"ドラマー対談"と銘打ってはいるが、とくにドラムについて話してはいません。
2人の他愛もないけど、でも、親密度の見える会話を行っています。
R指定は、2月11日最新シングル『サドマゾ』をリリース。Moranは、3月より東名阪を舞台に結成7周年アニバーサリーワンマンツアー「Dreamy Anniversary」を開催。
4月からは、R指定/Moran共に参加するイベントツアー「2015年春SPEED DISK PRESENTS「森羅万象tour'15#2」」もスタートします。
ぜひ、足を運んでください。
撮影:田辺佳子 / インタビュー:長澤智典
宏崇:面識を持ったのは、R指定が東京に出て来てからですよね。
Soan:そうだね。
R指定がSPEED DISCの所属になり、活動の拠点を東京に移してからだから、もう5年くらいになるかな??
宏崇:それくらい経ちましたね。
ただ、Moranとはそんな対バンはしてないっすよね。
Soan:そうだね。
昨年は1度しか対バンしてない。
それが日比谷野外大音楽堂で行った「stylish wave ILLUSION'14"真夏の狂宴"」のとき。
宏崇:SPEED DISCが主催している「森羅万象」ツアーでも、Moranとはあんまし被ったことないっすもんね。
Soan:「森羅万象」ツアーでは2回ほどR指定と一緒にまわったことはあるけど。
でも、それくらいですかね。
――取材を始まる前親密に会話をしていたから、互いに関係は深いのかと思ってました。
Soan:SPEEDDISKというのは事務所ではないので、お互いのバンドとも好き勝手に活動してるというか、互いに忙しく動いてるから、スケジュール面も含めバンドどうしで会うことはほとんどないんです。
宏崇とは、「ドラマー飲み会」を通して仲良くなったんですよ。
以前の宏崇って、確か呑めなかったんじゃなかった??
宏崇:そう。
呑めなかったのが、ここ1年くらいでグッと呑めるようになって。
――と言うことは、最近仲良くなった形なんですか??
Soan:面識という面では、さっきも言ったように5年くらい前から知ってるんだけど。
プライベートでも会って話をするという関係で言うなら、ホント最近のこと。
ちょうど去年、己龍のドラマーの准司くんが「みんな良かったら集まりませんか??」とドラマー飲み会を開いてくれて、それに参加したら宏崇もいて、そこでいろいろ話をしてという。
バンドマンどうしの繋がりって、意外とそういうところで深くなったりもするからね。
宏崇:僕、あのドラマー飲み会にはけっこう参加してますからね。
――ドラマー飲み会やギター飲み会という言葉は、取材を通してもよく耳にします。
でもヴォーカル飲み会って、ダウトの幸樹さんが「1回だけ開催した」と発言した言葉以外では、まったく聞いたことないんですよね。
宏崇:確かにドラマー飲み会って言葉はよく聞くけど、ヴォーカル呑み会は…。
Soan:確かに聞いたことないですね。
ドラマー飲み会に関しては、大規模小規模いろんな人たちがいろんなところでやってるからね。
――ドラマーの方たちがよく集まる理由って、何かあるのでしょうか??
