「小飼弾の論弾」で進行を務める、編集者の山路達也です。
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今回は、2021年02月16日(火)配信のテキストをお届けします。
次回は、2021年04月13日(火)20:00の配信です。
お楽しみに!
新刊『小飼弾の超訳「お金」理論』
「ブラック労働者」をやめましょう。「お金を増やさねばならない」思い込みを捨てましょう。働いたら負け。もう労働には価値はない。理想は、誰でも自由に生きて食べていける世の中。なのに、いつまでも「お金」に振り回されるのはなぜか―――。
『小飼弾の超訳「お金」理論』では、世界を動かしているお金の仕組みと、お金との付き合い方をやさしく解き明かします。
2021/02/16配信のハイライト
- 今期の覇権アニメは『モルカー』
- 「日本でワクチン承認」の今後とApple Carの話題
- コロナ絡みの話題3つと巨額使い込み事件2つについて
- 質問「物理と数学はどちらが根源的?」とTeslaのビットコイン投資への評価
- 「進化するエッチな画像」「金持ちは浪費しない」と人工核酸で考える地球外生命
今期の覇権アニメは『モルカー』
山路:今日のメインテーマは暗号資産、ビットコイン、主にTeslaのビットコイン投資ですよね。それがどういう影響を及ぼすのかってことと、あとはこれちょっとなんか難しげな話題なんですけど、生命起源に迫る人工核酸という科学ネタ。
小飼:ああ、ひさしぶりにおーなかなか、
山路:かなりびっくりするような話なんですか、これは
小飼:びっくりするというよりも、RNAより前に何かあっただろうっていうのは言われてて、でも具体的にこうすればできますよっていうのが示されたっていうので大きいかなって。
山路:わかりました、じゃあちょっとそれも後ほど。で、最初の話題、これを採り上げろ採り上げろとスタッフから言われたやつなんですが。
小飼:地震で崩れそうな(笑)
山路:この『モルカー』、みなさんご存知でしょうかと。『Pui Pui モルカー』、え、みんな知って、あ、Pui Pui言ってる人がいる
小飼:Pui Pui言っている人がいらっしゃいます。
山路:私も見たんですけど、ちょっと頭おかしい感じしますね(笑)
小飼:その人が学生時代に作ったアニメはだからもっともっとキレキレというのか(※編注:『マイリトルゴート』)。
山路:もっとイカレてるという意味で(笑)
小飼:イカレてるって言う、だからその意味ではわりと一般にも受け入れられやすい形にしたっていう感じがするね(笑)。
山路:『Pui Pui モルカー』も見てると、設定がよくわかんなくなって頭がウニッウニッとしてくる感じがありますよね。
小飼:まあでも今期の覇権がね、まさかあれとは(笑)。
山路:もう覇権とってんですか、あれが(笑)
小飼:もう覇権でしょ。覇権でしょ。
山路:なんか台湾で凄い社会現象を起こして、何だっけ、1日に、一週間に32回放映されて
小飼:もう『無限列車編』目じゃないぐらい、再放送してるらしい(笑)
山路:台湾、大丈夫かな、むしろ。
「本来子供向けコンテンツ」(コメント)
山路:うん、なんか子供向けコンテンツ火つくやつありますよね、昔で言えば『ウゴウゴルーガ』とかもそう?
小飼:あーでも『ウゴウゴルーガ』とはもう明らかに違うよね。どっちかって言うと、昔にあの手の、セル画ではなくってモーションアニメでいいのか、だと尺取虫の、『ニャッキ!』の、教え子なのかな、これ作ったの。
山路:コメントで「『ゆるキャン』も見ろ」って。『ゆるキャン』シーズン2ですか。
小飼:今『ゆるキャン』と言うにはあれだよね、天気がぜんぜん良くないよね(笑)。でもやってる人がいらっしゃるみたいですけど。
山路:ずいぶんと今週とかあったかいですからね。じゃあまあ、まずはコロナのほうから行きますかね。いつも通りというわけでもないんですけれども。
小飼:確か、なんだったっけ、前回だっけ、ゾンビになってたじゃん、モルカーが。あ、まだ見てない?
山路:見てない、「Pui Puiレーシング」のあたりまで。
小飼:ごめんごめんごめん。
山路:あ、ネタバレ?
小飼:そうそう、前回がゾンビネタで、モルカーがゾンビになるという特性がばれたので、その文脈で言うと、モルカーもコロナにかかるんだろうか?
