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「保育園の隣に住むのは発狂レベルの騒音だった」という話(sanmarie*com)
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「保育園の隣に住むのは発狂レベルの騒音だった」という話(sanmarie*com)

2014-09-30 18:30
    「保育園の隣に住むのは発狂レベルの騒音だった」という話(sanmarie*com)

    今回は、ブログ『sanmarie*com』から転載させていただきました。

    ■「保育園の隣に住むのは発狂レベルの騒音だった」という話(sanmarie*com)
    最近、保育園や幼稚園を作りたくても、近隣住民に反対され、園の庭を半地下にしたり、民家に面した方向には窓を一切作らなかったり、園側の費用負担で民家に防音窓をつけたりすることもある*1そうです。

    *1:「水説:遊び声がうるさい?=中村秀明」 2014年06月25日 『毎日新聞』
    http://mainichi.jp/shimen/news/20140625ddm003070167000c.html

    そりゃ、みんな嫌がるよ。

    私も、幼稚園の真隣(壁の間=2メートル)、超至近距離に住んだことがあるけど、「うるさい」なんてもんじゃない、発狂レベルの騒音でした。

    私の場合は、アパートの方が新築で、幼稚園の方が先に在りましたから、決して被害者ではないのですが、幼稚園の騒音を「甘く見てました」。

    非常に快適な間取りの上に、家賃も安かったことから、その部屋に決めたのですが、契約する時、不動産の担当さんに「幼稚園の真隣ですよ、本当にいいんですね、1000円高くてもいいから、西側の部屋にしませんか、ほんっとに後悔しませんか」と何度も何度も念を押されたにもかかわらず、

    「子供の声ぐらい平気ですぅ。それに平日の昼間は仕事に出てますしぃ」

    と、年間1万2千円の差額を渋ったが為に、地獄のような苦しみを味わいました。

    なんと会社の都合で、土日=勤務、平日=休み、のシフトになってしまったのです。

    平日の幼稚園。

    「うるさい」なんてもんじゃない。

    ほんっとに発狂レベルでした。

    朝は7時半頃から幼稚園の窓全開でキッズ音楽の大放送。

    8時を過ぎる頃には、ドォォォォォォン という、子供が高い所から飛び降りる音。

    ギャーーーッ、ウェェーーーーーーン。

    10時になれば、先生のピアノに合わせて、大合唱。

    その次は、ダンス。

    私の部屋はフローリングでしたから、ローソファーに座ってても、地響きのような振動が伝わってくる。

    そして、ようやく園児が帰ったと思ったら、今度はママさんコーラス!

    それも夜九時頃まで、窓全開で、ピアノ演奏に合唱。

    二ヶ月ぐらい我慢してましたけど、三ヶ月目に耐えきれなくて、引っ越しました。

    窓を閉め切っても、「ドォォォォン」「キャハハハーーーーーッ」「ドレミファソラシドォ~~」。

    春の気持ちのいい日ぐらい、窓全開で風を入れたいでしょう。

    でも、幼稚園のあまりのうるささに、夏日でも窓を開けることができない。

    夜ぐらい、ゆっくりご飯を食べたくても「ドレミファソラシドォォォォォ~」。

    食欲も失せますよ。

    でも、私の場合は、ウルサイと知りつつ入居した口ですから、「イヤなら引っ越して下さい」。

    だから、出ました。

    敷金の差額や引っ越し代、等々、トータルで30万ぐらい損しました。

    それでもお金に換えられなかったんです。

    それくらい凄まじかった。

    ちなみに、私が西側の部屋を選ばなかったのは、ガレージおよびスチール製の階段に隣接していたからです。

    深夜、早朝をかまわず車が出入りし、「カン、カン、カン、カン」と人の足音が響き渡るのも苦痛だろう、と。

    でも、幼稚園の騒音はそれ以上でしたけど。

    私が出た後、どんな風になったか、時々見に行ったけど、ベランダの窓にはずっとシャッターが降りたまま、3年間、誰も入居せず。そりゃそうですよ。あんな2メートル先でドンドン、ガンガン、子供が飛んだり、泣いたり、ママさんコーラスするような部屋に住めませんよ。

