共同出資する。ユニバーサルは全世界での配給も担当する予定だ。2017年の春に、ニュージーランドで製作開始する見込みだ。
米ユニバーサル・ピクチャーズの会長ドナ・ラングレーは、「ピーター、フラン、フィリッパ、クリスチャンは皆、幻想的な物語の語り手で、情熱的な企画を世界中の観客から愛される大ヒット映画に変える才能を持っています」と、語った。また、「スタジオは長きにわたるMRCや驚くべき映画人との関係を誇りに思っており、我々は、フィリップの大胆でファンタスティックな小説を映画として再現するためにコラボレートすることを心待ちにしています」と、述べた。
ネルソン・デイヴィス法律事務所が、ジャクソン、ウォルシュ、ボウエン、リバースの代理として、また、スタン・コールマンがスカラスティックとフォルテの代理として交渉を行った。リーヴは、英ルーカス・アレキサンダー・ウィットリー・リミテッドのフィリッパ・ミルネス=スミスと代理人契約を結んでいる。