山路:ははぁ、無理やり導入の話題(笑)
小飼:じつはね、日本ではモルモットって言いますし、英語ではGuinea pigって言いますけども、実験動物としても有名じゃないですか、ペットとしてではなくって。で、けっこう面白いことにビタミンCが合成できないとか、人に近いところもあるんですよね。だとしたら、COVIDになってもおかしくないっていう。
山路:ちなみにビタミンCを合成できる動物も、
小飼:いや、ほとんどよ。
山路:あ、ほとんどそうなのか。
小飼:モルモットはできなくなってるし、あと猿だと広鼻猿類からだったっけな、とにかく酵素が一個切れちゃってるのね、人の場合、
山路:じゃ原始的な猿だったらできる?
小飼:そう、類人猿の場合は。キツネザルとかはできてたはず。で、なんでぜんぜん困らないかというと、ビタミンCが豊富な食べ物というのはいくらでもあって、特に果物食ってれば足りなくなるって言うことは絶対ないわけ。
山路:なるほどね。
小飼:あいつらもレタスとか食ってるよね、ビタミンCが豊富そうなもの食ってるよ。
山路:ま、人間でもそんなめちゃめちゃそれで困るって事は大抵の場合はないわけですもんね。
小飼:で、実験動物としても有名だけれども、食用としても有名だよね。食べるげっ歯類だよね。
山路:日本ではもうあんま見かけない?
小飼:日本では、だからあんま出さないけれども、ペルーとかではちゃんと今でも。
山路:食ったことあります?
小飼:僕はまだないんだけども、はい。食いたい。
山路:げっ歯類とかはまぁ
小飼:カピバラとかでかいから絶対に似たような味がすると思うんだよね。
山路:まぁウサギっぽい味はするんじゃないかって、なんとなくイメージで思うけれども。
小飼:あれなんじゃないかな、絶対、食用モルカーのエピソードとかもあってほしい。
山路:なんか『ジャングル大帝』で動物たちは何食ってんだみたいな話(笑)みたいな、モヤッとする感じですよね。
小飼:そうそうそう。
山路:肉食ってんのかよって言う。
小飼:でもあれだ、南極探検の時には上手くいかなかったスコット隊はあんまり犬ぞり使わなかったんだよね。
山路:ほうほう。人が歩いたってこと?
小飼:機械とか馬とか使ったんだけども、要は南極の環境に装備があんまりマッチしてなかった。で、アムンゼン隊は一方で犬ぞりを使ったんだけども、これはちゃんと話を追ってれば知ってるんだけれども、子供向けの話ではスルーされる話として、途中で犬は半分処分して、
山路:食った?
小飼:自分達も食ったし、他の犬にも食わせてる。
山路:それなんか聞いたことあるなぁ
小飼:モルカーでもそういうエピソードあってほしい。
山路:それは貴重な教育コンテンツになるのか(笑)
小飼:マジです、嘘だと思ったら調べてみてください。確かあれだ、Wikipediaのアムンゼンの項目にも載ってた、その話は。
山路:へえ、犬って犬食って平気なのか
小飼:わりとガチの少年向けの伝記で読んだかな、昔図書館で。そうか、そういう手もあるのかっていうふうに、やたら感心した覚えがあります。でもうまいのか、犬って? そうです、だから犬ぞりの犬というのはいざという時は食用にもなるというのが。
山路:犬食う文化ってけっこうありますからね。そりゃうまいやつはうまいのか
「『無職転生』面白い面白い」(コメント)
小飼:『無職転生』はあれですよね、すごい気合が入ってて、人によっては今頃、また転生ネタかよっていうかもしれないけど、じつは原作ではこっちの方が先のはずですよ。パイオニアですよ。
山路:もともとはなろう系で連載というか、されたもの? あ、なろう系のサイトか
小飼:というか、小説家になろうのブレイクするきっかけになった作品なんじゃなかったっけな。
山路:じゃあ原点、原点中の原点なんだ。
小飼:原点中の原点なんだけれども、あれ、完結し、一つ偉いのは完結してるっていう事と、あと300万文字だっけ、どこまでアニメ化するのか(笑)
山路:えーと30冊近くってこと?
小飼:やたら長いので。でも完結してるのは偉いな。
山路:このコメントの「すげー金かかってるよね」ってのはアニメが金かかってる出来ってことなのかな?
小飼:そうそう。絵とかちゃんと。
山路:アニメから入ってもな問題ない感じ?
小飼:だから、あれを見た後に『モルカー』が覇権とっちゃうっていうのはどうよっていう感じはしないでもない(笑)。『ポプテピピック』の覇権よりもさらにアレかもしれない(笑)。
山路:特に短いのがでかいかもしれないですよね、2分であれだけ楽しめるっていうのが。
小飼:2分もあったっけ?
