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“悦び”を奪われた息子 奪った母 再びそれを与えた父――キム・ギドク監督の問題作『メビウス』上映決定
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“悦び”を奪われた息子 奪った母 再びそれを与えた父――キム・ギドク監督の問題作『メビウス』上映決定

2014-06-26 22:30
    s-MOEBIUS (1)

    『嘆きのピエタ』で2012年ヴェネチア国際映画祭・金獅子賞を受賞した、鬼才キム・ギドク。彼の最新作は、セリフを一切廃し、「笑う」「泣く」「叫ぶ」の3つの要素のみで描かれる“性”と“家族”のヒューマンドラマ『メビウス』だ。

    過激な性描写で本国韓国でも上映制限のかかることとなったが、日本でもR18+指定にて12月6日より全国公開が決定した。

    冷えきった関係の続く父・母・息子の3人の上流家庭。

    夫とよその女との不貞に気づいた妻は、嫉妬に狂ったすえに夫の性器を切り取ろうと画策する。しかしあえなく失敗した妻は、その標的を息子へと変えるのだった。

    そのおぞましい目論みを実行し、夫と息子を残したまま出て行く妻。性器を失い、“絶頂に達する”すべを奪われた息子は、性器を失くしたことで虐められ生きていく自信をも失ってしまう。“絶頂に達する”ことを知らぬまま生きていかなければならない我が子――罪悪感に苛まれた父は、性器を失くしても絶頂に達する“ある方法”を見つけ出し、それを教えることで息子との関係を築き直していく。そこへ、家を出ていた妻が戻り、家族はさらなる破滅の道をたどり始める――。

    今作は、新宿シネマカリテ主催の『カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション2014』のクロージング作品として上映され、チケット即日完売の超注目作として迎えられた。

    父役を『悪い男』『受取人不明』などキム・ギドクの初期作品に出演したチョ・ジェヒョン。母役と、父の浮気相手の女の二役をイ・ウヌ。苦悩する息子役を韓国映画界の新星ソ・ヨンジュが演じる。

    『メビウス』

    公開日:12月6日(土)より新宿シネマカリテほか全国公開

    配給:武蔵野エンタテインメント

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