黒夢、SADSのヴォーカリストでもあり、ソロ・アーティストとして精力的な活動を行っている清春が、ニュー・アルバム『ETERNAL』を完成させた。常に進化と変化を続けている彼にふさわしく、同作はギター、パーカッション、サックスという楽器編成を主軸にしたスタイルをフィーチュア。独自のアプローチで唯一無二の魅力を創出する手腕はさすがの一言だし、清春ならではの魂を揺さぶるヴォーカルは必聴といえる。今年デビュー30周年を迎え、さらに新たな領域へと足を踏み入れた清春に『ETERNAL』について語ってもらったインタビューを前後編でお届けしよう。
Interview:村上孝之
――『ETERNAL』はどんな思いのもと、いつ頃から制作に入られたのでしょう?
清春:元々は1年半弱前くらいにヤマハさんと契約していただけるという話になって、ヤマハさんのスタッフの方と代官山でご飯を食べたんです。アルバムの制作に入ったのは、去年の春とかだったかな。曲は前からあったんですよ。録音はしていないけど、デモテープは結構あったので制作に入ることにして、そこからアレンジャーの三代(堅)さんとやりとりをし始めた。当初は去年の11月にアルバムを出す予定だったから、僕の感覚ではレコーディングのスタートがちょっと遅かったけど、すぐに録れる気がしていたんです。でも、楽器編成が今までとは変わったというのが大きかったですね。それで、時間がかかった。