山路:2分30秒ぐらいかな。
小飼:3分はないよね。
山路:あれっ、「山路さんのカメラのピントが甘い」(コメント)っていうのはこっちのカメラなのかな。
小飼:確かに、山路さんのほうがちょっとあれだね
山路:オートフォーカスでは、そうか、固定でなってんのか。ご指摘どうもありがとうございます。
小飼:そうなんですよ、だから台湾でブレイクしたのはもうそれでしょ。
「『EX-Arm』は別の意味のハケンアニメ」(コメント)
山路:これって何か、めちゃめちゃCGがひどいと言うので評判になったやつじゃないですか。
小飼:すまん、そっちは追ってないです。ごめんなさい(笑)
山路:なんか学生、学生って言ったら失礼ですよね、CG初心者が作ったみたいな絵になってるってやつですよね。じゃあ、ワクチンの……
小飼:それはだから中途半端にいいのか、どうせなら『ボブネミミッミ』ぐらいのクオリティだったら(笑)
山路:あれ、狙ってできるっていうのはすごいですよね、あのスタッフ。『ポプテピピック』の。
小飼:まぁAC部でないとできないだろうね(笑)声だけ変えてたのやってたよ。
「日本でワクチン承認」の今後とApple Carの話題
山路:で、じゃあワクチンなんですけど、まあワクチンが正式承認されましたと、日本でも。えらく時間かかった感じしません? そんなんですか。
小飼:それはそうよっていうのも、やっぱり日本でも最低限の治験はしてくれやってした以上は、日本だと患者の密度が低すぎるんですよね。
山路:ああ、被験者を集めるのが大変
小飼:だから今回、なんでビオンテックのとモデルナのと、あとあれか、西側って言い方もあれだけど、もうすでにいくつあるんだ? mRNAが2つでしょ、ビオンテックとモデルナでしょ。ベクターを使ってるやつがアストラゼネカのやつだよね。で、弱毒性のウイルスを使ってるのが中国のやつで、ロシアのやつ、なんだったっけ? 既に片手じゃ足りないだけの実装があるわけですよね。
で、なんでこれがこんなに早くできたかって言ったら、もう患者に事欠かなかった、被験者に事欠かなかったっていうのが絶対でかい(笑)
山路:日本、そういうことで言ったらどうやって集めたんだろうな
小飼:でも、それを言ったら、中国のやつって治験はブラジルでやってたじゃないですか。中国でも被験者の密度が足りなかったんだよね。
山路:日本も海外でやってたりとかしたんですかね? それはないな
小飼:いや、だから、それだけの政治力がもはやないというのか(笑)
山路:これ、ワクチン、いろいろみんなの期待の星になってますけれども、ワクチンが来たのでこのコロナの騒ぎでは収束には向かうとは思うんですけれども
小飼:まあ、まず、集団免疫のレベルまで、Herd immunityに行くまでにどれくらいかかるか、だよね。日本のスケジュールだと、どう見ても今年いっぱいかかります、ありがとうございました。
山路:単純に接種の事だけ考えてもっていうことですよね。
小飼:だから7割として。
山路:あと思ったのが、日本でワクチンが、仮にみんなが接種したとしても、みんなが思い描いてるような、もうコロナから完全に解放されてって言うにはならないんじゃないかと思う
小飼:どうして?
