今回はsmall Gさんのブログ『small G』からご寄稿いただきました。
※この記事は2014年03月11日に書かれたものです。
■これはさすがにアカンは、、、
早稲田というのはバカボン・パパの出身大学、バカ田大学というのは本当かもしれません。
左がNIHのアーカイブにある文章。右が小保方さんのPhD thesis序論部分です。『テキスト比較ツール difff《デュフフ》ver.6』
http://altair.dbcls.jp/difff/dev/obokata_copypaste.html
今回更に掘り出されてきた2011年の小保方さんの博士論文は彼女が生物系の研究者としての経歴を成り立たせる開始点であるところの「博士号・PhD」という肩書き自体が実体の無いレベルのものであることを証明してしまう盗用に満ち満ちたものであることを示してしまっています。私も今の今までは小保方さんのだしたnatureの論文に対しても、それこそ「一縷の望み」を託していましたが、ここまで盗用、剽窃が明白だとそれを信じろという方に無理があると思えます。24000字のコピペって、、、。通常、少なくともこういうイントロの部分というのは博士号を取るために費やしてきた長い長い時間に読み込んできた論文やレビューなどを通して学んできたその研究分野に関する「自分なりの」考察や知識を自分のためにも総ざらいして「必死になって」書き込むものです。ましてや普通の学生にとっては自らの母国語でない英文でこの文章を書き込むわけですから、苦労はいや増すものであって、そこをこんな安易で愚かな剽窃で乗り切った人間の博士としての資質がどれほどのものであるかは序論以下の部分を読まずとも自ずと推定出来ようというもの。
包丁持って血だらけになっている目が血走った大男が意味不明のことをつぶやきながら惨殺体の前で呆然と立ち尽くしている現場にやってきた警官に、犯人はこの人じゃないということを信じさせることが出来るか?というくらいのレベルで私の目の前に記事や報告から出てくる小保方さんという研究者?の資質に疑問を投げかけるのに十分な疑いが積み重なったと思っています。
こんな「明白な剽窃」が博士論文として通る大学って既に知を伝達普及する大学としての機能を失っていると思うんですがここの教授は詰め腹を切らされないんでしょうか、完全に他人ごとですが。今どき、提出された論文へ盗用検索ツールをアプライするのは常識だと思っていたのですが?まあ、早稲田大学の(少なくとも一部基礎研究部門の)色んな意味での抜け殻っぷりを示すとてもよい材料となりました。これが身内だけで済めばいいのですが、今回の場合はそれでは「カタ」が付きません!そういった誤った作業を繰り返す蟻サイズの「小さな怪物」を早稲田大学が世に送り出し、その怪物に理研が予算と肩書きという栄養を与え続けた結果、最終的にその怪物が壊してしまった巨大なダムの瓦礫を我々部外者みるのはこの春の終わりをまたないのではないかという気がしてなりません。
今回の件が虚構であったとしたら、日本の基礎科学の、そしてそれに予算を配分する文部科学省の、そしてそれの母体である日本という国、またそれ自身に税金を収め続ける日本国民への信頼と信義を裏切っているわけですから、そのショックウェーブはこの「小さな」大学にとってはそれこそ身震いするほどのサイズとなるでしょう。多分間違いなく支えきれないほどの大きな衝撃波でこの大学に巨大爆弾となって降り注いでいくはずです。悪くすれば、数十年は生物学関係の関連学会では早稲田の名前はクレジット的には白眼視される可能性まで有ります。(無論話はそんな小さな内輪の衝撃というレベルを超えて巨大なものですが、、、。)
Natureに早い段階で載っていた以下の疑義に対する理研側の反応と歯切れの悪さ、中で何が起きていたのか推測の域を出ませんが、実験の再現とプロトコルの実証にだけその時間が当てられていたとはとても思えません。オリジナルの文章はここ*1。下に引用した最後の方の文章の太字の部分に今回の秘密が隠されていると思うのは、私のような凡庸な人間なら至極当然ではないかと思うのですが、、、。
*1:「Acid-bath stem-cell study under investigation」 2014年2月17日 『Nature』
http://www.nature.com/news/acid-bath-stem-cell-study-under-investigation-1.14738
●Experimental protocol
The protocol might just be complicated - even Wakayama has been having trouble reproducing the results. He and a student in his laboratory did replicate the experiment independently before publication, after being well coached by Obokata. But since he moved to Yamanashi, he has had no luck. “It looks like an easy technique - just add acid - but it’s not that easy,” he says. Wakayama says that his independent success in reproducing Obokata’s results is enough to convince him that the technique works. He also notes that the cells produced by Obokata are the only ones known - aside from those in newly fertilized embryos - to be able to produce, for example, placentas, so could not have been substituted cells. “I did it and found it myself,” he says. “I know the results are absolutely true.”
今回の事件は本当に日本の基礎科学者で真剣に科学と向き合っている人間たちには世紀の災厄としてネガティブなインパクトを残す気がしてなりません。特に予算配分では、、、。
執筆:この記事はsmall Gさんのブログ『small G』からご寄稿いただきました。
寄稿いただいた記事は2014年03月13日時点のものです。
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