バナナ食うかね?

突然ですが、みなさんは“類人猿(ape)”と聞いてどんなイメージを浮かべますか? 生物学的にはゴリラやチンパンジーなどを指し、例えば「知能が高い」「コミュニケーションがとれる」など、人間に最も近い霊長類として知られていますよね。しかし、今年の映画界では、そんなゴリラやチンパンジーたちが我々人間を超越する能力で大暴れ! まとめて紹介するからチェックするのだ!

●『ミスターGO!』
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「九回二死満塁。代打、ゴリラ。」という日本版のキャッチコピーが非常にイカす韓国映画の『ミスターGO!』。弱小のプロ野球チームが、サーカス出身の超怪力ゴリラを大物ルーキーとしてスカウトし、そこから次々と巻き起こる騒動を描いたスポーツコメディです。

一見すると悪ふざけと思えるB級感が満載な作品ですが、ゴリラのCG技術がやたらと高く、うっかりしていると泣いてしまう感動的なラストも待っています。GOの獲得を狙う日本のプロ野球チーム・中日ドラゴンズのオーナー役には、なぜかオダギリジョーをキャスティング。オダジョー節の怪演も観られる掘り出し物的な作品です! 残念ながら劇場公開を終了してしまっているため、気になる方は2015年1月のBlu-ray&DVDの発売を待ちましょう。

●『猿の惑星:新世紀(ライジング)』
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2011年公開『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』の続編にして、新たな地球の支配者が決する瞬間を描くディザスター・アクション超大作『猿の惑星:新世紀(ライジング)』。優れた知能と感性を併せ持つチンパンジーのシーザーを中心に、遺伝子の進化によって地球を支配する猿たちと人類の戦いを描きます。

こちらはモーション・キャプチャー技術を駆使したシーザーたちのリアルな動きに感動する観客が続出。ハリウッドでは、モーション・キャプチャーによってシーザーを熱演した俳優アンディ・サーキスに対して、「俳優としてアカデミー賞候補になるべきだ」という一大論争が巻き起こっています。日本では9月19日より大ヒット公開中。まだチェックしていないという人は、劇場に足を運びましょう。

●『西遊記~はじまりのはじまり~』
『西遊記』本ポスター
そしてこれから公開を控える注目作が、チャウ・シンチー監督の最新作『西遊記~はじまりのはじまり~』。シンチー版の孫悟空は、凶暴な妖怪王として描かれ、数々の悪行に対する仏からの罰として、洞窟に500年間も閉じ込められています。最初は青白くハゲちらかした老人の姿で登場した孫悟空は、後の三蔵法師となる主人公の玄奘(げんしょう)を巧みにダマして洞窟から脱出。本来の猿の姿に変身し、その真のパワーを取り戻すとこれでもかと激しく暴れまわります。

「ミスターGOとかシーザーと違って、小柄なモンキーでしょ?」と思ったあなた、劇場で驚いてください。猿の姿からさらなる最終進化を遂げた孫悟空は、シンチー監督が「『ドラゴンボール』の影響が大きい」と語る超大型ゴリラの姿に。これまでの『西遊記』や孫悟空のイメージからは想像できない、びっくり仰天なビジュアルになっています。

孫悟空を演じたホアン・ボーは、『チャイニーズ・オデッセイ』(’95)でチャウ・シンチーが孫悟空役を演じていた印象が強かったようで、「最初この話をもらった時は、断ったんです。みんな孫悟空が大好きですし、この役を別の人間が演じるのは自分にとって、とても挑戦的なことだと思いました」と明かしています。しかし、孫悟空の演技について意見を聞かれた際、「僕のよりずっといいアイデアだね。君が思うように演技してみて」というシンチー監督の言葉に勇気をもらったホアン・ボーは、本作で新しい孫悟空像を見事に演じ切っています。日本公開は、11月21日(金)から。『ドラゴンボール』の作者である鳥山明も絶賛の新しい『西遊記』に注目です。

本物のゴリラの生態に興味があるという方には、『ディープ・ブルー』や『アース』、『ライフ -いのちをつなぐ物語-』などを送り出したBBC EARTHによるネイチャードキュメンタリー映画『ネイチャー』も今年の日本公開でしたね。マウンテンゴリラが生息する熱帯雨林の様子は、フィクションに負けず劣らずの大迫力映像でした。

また、ウォルト・ディズニー・ピクチャーズが、キャサリン・アップルゲイトの児童書『世界一幸せなゴリラ、イバン』(原題:『The One and Only Ivan』)の映画化にむけて製作を進めているという報道もあり、まだまだ映画界のゴリラたちから目が離せそうにありません。

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(c)2014 Twentieth Century Fox

(c)2013 Bingo Movie Development Limited

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