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豊富な知識であなたの読みたい本を探します! マンガ『書店員 波山個間子』
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豊富な知識であなたの読みたい本を探します! マンガ『書店員 波山個間子』

2017-02-15 11:30
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    「本屋大賞2017」候補にノミネートされた『桜風堂ものがたり』(著:村山早紀、PHP研究所)や、マンガ『ガイコツ書店員本田さん』(著:本田、KADOKAWA)、『本屋の鬼いさん』(著:ももたん、KADOKAWA)といった書店にまつわる小説・マンガが好評など、現在書店員さんを描いた作品に注目が集まっているようです。ネット書店の便利さも好きだけど、やっぱりリアル本屋さんって面白い!と感じている人も多いのではないでしょうか。そうです、本屋は、そして本屋さんで働く人は、みんなすごいしアツいんです!

    そこで、今回は書店員さんのスゴさに迫ろう!ということで、2月15日に記念すべきコミックス第1巻が発売された、マンガ『書店員 波山個間子』の主人公・波山個間子さんにインタビューしました。波山さんはとある街の本屋「青ひげブックス」で唯一の「ブックアドバイザー」として働いています。「ブックアドバイザー」とはなんぞや?から波山さんの本に関する知識などに迫っていきたいと思います!!

    ──では、波山さん、改めましてよろしくお願いいたします。

    波山個間子(以下、波山):はい…。

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    ──波山さんは青ひげブックス初のブックアドバイザーだそうですが、ブックアドバイザーとは具体的にどういうお仕事か教えてください。

    波山:ブックアドバイザーは、お客様から「タイトルが思い出せない本を探して欲しい」、「こういうジャンルの本でおすすめはないか」というお問い合わせに対応する仕事です。

    ──難しそうなお仕事ですね。タイトルがわからない本を探し出したエピソード、ぜひ知りたいです!

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    波山:息子さんが小学校か中学校の頃に教科書に載っていた作品を探して欲しいというお客様がいらっしゃったんです。息子さんによると、お母さんは教科書を読みながら何度も泣いてたそうで…。お客様が「手紙にマルとかバツとか書く」「戦争」とキーワードを教えてくださったので、そこからヒントを得て向田邦子さんの「字のない葉書」だとたどり着きました。

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    ──私もその本知っています!中学校の授業でやりました。

    波山:中学校で習った方とても多いと思います。現在(2017年1月)も光村図書さんの教科書に掲載されているんですよ。
     子どもの頃授業で学んだ作品を、おとなになってから読むとまた感慨も違うと思います。『もう一度読みたい 教科書の泣ける名作再び』(学研)や、『教科書名短篇少年時代』(中公文庫)など教科書に掲載された小説やエッセイが掲載されている書籍もあるのでおすすめですよ。

    ──次から次へと本の知識が出てくるので圧倒されてしまいます(笑)。こんなこと聞くのは恐縮ですが、そんな波山さんが「失敗したな」なんてエピソードがあれば…。

    波山:お客様に紹介しようとした本が、書店に在庫がなかったんです。とってもいい本なのですが、残念ながら絶版している本でして……。必死でお客様に合う本を考えた結果、変な話、自分の本棚と店の在庫を混同してしまって、その日は結局本のご提案ができないということがありました。

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    ──おすすめしたい本の在庫状況も常に把握しなければならないんですね。本だけでなくそういった知識も必要な仕事なんですね。

    波山:そうなんです。私は臨機応変が苦手なタイプでして……。でもそういう時はもっと知識を増やしておけば対応できると思うので、今度の休みは図書館で答えられなかったジャンルについて調べるつもりです。

    ──休日返上で下調べとはすごい勉強熱心ですね!でもそんな波山さんだからブックアドバイザーの職が務まるのかも。じゃあ、突然ですが、もし私に何かおすすめするとすればどんな本でしょうか?

    波山:ブックアドバイザーのお仕事にご興味持っていらっしゃるので、『書店員 波山個間子(1)』(KADOKAWA)はいかがでしょうか。ちょっと内向的だけど、本についての知識は膨大なブックアドバイザー・波山個間子とお客さんのやりとりが描かれています。
    かつて教科書で読んだことのある作品から、少しマニアックな作品まで取り上げていますが、作品の面白さは損なわずに読みたいと思わせる絶妙なバランスで紹介されています。きっとあなたの読書欲を刺激するのではないでしょうか……。

    ──宣伝じゃないですか(笑)では最後に記事を読んでくださっているみなさまへ一言お願いします。

    波山:本屋さんでは「ブックアドバイザー」の肩書はついてなくても、書店員さんがあなたに読んで欲しい本を並べて待っています。だんだん暖かくなってきましたがまだ寒い日が続くので、そんな時はお気に入りのカフェで、飲み物、スイーツ、本というステキなトライアングルを作って読書してみてはいかがでしょうか?

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    ──波山さん、今日はお忙しい中お話ありがとうございました。私も今度の休みは『書店員 波山個間子(1)』を持って近所の喫茶店に行こうと思います(笑)

    ●試し読みもできる、『COMIC it』(コミックイット)の作品紹介ページはこちら!!
    http://comic-it.jp/lineup/hayamakomako/

    (参考書籍)
    向田邦子『新装版 眠る盃』講談社文庫、2016年
    武田百合子『犬が星見た ロシア旅行』中公文庫、1982年
    林芙美子『林芙美子紀行集 下駄で歩いた巴里』岩波文庫、2003年
    堀江謙一『太平洋 ひとりぼっち』舵社、2004年

    RSSブログ情報:http://getnews.jp/archives/1629330
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