今回はメカAGさんのブログからご寄稿いただきました。
■続・なんで国は無限に借金できることが理解できないのか…
財政健全化でよく言われるのが社会保障の支出。実際、現在の財政を圧迫しているのは公共事業のバラ巻きではなく、社会保障の支出。
で、これをどうすべきか?高齢者を目の敵にして、社会保障制度なんてやめちまえという乱暴な意見もよく聞く。まあ財政赤字を解消するには消費税などで収入を増やすか、社会保障など支出を減らすしかないわけで。
じゃあいまこの瞬間、社会保障制度をなくしたらどうなるだろうか?確かに政府の財政は一気に健全化するだろう。しかし社会保障で賄われていた医療費などはどうするか?結局は家族が負担するしかないと思うのだよね。
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ようするに労働者から税金として取り立てて、それを高齢者の医療費に回していたのが、労働者が自分の家族の医療費を直接負担するようになるだけ。まあそうなれば湯水のごとくばらまいていた金が多少は健全化されるかもしれないが、基本的には金の流れは変わらない。必要な医療費は結局家族が出さなければならない。間に国が介在しなくなっただけ。
むしろ現在は国が借金して払ってくれていた分がなくなるのだから、直接家族が負担するとなると、負担は増える。国ではなくそれぞれ個人が借金して払わなければならなくなるかもしれない。
つまり社会保障制度が財政を圧迫しているのは、別に日本政府が無能だからではなく、高齢化社会そのものが原因。日本政府は財政を赤字にしてまで、国民の負担を和らげているわけだ。
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だから赤字を解消するということは、そのクッションがなくなり、ダイレクトに国民に負担がのしかかるということ。この辺財政赤字を批判している人は、わかってるんですかね?なんか日本政府は無能だから財政赤字になってるのであって、財政赤字を赤字を解消すれば国民生活は楽になる、みたいに考えているんじゃなかろうか。
財政赤字を解消したら国民生活は苦しくなると思うよ。よく「未来の世代に借金を背負わせるのか」と批判する人がいるけれど、それをやめるということは、今の世代がモロにその負担を被るということなんだけど、意味がわかっていってるんですかね?まあそれをわかった上で、自分たち今の世代が進んで負担を被ろうというなら立派だけど。
国は金の流れをコントロールしているけれど、公共事業と違って社会保障がらみは、もし国がコントロールしなくなっても、金の流れは大きくは変わらないと思うのだよね。だってどういう形であれ、必要な医療費は誰かが負担しなければならないのは変わらないわけで、公共事業のように必要のないものに金を支出しているわけではない(多少は無駄があるかもしれないが)。
なんか国ばっか悪者にされてるけど、八つ当たりだと思うんだけどね…。中高生が親に八つ当たりするようなもの。親がいるから保護されている。社会保障制度も、国が撤退したら国民の負担は増えると思うのだが。
執筆: この記事はメカAGさんのブログからご寄稿いただきました。
寄稿いただいた記事は2013年08月12日時点のものです。
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