初めてライフルに触れる素人でも1000m先の標的に面白いように当たる――ゲームやSF映画から飛び出してきたような画期的な自動照準システムが登場しました。
『TrackingPoint』は、タグを付けた標的に照準を合わせるだけで自動的に射撃してくれる射撃アシストシステム。技術のキモとなっているのは測距とトリガーコントロールシステムで、レーザーと各種センサーで標的までの距離・風向き・温度・湿度など弾道に影響を与える要因を算出して標的にタグ付けすると、あとは標的の赤い点と照準が交差した時点で自動的にトリガーが引かれ、弾が発射されます。
1000mを超えるような超長距離狙撃では、射手の呼吸や鼓動のわずかな振動が伝わるだけでも狙点は大きくブレてしまうため、命中させるには熟練が必要とされます。しかし、この『TrackingPoint』のアシストを受ければ、例えブレながらでも、一瞬でもクロスヘアと赤い点が重なればいいので、素人でも簡単に命中させることができるというわけです。
新しく公開されたデモでは、GoogleGlassなどのウェアラブル端末に対応することで、壁越し(FPSでいうところのカバーリングポジション)や腰だめなど、より実戦的な場面を想定した使い方を提示しています。
また、静止した標的だけではなく、標的が動いている場合や、射手が車やヘリで移動しながらの動的射撃にも対応しているのがスゴイところです。
しかし近未来を感じさせるという意味では興味深いのですが、このようなガジェットによってどんどん自動化・ロボット化されていく戦争のことを考えると、空恐ろしくなる技術でもありますね。
曲がり角やバリケードの後ろから銃だけを突き出し、GoogleGlassで照準して射撃。標的にタグ付けするとか、めちゃくちゃゲームっぽい。これがアドバンスド・ウォーファイターか。
動画:TrackingPoint Labs - Shotview App & Wearable Technology(YouTube)
https://www.youtube.com/watch?v=itdwWvAnNx4
画像:『YouTube』より引用
※この記事はガジェ通ウェブライターの「ろくす」が執筆しました。あなたもウェブライターになって一緒に執筆しませんか?
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