昨日書いた「派遣社員の癒やしとしての農作業体験」のことだが、逆にこんなことは考えられないだろうか。
つまり、滞在期間の長短を問わず、むしろ自分の生き方の拠点は農村にあると考え、正社員だろうが派遣社員であろうが、都市での仕事は「出稼ぎ」ととらえるのである。
これまでここで書いてきたことを大雑把にふり返ってみると、戦後、学校教育再生のなすすべのなさに国会で文部官僚が号泣するしかなかったころ、農山漁村の人びとが自前で建てた学校で教育を受けた「団塊の世代」は、年功序列・終身雇用などの「擬似共同体的性格」によって都市へ、企業へと奪われた。しかし、そのジュニアの世代が社会に出るころ、企業は「擬似共同体」であることを放棄し、正社員であれ、派遣・契約社員であれ、都市においては「食の不安、労働の崩壊、身体の悲鳴」にさいなまれることになる。
そうした中で、一筋の光明を示しているのは、「農山村に向かった若