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厚生労働省が実態把握していない「レーシック問題」
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厚生労働省が実態把握していない「レーシック問題」

2013-05-11 20:04
    厚生労働省が実態把握していない「レーシック問題」

    今回は脇田栄一さんのブログ『ニューノーマルの理』からご寄稿いただきました。

    ※この記事は2013年05月08日に書かれたものです。

    ■厚生労働省が実態把握していない「レーシック問題」
    4月11日の衆院・消費者問題特別委員会で、みんなの党所属の三谷英弘議員がレーシックの問題を取り上げていたようだ。

    三谷英弘議員が、レーシックの安全性を検討しなくてはならないとの見地から、レーシックによってどの程度の問題が生じているのか、またその治療効果、健康被害などを担当省庁である消費者庁ならびに厚生労働省に見解を問いた形になる。

    三谷議員が質問したのちのやり取りは以下。たまたま立ち寄ったブログ「レーシック相談室」*1から転載。

    *1:「三谷英弘議員消費者特別委員会でレーシック難民問題に言及」 2013年04月17日 『レーシック相談室 LASIK VISION』
    http://lasik-vision.me/三谷英弘議員 消費者特別委員会で レーシック/

    消費者庁: 「消費者庁の事故情報データバンクというもので、事故情報全体を把握しておりますがレーシックによる被害件数は平成21年度から遡りまして、7件。22年度、6件。23年度、15件。24年度、8件。という報告が届いております。手術後遠視になった、乱視が酷くなった、ドライアイが悪化した、飛蚊症や光視症になったという被害が報告されている」

    厚生労働省大臣政務官 丸川珠代氏: 「レーシック手術の件数、レーシック以外も含めて手術の件数を全数把握が難しいので、手術の件数は全数を把握しておりません。

    「平成16年後以降医療法に基づいて高度な医療を提供する特定機能病院など一部の医療機関に対しては死亡や障害が残るなど重篤な事故の報告を義務付けておりましてその中には現在までにレーシック手術関する報告はありません。」

    「平成21年度感染性角膜炎の院内感染の事例でございますがこの報道を受けまして、厚生労働省としては都道府県等に対して医療機関の院内感染防止の徹底について指導を行うよう依頼をしてますほか、財団法人日本眼科学会が作成したレーシック手術のガイドライン、この周知徹底を計るよう依頼してるところでございます。引き続き医療の安全確保に向けて努力していきたい」

    三谷議員: 「いまのお答えの中で手術の総数は把握していない。健康被害件数についても把握していない。ようは全く把握してないということになるかと思います。」(転載終わり)


    以上が大まかなやり取りの内容。

    自分も目に問題を抱えており、視力も非常に低いので、このような目の問題に関しては聞き入ってしまうところがある。いろいろと調べていくと、レーシック被害者の会やら、レーシック被害者の告白ブログやら、手術後の後遺症に悩む人たちのサイトが複数存在し、読めば読むほど心中察するに余りある内容となっている。

    上記、消費者問題特別委員会での質疑応答を観ていれば、厚生労働省(丸川珠代議員)がいかにこの問題を軽視しているかが浮き彫りとなっている。丸山議員によれば、厚生労働省はレーシック手術の件数を把握しておらず、やっている事といえば「事故防止の依頼をしているだけ」らしい。数年前には銀座のとある眼科で感染症角膜炎などによる集団感染事故が起こった事が、報道などで大きく取り上げられていたが、彼女はその事例を挙げたうえで、この答弁に終始している。

    厚生労働省としては、(消費者庁の報告のように)上がってくる被害件数が少ないという事もあって、平成21年の集団感染を、偶発的なものとして過小評価しているのかも知れない。この問題は今後、大きくなってくるのではないだろうか?レーシック成功率90数%以上、といったものをよく見掛けるが、それは後遺症や合併症が起きなかったケース、という話も耳にする事がある。遠くは見えるが近くが見えにくくなった、というような違和感を生じるケースはこの中に入っているのだろうか?

    事情に通じていない自分がいうのも何だが、目に支障が生じる、なんて死活問題。精神的ショックは計り知れないのではないか。不安を口にする声は日々高まっており、国(厚生労働省)はもっと実態を把握し、公表する事に努めるべきだろう。

    「全容を把握できず、キャンペーン広告に乗せられ、後戻りできない重大な手術を受ける」

    国が全容把握しておらず、結果、手術希望者も「客観的リスク」を知らないまま手術を受ける。仮にそういう事が行われているのであれば、大変由々しき事態だといえるだろう。

    執筆: この記事は脇田栄一さんのブログ『ニューノーマルの理』からご寄稿いただきました。

    寄稿いただいた記事は2013年05月10日時点のものです。

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