何故「ネガティブ」な人が無理に「ポジティブ」にならなくちゃいけないのかよく分からん

今回はしんざきさんのブログ『不倒城』からご寄稿いただきました。

■何故「ネガティブ」な人が無理に「ポジティブ」にならなくちゃいけないのかよく分からん
ポジティブ・ネガティブ」とか「プラス思考・マイナス思考」とかいう言葉も結構いー加減なマジックワードでして、厳密に定義しないままいー加減に書くので「いわゆる」をつけて読んでいただければと思うんですが。

持って生まれた性格や、長年馴染んできた考え方を変えるのって、物凄く大変だしストレスになると思うんですよ。自分を一度バラして再構築するような作業ですしね。物凄いコストがかかる。物凄いコストがかかる割に、根本から改善出来る保証はない。というか、根本から改善出来る可能性は割と低い。

で、「ネガティブな自分を変えよう!」とか、「ポジティブになれば人生楽しいよ!」といったことを喧伝する方は、その辺のコストについてはちゃんと考慮してるのかなー、と、たまに疑問に思うことがあります。

「ポジティブになれば」とか簡単に言うけどそれめっちゃ難しいことなんじゃないの、と。それによって得られるかも知れないリターンは、本当にその為に費やすコストに見合うもんなの、と。それによって軽減されるかも知れないストレスは、本当にその為に発生するストレスより大きいの、と。

そもそもネガティブとか後ろ向きな考え方ってそんなに悪いことなんでしょうか。期待値を低く抑える、リスクを大目に見積もるという思考法は、戦略的にはどんな分野でも普通に行われていることであって、一面的に批判されるようなことではありません。それが、人間の性格や思考法という若干あやふやな分野に入った瞬間に、「ダメなもの」「直さなくてはいけないもの」という扱いになってしまうことは、私の理解出来る範疇を越えています。

以下、書きたいことを箇条書きにまとめると、以下のようになります。

・ 性格を変えるのはすっげー大変なことなんだから、ネガティブな人は無理にポジティブになろうとするよりも、思考法はそのままに上手く生きることを考えた方がコストパフォーマンスがいいのではないだろうか

・ 「ポジティブにならなくてはいけない」という観念を持っている人の中には、「ネガティブよくない」的な外的刷り込みによってそう考えるようになった人が割といたりするんではないか

・ それって本来余計なお世話だよね

・ 確かにネガティブな思考法の為にストレスを感じる場面やりターンを逸する場面ってありそうだけど、それでリスクを避けてる場面とかも多分あるんじゃないんですか

・ そもそも自称ポジティブ思考な人の中には「ポジティブな俺を見せつけたい」という上から目線とか「単純にネガティブな人見てるとイライラする」という個人の感情で動いている人もいそうな気がするので気を付けるといいような気がします

うん、議論もへったくれもなさそうなテーマなので特に補足なしでいいか、とも思うわけですが。

ただ、最後にちゃぶ台をひっくり返すようですが、人間の性格なんてそう簡単に「ポジティブ/ネガティブ」にひっ括れるようなもんじゃないとも思うんですよねー。同じテーマ、同じ人でも、気分によっていい方に考えることもあれば、悪い方に考えることもあるでしょう。その辺、そもそも「ポジティブな人」「ネガティブな人」という言葉自体に若干の懐疑を感じないでもありません。

何にせよ、「ポジティブ」「ネガティブ」という言葉に無暗に囚われるのもバカらしいし、あんまマジックワードにこだわり過ぎない方が平穏な日々を過ごせるんじゃねーの、という程度の適当な結論で頁を閉じたいと思います。

今日書きたいことは以上です。

執筆: この記事はしんざきさんのブログ『不倒城』からご寄稿いただきました。

寄稿いただいた記事は2013年10月24日時点のものです。

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