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山田孝之×ピエール瀧×リリー・フランキーの個性溢れる最高のキャストでおくる映画『凶悪』がいよいよ9月21日より公開。死刑囚の告発をもとに、雑誌ジャーナリストが未解決の殺人事件を暴き、真犯人逮捕への道筋をつけた異例の事件を活写し、日本を驚愕させたベストセラー・ノンフィクション、新潮45編集部編『凶悪 ーある死刑囚の告発ー』を映画化した本作。『凶悪』以外にも、いわゆる“実際にあった猟奇的な事件をベースにした映画”は傑作が多く存在します。

■なぜ、実際にあった猟奇的な事件をベースにした映画の評価が高いのか?

実際にあった猟奇的な事件をベースにした映画が高い評価を受けるのは、作家性が強く人間ドラマを深く掘り下げているから。事件をありのまま映像にするのでは報道と変わりがない。映画化するにあたって、ドラマ性を加え、強いメッセージを投げかける作品として仕上がるケースが多く見受けられます。

■実際にあった猟奇的な事件をベースにした過去の傑作映画とは? 名監督の名がズラリ!

1)『エレファント』ガス・ヴァン・サント監督。第56回カンヌ国際映画祭でパルム・ドールと監督賞を史上初W受賞。1999年4月20日にコロラド州で起きた「コロンバイン高校銃乱射事件」をモチーフに、事件が勃発するまでの高校生たちの一日を淡々と描いた青春ドラマ。

2)『殺人の追憶』ポン・ジュノ監督。韓国で80年代後半から6年間に10人の犠牲者を出し、空前の捜査態勢にもかかわらず迷宮入りしてしまった未解決連続殺人事件を基に映画化したサスペンス。実在の事件を題材にしているが原作は戯曲で、映画はあくまでフィクション。

3)『ゾディアック』デヴィッド・フィンチャー監督“ゾディアック”と名乗る謎の犯人が引き起こした未解決連続殺人事件に挑むクライム・サスペンス。

4)『冷たい熱帯魚』園子温監督。1993年に起こった埼玉愛犬家連続殺人事件をベースとし、ふとしたはずみから極悪非道な男に取り込まれ、後戻りの出来ない深い闇の世界へと落ちていく主人公の姿を、ブラックユーモアを散りばめつつ鮮烈に描き出す衝撃の問題作。

その他、『ヒーローショー』(元ネタ事件:東大阪集団暴行殺人事件)、『顔』(元ネタ事件:松山ホステス殺害事件)、『チェイサー』(元ネタ事件:韓国連続デリヘル嬢殺害事件)などなど名作揃い。

■『凶悪』は極限のドラマの中にある強いテーマが観る者の心を衝く!

『凶悪』は、雑誌ジャーナリスト・藤井(山田孝之)が、「自分は死刑判決を受けた事件の他に、誰にも話していない3つの殺人に関わっています。そのすべての首謀者は、自分が“先生”と呼んでいた男です」というある死刑囚(ピエール瀧)からの告発をもとに、未解決の殺人事件を暴き、“先生”(リリー・フランキー)を逮捕へと導くさまを描く。単純に猟奇的な事件を描くのではなく、「人間とはどこまで凶悪になれるのか。誰もが凶悪になりうるのか。人間が持つ正義とは何か」という強いテーマが根底に。

白石監督は「原作を読んだとき、実際の事件が明らかになっていくまでの過程があまりにもドラマティックで完璧すぎるため、映画にするにはどうしたらいいかと悩んだ」そう。そこで、本作では原作にはないジャーナリスト・藤井の家庭面の描写を追加。家庭を顧みずにジャーナリストとして、事件に没頭しながら狂気に感染していくさまを描き、強いテーマを押し出しています。

映画『凶悪』はモントリオール世界映画祭への正式出品も決定。9月21日(土)新宿ピカデリーほか全国ロードショー。

映画『凶悪』公式サイト
http://www.kyouaku.com/

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