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『氷の微笑』の監督が脚本を一般公募 完成した作品の出来は? 映画『ポール・ヴァーホーヴェン/トリック』1月18日公開【未体験2014】
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『氷の微笑』の監督が脚本を一般公募 完成した作品の出来は? 映画『ポール・ヴァーホーヴェン/トリック』1月18日公開【未体験2014】

2014-01-15 23:00

    『氷の微笑』『トータル・リコール』『スターシップ・トゥルーパーズ』『ロボコップ』『インビジブル』……これらの名作を手がけたのは、オランダが生んだ天才映画監督ポール・ヴァーホーヴェン

    そんなヴァーホーヴェンが、この度ある実験的試みを行った。映画冒頭部分のみの脚本を公開し、その後の脚本を一般公募して一つの映画を作ったのである。

    1月18日より公開となる映画『ポール・ヴァーホーヴェン/トリック』では、その過程と実際に制作された作品を観ることが出来る。

    用意した脚本は4ページ分・映像にして4分間。一家の主であり大きな会社の社長であるレムコの50歳の誕生日パーティーに、妊娠8ヶ月の大きなお腹をした元愛人がやってくる――という出だしだ。

    これを1セクションとし、その後の展開は応募作品のおもしろい部分を組み合わせていき、全8セクションを作り上げていく。撮影は1セクションごとに行われ、俳優もスタッフも先の展開を知らないまま映像を作る。完成した映画の長さは50分だ。

    制作の過程を追うドキュメンタリーと、実際に制作された映画との二部構成となっている今作。ドキュメンタリーで語られるのはヴァーホーヴェンの絶対的な“創作”への執着だ。「大きな失敗の可能性もはらむリスキーな状態こそが、より創造性を掻き立てるのだ」と監督は語る。

    完成した作品は「14 1/2」と名付けられた。お察しのとおりフェリーニの「8 1/2」が由来となっている。

    ドキュメンタリーで語られる言葉の重みとは裏腹に、作品自体は軽妙なサスペンス。50分の短い映画ながら、魅力的なキャラクター、印象的なシーン、そして小気味よいストーリーで練り上げられた傑作だ。天才監督と一般人のアイデアで作り上げたこの作品は、是非ご自身の目で確かめてほしい。

    「この実験的な試みで、新しい手法や視点を身に着けたいんだ」と語る、御年75歳の監督。これからもまだまだ新しい作品を作り続けていってくれるようだ。
    これからの彼の作品がもっと楽しみになる、映画『ポール・ヴァーホーヴェン/トリック』は1月18日よりヒューマントラストシネマ渋谷にて公開。どうぞお楽しみに。

    原題:Tricked/Steekspel

    監督・脚本:ポール・ヴァーホーヴェン「氷の微笑」「スターシップ・トゥルーパーズ」

    出演:ピーター・ブロック「ブラックブック」/ゲテ・ヤンセン/リッキー・クール

    オランダ/2012/89分/ヴィスタ/ドルビーSRD/カラー/オランダ語

    (C) 2012 FCCE All rights reserved.

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