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tsutomizuさん のコメント

今後予想される①高齢化と人口減少化は、確かに避けて通れない課題であり、②社会人口構成の変化は、巨大化する福祉の効果的対応が必要であり、③行政的には、効率的な行政サービスによる行政機構のスリム化が必要ではないか。
安倍政権のアベノミクス一つを取ってみても、何も間違ったことをしているわけでなく、将来的に、国民が等しく利益を得られる可能性がゼロではない。ただ、大きなリスクが線香花火的政策に終わったときは、現在の巨大な財政赤字がさらに巨大化するということである。さらに大きな問題は、一部のもてるものは大きな利益が得られるので問題ないが、恩恵に預かれない多くの国民は負担だけが増加し利益が得られなくては、国民不在の一部の人の一部の人のための政治になりかねない。
人口減、賃金抑制のために、一部外国人労働者を認めるなどしながら、非正規労働者を増やし続ける政治は、政治ではない。人口減に対し、日本国をどのような国にするのか国の方向を明確化するために、移民を大幅に受け入れてでも、経済成長を選択するのか、人口減に対応した政策を選択するのか、具体的な方策を示さないで、そのときそのときに、国民に迎合した政策を推し進めるのであれば、この国は、衰退どころか、破綻の道を突き進むことになります。間文化的発想であるが、安倍総理に最悪の場合、自己を捨てる昔の武士の魂があるかどうか。スーダラ節気分で政治などされてはたまらない。
No.4
138ヶ月前
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第23回参議院選挙は、選挙をする前から予想されていた通りの結果となった。投票率の低下と与党の圧勝である。昨年末の衆議院選挙とまるで同じ結果だった事は国民の意識が変わっていない事を示している。 メディアの中にはこの選挙を安倍政権の7か月に対する審判と位置付け、選挙で「アベノミクスは支持された」と評する向きもあるが、それはあまりにも短絡的である。アベノミクスは「根拠なき期待感」を国民に抱かせる事には成功したが、実体経済にどのような経済効果をもたらすかはまだ不明である。来年の今頃にならないと国民には実感できないと思う。 大体、政権が交代して新たな政策が打ち出されてもそれが国民生活に影響してくるには時間がかかる。従って政権交代直後に景気が上向いてもそれが新政権の政策によるとは限らない。前の政権の政策効果が現れてきた場合もあれば、海外要因からそうなる場合もある。 安倍総理は「アベノミクスで雇用が60万人増えた」とか「成長率がマイナスからプラスに転じた」と選挙戦で演説していたが、うまい嘘を言うなあと思った。アベノミクスにすぐ反応したのは株と為替の市場である。それは連日数字が出てくるから、経済が上向くように思わせるが、それが雇用や賃金に影響してくるのには時間がかかる。株が上がったからと言ってすぐに雇用が増える訳ではない。 そもそもリーマンショックが起きて世界経済が奈落の底に落ち込んだ直後に民主党政権は出来た。アメリカの株の暴落が欧州に飛び火して大恐慌の再来と言われた時代が民主党政権の時代である。欧米に比べ相対的に強い通貨となった日本円が買われて急激な円高が起きた。それは輸出産業には厳しいが国全体としては悪い話ばかりではない。 世界的な経済危機を克服するためアメリカや中国は大胆な金融緩和を行って株価の底上げを図り、その結果ようやくアメリカ経済が回復の兆候を見せ始めた。そうなった時に安倍政権は誕生したのである。60万雇用も成長率もアベノミクス効果というより海外要因によると私は見ている。アベノミクス効果はこれから現れてくる。格差の拡大として現れてくる。それが本当に経済を上向かせるか私は疑問である。 従って選挙結果はアベノミクスが支持された訳ではない。期待感が持続している事を示したに過ぎない。しかも投票率は低下したのだからその程度の期待感である。選挙を左右したのは民主党政権の裏切りに対する国民の拭いきれない憤りである。裏返せば国民はそれほど4年前の政権交代に期待をかけていた。過剰な期待が過剰な失望を生み出し、それが投票率を低下させ民主党を解党状態に追い込んでいる。 過剰な期待は小泉政権の「改革」に対する痛みから生まれた。大企業は優遇されたが中小企業や地方は格差に泣かされ貧富の差も拡大した。そこに6年前「国民の生活が第一」を掲げる小沢民主党が登場して参議院選挙に大勝した。「鳩菅体制」の民主党なら見向きもしなかった自民党支持者が民主党に一票を入れる気になったからである。 09年衆議院選挙の民主党マニフェストは小泉政権のトリクルダウンとは真反対の成長政策を掲げた。上を富ませて下へお金をしたたり落とすのではなく、下にお金をバラまいて消費を刺激し内需を拡大して成長を図ろうとする政策である。財源は予算の組み替えでねん出する。予算の組み替えと簡単に言うが、これは「革命」に匹敵する大事業である。長年官僚が作ってきた国の仕組みを根底から見直す作業が必要になる。