    その後、その町を離れたので、最終的にどうなったかは分かりませんが、あんな所、誰も住めませんよ。本当に。

    昼間だけならいざ知らず、夜の九時頃まで、ママさんコーラスの響き渡るような部屋で心安らかに暮らすことなどでけんです。

    なんとなく聞こえてくる……なんてレベルじゃない、先生や子供の話し声の一言一言がはっきり聞こえるほどの響き方でしたから。

    なので、迷惑する近隣の人の気持ちは非常に分かります。

    そう言うと、「子供にやさしくない」と批判する人もありますが、「だったら、住んでみろ」と言いたくなるぐらい超絶ウルサイ園もありますからね。

    ちなみに、こちらに来てから集合住宅に暮らし、中庭ではいつもたくさんの子供が遊び回ってましたが、そういうのは全然うるさく感じませんでした。

    自然な笑い声であり、泣き声であり、子供の蹴るボールの音が壁に響いても、私はまったく苦にならなかった。

    少なくともピアノを弾いたり、大音響でキッズソングを演奏するようなこともないですしね。

    それでも、「子供がサッカーする音がウルサイ」と苦情を言う人はあって、管理会社は子供がいつもサッカーしている場所に5本ぐらい植樹しました。植樹されたら、さすがにサッカーは出来ないでしょう。

    サッカーしてる子供とその親に文句を言って隣人同士気まずい思いをするよりは、よほど効果的ですわね。

    ***

    これは外国の話になりますけど。

    こっちの保育園も幼稚園も、それはそれは静かですよ。

    集合住宅のど真ん中や、新興住宅地の隅っこに幾つも建ってますけど。

    えっ、こんな所に保育園ができたの?? というぐらい、静か。

    ちゃんと園庭もあるし、けっこうたくさん子供が通ってるみたいなのに、信じられないくらい静か。

    この国では、子供を室内に閉じ込めて保育してるのか?? と思ったけど、先生はオルガンも弾くし、ダンスもするし、園庭でも遊ぶけど、とにかく信じられないくらい静かなんですよ。

    したがって、住民の苦情もゼロ。

    初めてその現状を知った時は、「なんで、なんで??」と本当に不思議でしたが、自分の子供が園に通うようになって、いろいろ気付いたことがあります。

    第一に、先生の喋り方が物静か。

    若い先生でも、頭の天辺からスットンキョウな声を出すようなことは絶対にない。

    子供に注意する時も、お遊戯させる時も、「ジェームズ、席にお座りなさい」みたいな感じ。

    子供を褒める時も、「まあ、上手ね」。

    しまじろうの先生みたいに、「きゃ~~~~、ゆうクン、すっご~~~い」なんて言わないのね。

    だいたい、子供番組からして、声のトーンが全然違うじゃない。

    こっちの子供番組でも、極彩色のピエロの格好した人が「せんせい」やってますけど、とにかく喋り方が物静か。

    「さあ、君も一緒にやってみよう! 上手にできるかな?」という語り口調ではあるけれど、しまじろうのお兄さん、お姉さんみたいに、「はぁ~~い、よい子のみなさぁぁ~~ん、これから、すっごぉおおおおおいダンスをするよぉ~~。用意はいいかなぁあああ」なんて、頭の先からキンキン響くような高音で喋らないんですよ。

    たとえば、私が子供の頃の子供番組といえば、「ピンポンパン」や「おかあさんといっしょ」だったのですが、この時、「せんせい」だった、うつみ宮土理さんも語り口調はまるでNHKの静けさだった。

    「ロンパールーム」 『YouTube』

    (画像が見られない方は下記URLからご覧ください)

    http://youtu.be/HPMx4gtEk8Y

    それが、どんどん、どんどん、声のトーンが上昇して、喋り方もあまりに子供に迎合したような、「女子アナウンサー高音化」が著しいでしょう。

    みどりせんせいに「よいこのみなさん。それではお歌を歌いましょう」と語りかけられるのと、「さあ! 君も一緒に、歌おぉぉぉ」とのせられるのでは、やはり子供の声のトーンや落ち着き具合も違ってくると思うんですね。

