6月16日、ホリエモンこと堀江貴文さんが『Twitter』にて
「声優って実際そんなにスキルいるんかえ?って身も蓋もない話もあるし。」
と発言、波紋を呼んだ。
ホリエモンは現在、岡田斗司夫さんと一緒にアニメを作ろうとしており、その過程を『ニコニコ生放送』や『Twitter』などで公開している。
参考:【レポート】岡田斗司夫×堀江貴文 電撃対談!!「みんなでアニメ作ろう!」は全く新しいソーシャルアニメ!!(岡田斗司夫なう)
ホリエモンや岡田さんによれば、作品に出演する声優については、この企画に1万円を出資してくれた人からオーディションをするという。声優スクールにお金をとられるより、1万円でオーディションの権利を買って、ダメでもこのアニメのDVD等がもらえるのでリーズナブルとのこと。
しかし、アニメの制作関係者とみられるツイッターユーザーがホリエモンに対し、
養成所は何十万もかけてるけどアニメを作ろうは一万円だからお得、というのは違うように思います。声優の卵が養成所にお金を払って通ってるのは己のスキルを上げる為であって、オーディション費用ではありません。まともなオーディションで費用がかかることはまずありません。
とツイートした。そして、それに対してホリエモンは冒頭のツイートで返信したのに続き、
真面目にやってる人達には悪いけど実際売れてるタレントさんには常に声優のオファーはあるんだよね。俺にすらあるからw 養成所に入ってスキルあげなきゃってのは悪い意味での日本的真面目さなのかなと。
有料オーディション通いまくる自己流でトレーニングの方が場数踏めたりしてね。
と語った。
これを受けて、アニメ『彼氏彼女の事情』や『エンジェリックレイヤー』で主役を演じた声優の榎本温子さんは
「声優って実際そんなにスキルいるのか?と聞かれれば、ものすごいいる。匠の世界だよ。」「もちろんいろんな現場があるし、最初からみんなうまいわけじゃない。でもね、一言発するだけでそれが芸術になるような、人間国宝みたいな人がたくさんいるって私はそばで見てきて思うよ。分かれとは言わないけど、バカにされると悔しい。」
「やってみたらいいんだよ!!!今はデジタルで口パク直してくれたりするけどそんなん許さないからね!ちゃんとパク合わせてね!あと絵はコンテ撮だけどちゃんとお芝居してね!← ※カラーで絵が入ってる現場も稀にあります。」
とツイートした。
すると、『新世紀エヴァンゲリオン』の碇シンジ役をはじめいろいろな作品で主要キャラを演じている声優の緒方恵美さんは上記の榎本さんのツイートをリツイートした上で、榎本さんに「めずらしく荒ぶってるね〜(笑)。たまたま見られてよかったw」とツイート。
そして、
「温子の言うのは正論だけど、こういうと、パクだけ合わせるのに一生懸命になってる素人さんが、「私はできる!」とイッチャウから(笑)>RT<なのでたまには真面目にひとことフォローを。⇒(次のツイート)」「本当に難しいのは、パクを合わせることじゃない。キャラクターに「呼吸をさせること」。 本当の意味で「いのちを注げる声優」は、プロと言われる人の中でも、限られている。 そこへの道は、本当に、…遠い。 それがホンモノの「匠」であり、そこへの必要スキルは、∞〜!( ̄∇ ̄)w」
「今はいろいろ便利な世の中だから、口パク合わせだけなら素人でも上手くなれる。モノマネもね(←私は誰のマネが出来る!と思ってる人注意〜)。 でも「誰かマネ」をやってるうちは、何者にもなれない。 オリジナルには一生勝てるワケはないのだから。 大事なのは自分だけの「人間スキル」だよ。」
と語り、その後も榎本さんと『Twitter』上で会話を続けた。
スタートの段階から、声優界にも少なからず波紋を巻き起こしているホリエモンと岡田さんのアニメ企画。今後も注目である。
※画像は『Twitter』より引用