山路:今マスクをして、こういうまぁ比較的、海外に比べたら数十分の一っていうレベルの低さじゃないですか、感染者にしても
小飼:今のところはね
山路:で、ワクチンが仮に効いたとして、マスクを外して今のような状況になった時、日本人は両手を挙げてそれを歓迎するのだろうか、1日に数十人ぐらい死ぬような状況に落ち着くんだったら、みんなそれを納得するんだろうか
小飼:ビジネスの世界ではバンバン死んでるわけじゃん、そう、だから秋葉とかさ、本当に角のビルが空になっちゃったりとかさ。昔から秋葉っていろんなもんが簡単に潰れるところではあるんだけど、すぐ誰か別の人が入ってたけど、それが空なわけじゃん。そういうのが続いてるから、だから、「すみません、もう、ちょっとソーシャルディスタンシングには耐えられません」っていう人たちがいっぱいいるわけよ。だからこそ、GoToなんちゃらっていうのをフライング状態でやっちゃったわけだし。
山路:これでビジネスなんかのほうも含めてワクチンが行き渡れば、まぁ一息つくだろうなっていうのは……
小飼:でも、それだけじゃないの。今回一番でかいのは、今までのコンベンションなやり方で作ったワクチンとかも、中国のやつとかロシアのやつとか、あとアストラゼネカのやつとか、今までの方法で作ったワクチンだけではなくって、mRNAで行けるというのが分かったというのは、これはでかい。
山路:前回も紹介しましたけど、それこそHIVなんかにも応用できるという
小飼:いや、だからシークエンスさえあればすぐに作れるの。
山路:なんか今までみたいな、培養してみたいな手間がかからない。
小飼:すごいよ、もう本当に、メール一本、これが新しいシークエンスだから、これのワクチン作ってちょっていう風に言ったら、下手すると2週間ぐらいで出来て、実際には治験にもっと時間がかかるんだけど。
山路:それこそなんか僻地の所にもうデータだけ送って、その場で作らせるみたいな形もできちゃたりも
小飼:そうそうそう。
山路:3Dプリンタのモデルみたいな形ですよね。
小飼:いや、だから風邪の特効薬ができちゃったかもしれない。
「ジェンナーもびっくり」(コメント)
山路:それは驚きますよ、mRNA。
「凄すぎない」(コメント)
山路:すごいですよね。
小飼:すごいというのか、すごい簡単だよね。ウイルスの立場からしてみたら、俺たち何のために苦労してエンベロープを作ってるんだと。そう、だからエンベロープ用のシークエンスっていうのをちゃんと持ってるわけです。エンベロープに包まれることによって、剥き出しな核酸では渡れない、個体と個体の間というのも渡れるようになるわけです。何のために苦労してやってたのか。
ただそうは言っても、確かにエンベロープがないぶん、単に普通の細胞と同じリン脂質で覆ってるだけあって、だから冷やさなきゃいけないんだよね。たぶん常温だと、この距離でも駄目だと。
山路:バイクに乗せて運んでもダメだっていうそうですね。
小飼:振動にも弱いという。
山路:壊れちゃう。
小飼:とてもフラジャイルだけど、そのうちワクチンシークエンサーというのがちゃんとできて、その場で作って打ってくれるんじゃないの。
「あらゆるウイルスに有効って事?」(コメント)
小飼:それは単にシークエンスできればではなくって、今回のmRNAワクチンでも、ちゃんと具体的に狙うべき所のシークエンスだけ取り出すという作業をしてるんですね。それはスパイクタンパク質って言って、COVIDが普通の細胞に取り付くためのタンパク質、ここに抗体がくっつくことによってくっつけなくなるわけですよね。COVIDじゃなくて、SARS-CoV-2ですね。
山路:そういうんじゃなくて、人間の細胞への取り付き方みたいなものが違うタイプのウイルスとかだったら、こういうmRNAの手法は使えない?
小飼:今回のやつは外れちゃうはずなんだけど、でも今のところスパイクタンパク質あんま変わってないらしくて。だから、ビオンテックとモデルナのやつは変異株にも効いてると。でもアストラゼネカのやつが、変異株への効力がちょっと落ちてるっていう
山路:ウイルスが細胞に取り付くやり方って、スパイクでやる以外の、なんかそういうぜんぜん別のやり方を取るようなウイルスってあったりするんですかね。
小飼:巨大ウイルスとかどうやってくっついてるんだろうねっていうのが。
山路:だから、あらゆるって言われると、このコメントにあるように「あらゆるウイルスに有効か」って聞かれると、どうなんだろうとは思っちゃうんだけれど。
小飼:でも、普通に人間の抗体が効くタイプのウイルスであれば、効くよね。で、実はワクチンなしでも97パーセントの人というのは、自前の免疫だけで助かってるんですよね。
山路:自然免疫だったり、そういうんですよね。あとコメントで「モデルナの株、買えばいいの?」ってあるけど、それはでも値段に織り込み済みかもしれないから、もう気をつけた方がいいですよね。
小飼:モデルナのとビオンテックのやつと、何で保管温度がこんなに違うのかという。モデルナのやつがマイナス30度でいいらしいけれども。
山路:片方、マイナス70度とかですよね。