    子供がうるさい、騒がしいのは本当ですよ。

    でも、私もつくづく思うけど、親の声のトーンが高いと、子供の声のトーンも、喋り方も、ぜんぶ似てくるんです。

    で、日本の場合、園に限らず、ニュース番組でも、娯楽番組でも、CMでも、やたらと声の高い女子アナやタレントが「すっごぉぉぉぃ」とか言ってる。

    そういうの日常的に聞かされたら、これが大人の女性の喋り方なんだ、と子供もコピーするし、それが「可愛い」と勘違いしてしまう。

    世の中全体の『高音化』が、ウルサイ子供を量産している部分は少なからずあるだろうし、「癪に障る高音」とえいば、園やテレビのみならず、デパートでも、スーパーでも、どこにいってもそうなんじゃないかと思います。

    まあ、子供の機嫌を取るのに「すっごぉぉぉぉい」とか「かっわいぃぃぃぃ」とか言う気持ちは分かりますし、実際、私なんか、外国人社会で浮きまくってますから(こっちのお母さん「あら、可愛いわね」で終わり。めっちゃクール)、日本の幼稚園の先生や保育園の先生に接し方を変えろといっても、それは文化的なものですから、批判の対象にはならないかもしれません。

    しかし、自分たちの声のトーンを落とすことで、子供もまた変わっていく。

    それは本当です。

    近隣にウルサイと言われた。「だって、子供だもん、うるさいのは仕方ないもん」「あたし達は社会に必要な仕事をしてるのよ」と開き直るのではなく、自分たちがウルサイ子供を量産しているのではないか、と、顧みる姿勢も必要だと思うのですよ。

    私もそれは、日々、気を付けておりますし。

    精一杯、努力や気遣いをした上ではじめて、周りの人も「まぁ、まぁ、子供のすることだから」といたわってくれるるのですしね。

    ***

    第二は、建物の構造の問題が大きい。

    私も煉瓦造りの家や、マイナス20度の極寒期に備えた「完全二重ガラス窓」(ガラス板が二重になって、窓枠も1ミリの隙間なく、分厚い木材が張り巡らされている)を経験して初めて知ったのですが、こっちの建物の防音性は目を見張るものがあります。

    日本って、ツーバイツーみたいなパネル工法の建物が多いし、床も薄いパネルの上にマット材みたいなものを敷き詰めて終わりだから、平素から音が響きまくるんですよね。

    階上で落としたスプーンの音や、椅子を惹く音まで、「キーン」「ゴゴゴ」と耳に触るでしょう。

    下手すれば、隣の人がオシッコする音まで聞こえますし。(幼稚園の隣のアパートがそうでした)

    もともと、防音性の低い建物に住んで、そこに外部の騒音が響き渡れば、そりゃもう発狂レベルだと思います。

    こっちで保育園も幼稚園も静まりかえってるのは、建物の防音性が半端なく高いからです。

    夏期、ちょっと窓を開ければ、子供たちの笑い声や走り回る音が漏れ聞こえますが、それも風に乗って聞こえてくる程度、あくまで「生活音」の範疇なんですね。

    私も日本の建築業界のことは詳しく分かりませんが、建物の構造的な問題は大きいと思います。

    防音の費用が高くつくなら、それこそ教育扶助の一環として公が一部負担するとか、双方にとって救いになる手立てを考えて欲しいですよね。

    建物の構造や間取りを変えるだけで、音のもれかた、響き方も、全然違いますから。

    ***

    第三は、『騒音問題は理解されない』。

    騒音問題は、心身を蝕むほどの害悪でありながら、周りにはほとんど理解されません。

    「頭の上を飛行機が飛んでる」とか、「向かいのスーパーが深夜も大音量でCMソングを流す」とか、誰の目にも明らかな騒音なら同情されるけど、「朝6時に回す洗濯機の音」とか「隣の大学生がピコピコと大音量でゲームする音」とか、微妙なケースだと、気にするアナタが神経質、うるさい時はテレビでも見れば、という感じで、ほとんど相手にされません。

    保育園や幼稚園の騒音にしても、その園の職員は、いざ自分が園の隣に住むとなったら、絶対に嫌でしょう。

    通勤に便利なんだから、自分たちが隣や真向かいに住めばいいんですよ。

    でも、嫌だと思うはずですよ。その園の園長でも。

    保護者だって、子供の送り向かいに便利だから、わざわざ好んで幼稚園の隣や真向かいに住む人はないでしょう。

    いざ自分が住むとなったら、園からある程度離れた場所を選びませんか。

    保護者にとっては、自分の子供が園に通うのは数年だから、後はどうなろうと知ったことじゃないだろうけど、近隣の住民にとっては一生の問題ですから、必死になるのも当然ですよ。

