韓国が中国にすり寄って米国があせって日本をなだめるの図 ～最近のアジア事情～
今回はうさみのりやさんのブログ『うさみのりやのブログGT～三十路の元官僚、独立するの巻～』からご寄稿いただきました。
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■韓国が中国にすり寄って米国があせって日本をなだめるの図 ～最近のアジア事情～
先週のメルマガで*1韓国の産業政策について書いたらわりと評判が良かったので、日韓関係の現状に付いて引き続き調べているのだけれど、さすがに時期が時期だけに相当混沌として来ている。
*1:「うさみのりやのアメブロでは書けない話」 『まぐまぐ！』
http://www.mag2.com/m/0001600153.html
まず韓国が中国に明確にすり寄ってる。
非常に無礼極まり無いことだけれど、韓国の外相のユン・ビョンセ氏は2月の就任直前に外交の優先順位はと聞かれて、1位：米国、2位：中国、3位：日本、と応えたそうで。
「普通外交の優先順位なんて人前で要人が言うか？？？」
とその無礼さに驚愕したのだけれど、とにもかくにも現外相が言うくらいだから韓国は中国との連携を深めている。それにパク大統領はノムヒョン氏の「韓国はアジアのバランサー理論」*2の信奉者という残念な情報もある。（懐かしのノムタンの勇姿に合掌）
*2:「盧大統領「北東アジアのバランサーは日本を狙ったもの」」 2005年05月30日 『中央日報』
http://japanese.joins.com/article/081/64081.html?sectcode=&servcode=
(画像が見られない方は下記URLからご覧ください）
http://px1img.getnews.jp/img/archives/2013/05/210.jpg
具体的に中韓外相間でホットラインが引かれたり、靖国問題に関しても歩調を合わせて抗議したりといった動きも現れている。それにどう考えても中国が北朝鮮に対する制裁決議を守ってなさそうなのにさらっと韓国が外相会談後に「中国の制裁決議履行の意思は固い」とかフォローしてるあたり、両国が蜜月になりつつあるのを感じる。本当は抗議する立場だろうに。
5月の日中韓首脳会談も中止になりそうだけれど、これで二カ国だけで首脳会談でもやろうものならもう日韓関係はアウトかな～と心配している。
目下大不況中で、貿易依存度が異常に高い韓国の経済構造考えると、輸出入ともにトップの中国になびかざるを得ないのは、理解できなくもないけれど、一応民主主義国家であるはずの韓国が、中国に頭を下げている姿はちょっと情けなさも感じる。日銀黒田バズーカの結果としての円安の影響で日本への反感が高まっていることも影響してそうだ。
そんななか米国がこれはまずいと「ちょっ、日本頼むから韓国落ち着かせて。靖国とかやめて」、と日本に言って来ているようなのだけれど対応が難しいところだ。
ちなみに通商的にも韓国の扱いは中国とアメリカの引っ張り合いで、中韓FTAの交渉が走る中、アメリカがTPPに引き込もうとしている。中国は自国とのFTAとTPPの二股を許さないスタンスを取っているようなので、韓国がどちらに流れるかは結構注目だ。（おそらく中韓FTAだと思うけれど）あんまり書くと長くなるので、この辺詳しくは今週のメルマガで。
そんなわけで最近の韓国は見ごとに「アジアのバランサー」というより「アジアのバランスブレイカー」として活躍してくれそうなので、しばらく注目したいと思います。
ではでは、今日はこんなところで。
執筆： この記事はうさみのりやさんのブログ『うさみのりやのブログGT～三十路の元官僚、独立するの巻～』からご寄稿いただきました。
寄稿いただいた記事は2013年05月15日時点のものです。
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