ニジオ大RGB

世界中で養殖され、フランスでは高級料理としても名高いニジマス。今回はニジマス養殖の老舗であり、日本一の生産量を誇る富士山西麓にある柿島養鱒富士宮営業所を取材した。柿島養鱒富士宮営業所は、近年飲料水としても有名なバナジウムが大量に含まれる猪之頭湧水が湧出している水がとてもきれいな場所。猪之頭は別名で井の頭とも書き、湧き水の最高峰という意味を持つ。こうした富士山の恵みを受けてニジマスの養殖を行っている。

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養殖は自然の環境を上手く活用しながら行われており、恵みを受けている環境を極力を汚さないような工夫がされていた。上流から流れてくるゴミに対しては、魚の育成に関わる問題であると同時に「人間が出したゴミは人間が片付ける」という意識で取り組んでいるという。

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飼い主に捨てられた猫が野良化し、ここに住み込むという事例もよく起きている。標高が高く、冬の厳しい環境の中この日も5~6匹ほどの猫を発見することができた。営業所で管理しているわけではないが、出荷できないような弱ったニジマスを勝手に採って食べて生活しているようだ。他にも、自然環境が育んだ藻を食べに来る鴨も生息しており、豊かな環境であることがわかるだろう。ニジマスは、大きなものは軽く70cmを超えるサイズが生産されている。水中ではわかりづらかったのだが、試しに180cm近い営業所スタッフの方に持ち上げてもらったところその大きさには驚くばかりであった。

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ニジマス以外ではサクラマスも育てているが、2011年の震災ではこれまでサクラマスの稚魚の出荷先であった宮城県雄勝の養殖業者が打撃を受けてしまったという。現在は瀬戸内海の海面養殖業者に販売し、そこで育った魚は富山の鱒寿司になっている。また、水が重要な養殖漁業なだけに落雷や台風でも時に大打撃を受けることがあり、自然の恵みと自然の恐怖が表裏一体となっていることを如実に表している。食べるだけの立場である我々以上に、自然の恵みに感謝すると同時に自然に対して畏敬の念を忘れてはならないと感じた。

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こうして生産されたニジマスの出荷先は、管理釣り場や地元のニジマス料理専門店、大手居酒屋チェーンなどにも卸されているのでもしかしたらこちらの営業所で育成されたニジマスを食べたことがある方も多いかもしれない。

●ニジマスはおいしくてかわいい! 二代目社長に聞いてみた
鱒財缶

柿島養鱒(株)の二代目社長、岩本いづみさんにニジマスの魅力などについて伺った。

――ニジマス養殖で心がけていることはありますか?
岩本:自社生産の高品質の餌を、すべて手で給餌して、毎日の仕事を大切にしています。

――ニジマスの魅力はズバリ何ですか?
岩本:元々は北米の魚ですが、いまや世界中で養殖されて、食べられている魚です。こんなに世界中で愛されている魚は他にはありません。それは、とっても、おいしい!ことと、飼う側からみても、人が通るとやってくるかわいい魚なのです。

――ニジマスの魅力を伝えるためにどのような活動をされていますか?
岩本:ニジマス擬人化キャラニジオを育て、ニジマス普及を目指しています。ニコ動でもニジマスと富士山を歌っています。昨今の食品表示の問題で、「サーモン」が「サーモントラウト」か「ニジマス」へと変更されるようですがニジマスという名前ではうれません。ニジマスをもっと、知っていただきたいとニジオを作りました。

千年の独奏歌などを作ったyanagiさんによる楽曲

【ニコニコ動画】【VY2V3】剣ヶ峰へ(オリジナル曲)

【VY2V3】剣ヶ峰へ(オリジナル曲)
http://www.nicovideo.jp/watch/sm21616133

――鱒財缶誕生の経緯について教えて下さい。
岩本:たまたま、魚好き缶詰会社さんと、富士宮にじます学会の小川登志子さんがいたところに、フレンチレストラン「ビオス」のオーナーが「バジルソース」のお土産をもって池に遊びにきたのです。そして「缶詰にしたらおもしろいね!」と、言うことになりました。そしたら、翌日に缶詰会社から「できたよ!」と試作品をつくってくれました。それから、富士宮やきそば学会の渡辺会長から「鱒財缶」と命名していただき、お手軽なお魚缶詰で好評です。

Rainbow Tour Company
http://nijio.charabook.com/

鱒財缶

地味な仕事だと思われがちな養殖漁業だが、魚に対して愛を持って育て、それを売り出すために様々な工夫を凝らしていく様子を見ているとカッコイイとすら思えたのが不思議である。また、魚に豊富と言われているDHA、EPAだが、ニジマス(鱒財缶)にも多く含まれており「ニジマスで二次試験合格!」という感じで受験勉強のお供にもいいかもしれない。

柿島養鱒ホームページ
http://kakishima-troutfarm.com/

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