霞ヶ関はもちろん業界団体をすべて敵に回す可能性がある。 政治未熟の民主党にはそれができなかった。かつて官房副長官として霞ヶ関をコントロールした小沢一郎氏を閣内に入れなかったのが最大の敗因だと私は思う。官僚に睨みを利かせる政治家がいない中で事業仕訳のパフォーマンスでお茶を濁す事になった。結果、財源は生み出せずマニフェストを次々撤回する事になる。マニフェストを巡る党内対立だけが国民の目に焼き付けられ、消費増税を三党合意で決めてしまった事で、国民の期待は完全に裏切られた。その怒りがいまだに消え去らないのである。 自民党は三党合意とは異次元の方角からアベノミクスを打ち出してきた。アベノミクスには三党合意のごたついた思い出がない。ところが民主党は三党合意の当事者がいまだに辞めずに選挙応援に出てくる。その顔を見ると国民にはとげとげしい党内対立の思い出がよみがえる。菅元総理や岡田元副総理が応援した候補者を当選させられない事はそれを象徴している。 与党の圧勝で野党の存在感は限りなく小さくなった。与野党の「ねじれ」は消え、与党内の「ねじれ」に政治の焦点は移る。自公連立の意義を公明党は「自民党の暴走にブレーキをかける」と言った。違いを強調しないと支持を失うと見ているからだろう。また今回の選挙ではTPP、原発、普天間などで自民党本部と反対の公約を掲げる地方が出てきた。自民党内にも「ねじれ」がある。 そして選挙の勝利は政権の安定を必ずしも意味しない。かつての自民党は野党にしかるべく議席を与え、与野党の役割分担によって狡猾な外交交渉を行った。その結果、日本はアメリカとの経済戦争に勝ち、冷戦に勝ったのは日本だとアメリカの専門家に言わせたほどである。そうした政治技術が今の自民党にはない。安倍政権にはパフォーマンスだけを意識した稚拙な部分がある。 それらのパフォーマンスはすべて参議院選挙に勝利するためだったが、これからしばらくは選挙もない。パフォーマンスのてんこ盛りからギヤを入れ替えないと政権は迷走する可能性がある。消費税、TPP,原発再稼働、普天間、憲法、歴史認識と課題は山積である。それらの課題に取り組む与党に対し、逐条的な問題提起ではなく、少子高齢化と人口減少に直面する日本の将来をトータルに構想できる野党が出て来ないと3年後の選挙は面白くない。20年前の『日本改造計画』に匹敵する構想の登場を私は心待ちにしている。 △  ▼  △ ■ 【最終回!】 7月《癸巳田中塾》のお知らせ 約3年半にわたって開催されてきた「田中塾」は、次回7月31日(水)の開催をもって終了させていただくことになりました。長年のご愛顧に、感謝申し上げます。 これまで参加されていた方も、はじめて参加する方も、ぜひご参加下さい! 【日時】 2013年 7月31日(水) 19時〜 (開場18時30分) 【会場】 第1部:スター貸会議室 四谷第1(19時〜21時) 東京都新宿区四谷1-8-6 ホリナカビル 302号室 http://www.kaigishitsu.jp/room_yotsuya.shtml ※第1部終了後、田中良紹塾長も交えて近隣の居酒屋で懇親会を行います。 【参加費】 第1部:1500円 ※セミナー形式。19時〜21時まで。 懇親会:4000円程度 ※近隣の居酒屋で田中塾長を交えて行います。 【アクセス】 JR中央線・総武線「四谷駅」四谷口 徒歩1分 東京メトロ「四ツ谷駅」徒歩1分 【申し込み方法】 下記URLから必要事項にご記入の上、記入欄に「年齢・ご職業・TEL」を明記してお申し込み下さい。21時以降の第2部に参加ご希望の方は、お申し込みの際に「第2部参加希望」とお伝え下さい。 http://bit.ly/129Kwbp (記入に不足がある場合、正しく受け付けることができない場合がありますので、ご注意下さい) △  ▼  △ 【関連記事】 ■田中良紹『国会探検』 過去記事一覧 http://ch.nicovideo.jp/search/国会探検?type=article <田中良紹(たなか・よしつぐ)プロフィール>   1945年宮城県仙台市生まれ。1969年慶應義塾大学経済学部卒業。 同 年(株)東京放送(TBS)入社。ドキュメンタリー・デイレクターとして「テレビ・ルポルタージュ」や「報道特集」を制作。また放送記者として裁判所、 警察庁、警視庁、労働省、官邸、自民党、外務省、郵政省などを担当。ロッキード事件、各種公安事件、さらに田中角栄元総理の密着取材などを行う。1990 年にアメリカの議会チャンネルC-SPANの配給権を取得して(株)シー・ネットを設立。  TBSを退社後、1998年からCS放送で国会審議を中継する「国会TV」を開局するが、2001年に電波を止められ、ブロードバンドでの放送を開始する。2007年7月、ブログを「国会探検」と改名し再スタート。主な著書に「 メディア裏支配─語られざる巨大メディアの暗闘史 」(2005/講談社)「 裏支配─いま明かされる田中角栄の真実 」(2005/講談社)など。
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