    子育てに理解がないとか、我が儘とかいうレベルではなく、それこそ不動産屋が口を酸っぱくして「後悔しますよ」と念を押すくらい、ウルサイんですから。

    そして、園の騒音問題の根底にあるのは、園の騒音が「人工的である」という点です。

    公園で子供がサッカーしたり、ウエ~ンと泣き叫ぶ「自然な音」とは異なる。

    お遊戯に使う大音量のキッズソングも、窓も蓋も全開で弾きまくるピアノの音も、イベントで使う拡声器の音も、駐車場で保護者がワーワー立ち話する声も、園が人工的に作り出している音ですよね。

    子供の泣き声や笑い声と違って、「調整できる音量」です。

    実際、お遊戯に使う音楽って、あそこまで大音量が必要なんでしょうか。

    ピアノも、田舎の一軒家で弾くならともかく、住宅の密集地で、蓋全開、窓全開で演奏すれば迷惑ですよ。

    にもかかわらず、音量を下げる気遣いもせず、「こちとら、子供を相手にしてんのよ、社会に必要なのよ」で開き直るから、近隣住民も怒るんじゃないでしょうかね。

    園の関係者がペチャクチャお喋りする保護者を叱って下さるとか、適宜、近隣に声をかけて、「何かお困りのことがあれば、いつでも仰って下さい」と気遣いされるとか、民家のある側の窓は開けないとか、精一杯、気を配ってはじめて「しゃーないなぁ、社会に必要やからなぁ」で周りも協力してくれるものだと思います。

    それを「子育てに理解がない」だの「子供に冷たい」だの言われたら、近隣住民だってやりきれないですよ。

    育児に冷たい社会とか批判する人たち。

    うるさい幼稚園の真隣か真向かいに、実際に住んでみてください。

    きっと、三ヶ月で嫌になりますよ。

    初夏の気持ちのいい日に窓も開けられない暮らし。

    夜9時まで、ママさんコーラスが響き渡る暮らし。

    朝7時半から、園の先生のピアノの練習や、大音量のキッズソングを聞かされる暮らし。

    にもかかわらず、「子育てしてるんですから。社会に必要ですから」で、不満に感じる方が悪者にされる状況。

    近所にとっては本当に一生の問題だし、「イヤなら引っ越せばいい」のは確かだけど、現実問題、戸建てに住んでいたら、そう簡単にはいきませんし。

    ***

    だったら、待機児童の問題や、保育園不足の問題はどうすんのよぉ~、という声が聞こえてきそうだけども。

    大音量のキッズソングや拡声器やピアノなど、「人工的に調整できる部分」で気遣いすれば、周りの印象もずいぶん違うと思うのね。

    実際、こっちの園なんか、「え、こんな所に幼稚園??」というくらい静かなのだし(外遊びもダンスも合唱も込みで)

    その「気遣い」を、「冷たい社会の被害者」と考えるか、「共に生きてゆくための努力」と考えるかで、違ってくると思います。

    「騒音:「保育園の声うるさい」近所の男性が提訴 神戸」 2014年09月05日 『毎日新聞』

    http://mainichi.jp/select/news/20140906k0000m040059000c.html

    保育園は神戸市が認可し、2006年に開園。訴状によると、男性は保育園の北約10メートルに居住。「子供らの声や太鼓の音などは騒音で、神戸市が工場などを対象に定めた規制基準が保育園にも適用されるべきだ」と主張する。

    更に、この地域の基準60デシベルを超える70デシベル以上の騒音が発生し、家族の会話やテレビ、ラジオを聴くのに支障が出ると訴えている。05年7月に開かれた近隣住民への説明会以降、男性は騒音対策を求めてきたが取られていないという。

    「「保育園の子どもの声がうるさい」近所に住むの男性が提訴 神戸」 2014年09月06日 『ハフィントンポスト』

    http://www.huffingtonpost.jp/2014/09/06/nursery-school_n_5776160.html?utm_hp_ref=japan

    保育園側は毎日新聞の取材に対し、「窓やカーテンを極力閉めるなどの配慮をしている。高い防音壁で囲むのは子供や近隣の方にとって健全な姿とは思えない」と説明しているという。

    転載元:こちらはブログ『sanmarie*com』からの転載です。

    転載記事は2014年09月30日時点のものです。

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