12月4日に全国で放映され、年内4回と限定で放映されている『コカ・コーラ』のテレビCM『ペンバートン1886おいしさの秘密』編。いよいよ本日、12月30日が最後のオンエアになります。ちょっと変わった内容が話題を呼び『YouTube』でも現在80万回以上再生される人気ですが、テレビでまだ見たことがない人はチェックしてみては?
このCMの主人公は、『コカ・コーラ』の生みの親であるアメリカの薬剤師ジョン・ペンバートン博士。1886年の米アトランタのある日の朝、博士は清涼感のある飲料水を作ろうと思いつくのですが、試作品を作るまでのプロセスが実にツッコミどころ満載。今では当たり前のいろいろなものが「ない」ことに困ってしまうのです。
●(1)Googleがない
まず博士は、製造法についてGoogleで検索しようとしますが、もちろん1886年にGoogleなんてありません。ついでに言うとパソコンもネットもね!
●(2)着色料がない
続いて博士は、その飲料水に使う着色料を棚まで取りに行きます。この時代には着色料はありませんでした。
●(3)保存料がない
博士は馬車に乗って、ヒップホップを聴きながら飲料水に使う保存料を買いに行くのですが、この時代にはヒップホップも保存料もありません。
着色料も保存料も入手できなかった博士は、サバンナ港で手に入れた香料を使って飲料水を試作します。このときのレシピは
・炭酸・植物由来の香料の特別なブレンド~秘密のレシピ~
・少量のカフェイン
・水と砂糖
・酸味料
・カラメル
というものだそうです。
●(4)Facebookがない
試作品を飲んだ博士は、そのおいしさを『Facebook』でシェアしたいと思うのですが、もちろん『Facebook』なんてありません。
●いろいろ「ない」のが成功の要因?
冗談めかしたトーンではありますが、この時代にいろいろなものがなかったことが、逆に『コカ・コーラ』の成功の要因になっているのかもしれません。
検索しなかったことでほかにないオリジナルのレシピが作られ、着色料と保存料を使わないことがブランドイメージの安心感につながり、レシピをうっかりシェアせず胸ポケットにしまったことで秘密が守られた――逆説的に、『コカ・コーラ』のブランド力を表現している内容になっていたわけです。
その後、この新しい飲料水に『コカ・コーラ』の名前をつけて、アトランタに4軒あったソーダファウンテンで売り出したペンバートン博士。生まれた年の1886年には1年で9杯の売り上げだった『コカ・コーラ』は、いまや世界中で1日に約18億杯のコカ・コーラ社製品が飲まれる巨大ブランドに成長しました。その誕生の秘密に迫った今回のCM。次は『コカ・コーラ』の命名の秘密に迫るCMも見てみたいですね。
【コカ・コーラ】 TVCM「ペンバートン1886年おいしさの秘密」篇 60秒 Coca-Cola Pemberton TVCM(YouTube)
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