宏崇:ドラマーに限らず、同じパートの人どうしだからこそわかる話もいろいろあるから、それで集まりやすいというか。
だからと言ってドラムの話をするか??と言ったら、そんなことはない。
ドラマー飲み会に行ってドラムの話はほとんどしたことないっすからね(笑)。
Soan:そうだね。
意外と砕けた話や、とくに記憶にも残らない緩ーい話しかみんなしてないからね。
ただ、その場で一緒にいてしゃべってるのが、みんな楽しいんで。
――前にヴォーカリストの何人かへ「何故、ヴォーカル飲み会はないのか??」と聞いたところ、「何を話していいのかわからない」と語っていましたが、ドラマーの方々は、その辺緩ーい感じなんですね。
Soan:ヴォーカルというポジションだからなのか、あくまでもイメージですが「こだわりが非常に色濃く脳内に独自の世界を作り上げている」人が多いからなんでしょうか。
磁石で言うN極とN極どうしだから、バーンとぶつかっちゃうみたいなイメージが浮かびます。
一方ドラマーは、宏崇もそうだけど、物腰柔らかく柔軟性がありながら、どこか冷静に物事を見ている人たちが多いイメージがあります。
実際に話をしていても、みんなフランクな人たちばかりですし。
だから楽器の話とかしなくても、自然と一緒にいて気を使わずに楽しんでるのかなって。
宏崇:そう。ドラムの話って、いよいよ会話のネタが尽きたときの最終手段ですからね(笑)。
逆に、ギター飲み会の場合、延々とギターのエフェクターの話をしたりなど、機材の話をしてるというのを聞いたりもしますからね、そこは完全に間逆(笑)。
もちろん、ドラマー飲み会でもドラムの話をしてる人たちはいますけど。
ただ、飲み会の場でスティックを出してタカタカ叩き出したら、俺は怒りますよ(笑)。
Soan:たまにいるね、そういう人も(笑)。
宏崇:そう。
せっかくの飲み会の場なんだから、タカタカタカっとテーブルを叩き出した人には「スティックをしまえ!!」と言っちゃいます(笑)。
個別に熱く語り合うことはあるけど。
Soan:演奏面ではとくに、周りを冷静に見てプレイを運ばなきゃいけないパートなんで。
人間性の面でも自然に物事を客観視すれば、一番理性を失っちゃいけないパートのように、熱くなってもどこか冷静に見てしまう面があるからなんだろうね。
――だから、みなさん物腰が柔らかいんだ。
Soan:でないと、ドラムは叩けないと思うんです。
たとえばの話、ギターの場合、そのエフェクターの音を決めさえすれば、理屈的にはみんな同じ音を出せる形にはなるけど。
ドラムは機械を通してるわけではないぶん、その人自身の音がリアルに反映されていく。
宏崇:楽曲に入るきっかけや楽曲の中での「間」の取り方も、すべてドラマーが鍵を握っているわけで。
だからこそ、つねに冷静に見ていく目も必要なんですよ。
とくにライブの場合「間」ってすごく重要じゃないですか。
たとえみんなが熱くなっていても、その熱さを調整していくうえでも、やっぱしドラマーは何処か冷静な目で全体を捉え、流れを作っていくところがあるからね。
――中には、X JAPANのYOSHIKIさんのようにドラマーが中心というバンドもあるじゃないですか。
Moranだって、リーダーはドラムのSoanさんですし。
MCでもマイクを握ってしゃべったりもしていますよね。
Soan:ドラマーにもいろんなスタイルの人がいるんで。
ただ、「俺が、俺が!!」というドラマーってなかなか居ないと思いますよ。
宏崇:YOSHIKIさんのようなドラマーって、良い意味で珍しいパターンなんですよ。
ヴォーカルよりも目立つドラマーって普通はあってはいけないこと。
YOSHIKIさんに関してはドラマーというだけではなく、いろんな面で前面に立つ人だからこそ確立出来ているポジションなわけで。
うちらがヴォーカルどころか、他の弦楽器よりも目立ってしまったら、やっぱ駄目だと思うんです。
あくまでも縁の下っていう存在なんで。
――だから、ドラマーの人たちってみんな穏やかなんですね。
Soan:みんな穏やかですね。
飲み会だって、至って平和。
ガシャーンとか聞こえたこと1回もないし(笑)。
宏崇:バイオレンスな飲み会とは一切無縁です(笑)。
Soan:そうなんだよね。個別に熱く語り合うことはあるけど。ドラマー飲み会って、どの席の人らもみんな笑顏ですよ。
<来週の第2回へ続く⇒2/17(火)更新>
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