「冷凍庫の会社の株買えばいいのか」(コメント)
山路:みんな、株に燃えてるなぁ(笑)。
小飼:視聴者がRobinFood化してるよー(笑)
山路:株と言えば3万円超えたという。日経平均株価。
小飼:ああ、日経のね。でも、こう言っちゃなんだけれども、要は銘柄が選り好んでるわけですよ、日経というのは。まぁ選り好んでるって言っても、225もあるので、けっこうな数でもあるんですけども。で、ダウとかわずか30ぐらいなんですよね。だから、いい株だけチェックしてるわけなので。どっちかつっと指標としては、もう前から言ってるけど、TOPIXとかの方がいいんだよね。で、TOPIXまだ2000いってないので。
山路:TOPIXのほうはぜんぜん回復してないわけか。
小飼:で、パンデミック中の株の動きを見てみると、大型で時価総額の高い株のほうが伸びてるんですよね。
山路:なんかそれは結局安定志向じゃないですけども、結局相場の状況に振り回されないと
小飼:あれじゃないですか、中国、台湾を除けばGDPも伸びてないわけじゃないですか、実体経済と本当に乖離しちゃってんですよね。で、こう言っちゃなんですけれども、じゃあ負けて潰れてっていうところに投資されたものというのが、これからパンデミックで実際に伸びたところ、Amazonとか、これから伸びるところに行ったか投資されたというのであれば、この場合というのはプラマイゼロになるはずなんですよ。こういう場合というのは。
なんだけど、伸びてるっていうことは実体経済に回るはずの、要は消費に回るはずのお金がけっこう投資に回ってるんじゃないかと。アメリカでも日本でも。
山路:GAFAMとかは意外にPERが低かったりとか。
小飼:それでも上がってる
山路:上がってはいますけれども。だって、AppleなんかもPERが30台だったりしますよね。そんな、めちゃ高でもなかったりする。
小飼:でもない。実際にパンデミックで潤ったところだから(笑)。GAFAMはもう一つの例外もなく、パンデミックは追い風だったので。
「BTC買おうぜ」(コメント)
「やめとけ」(コメント)
山路:「やめとけ」ってのは同感ですけれどもね(笑)。どうなんだろ、これに関しては後で詳しく、ちょっとBTCについては語りましょうかね。
小飼:そう、お金のことなので有料で(笑)。
「弾さんの含み益すごそう」(コメント)
「資源も上がってる」(コメント)
山路:資源株ですね。銀とかはGameStop株の時にだいぶ乱高下したみたいですけどね。あと石油なんかはでも下がったんじゃないですか。
小飼:石油はまたは戻してんのかな、少し。
山路:ああ、そうか。
小飼:実需も戻ってきているということで。
山路:はぁはぁはぁ。一時期、それこそアメリカの、そういう何だっけ、あの地層の石油、ど忘れした(笑)
小飼:シェールね。
山路:そうシェール、シェール。シェールとかバタバタ会社潰れてましたけどもね。じゃあ、あれ、
小飼:Apple日産(笑)
山路:Apple、あれ、じゃあちょっとコメントでApple日産、Apple Carの話ってのがやたら出てきてますけども。
小飼:ずいぶん戻したよね、石油も。50ドル上回ってると、いろんなところが含み益を。
「Apple×日産は」(コメント)
山路:あ、60ドルです、石油。
小飼:どうなんだろうなぁ。
山路:Appleと日産のコンビだったら、日産が下請けに、完全に下請けにされてしまいそうな。
小飼:そりゃそうだよ、そりゃそうよ。
山路:ぜんぜんパートナーシップではないような気がしますけどもね。これ、ワクチンがもう一つ、COCOAの話ですね。
小飼:ああ、モルカーみたいな。そうだよな。あれだ、モルモットでなくて、マウスを車にするつって、今のAppleの充電式のMagic Mouseってさ、すごい、
山路:裏に刺すやつ(笑)
小飼:そうそう、あれを車にしやがれっていう(笑)。過去形じゃないんだよね、恐ろしいことに過去形じゃないんだよね、あれがまかり通っちゃってるって言うのに愕然とするんだけれど。意地でも買わね。意地でも買わねっていうのか、Trackpadにしてから、マウス欲しがらなくなりましたね。
山路:私もマウス使わなくなりましたね。Trackpadで。
小飼:絵を書いたりする時には、たぶんマウスとかの方がいいと思うんだけど、でもそのレベルに行くと、もうだからタブレットにペンというのが、もうiPadにApple Pencilとかのほうがイケてるので。
山路:そういう描く用途って、それこそ署名みたいなやつだったらiPadのほうが便利だったりするからなぁ。
小飼:そうだね、今うちの、本当に本当にマウス、本当にノーマウスだなあ。ぼくのiMacもTrackpadだし。
山路:今でもWindows系のパソコンのトラックパッド、ちょっと苦手ですけどね。なんか速度の設定が違うんだよなぁ。
小飼:あとあれだよね、Macも途中からスクロールの方向っていうの、逆にしたじゃないですか。タブレットとかに合わせたじゃないですか。Windowsは今でも順方向なんですよね、逆方向じゃなくて。
山路:その違和感か。
小飼:それもある。たぶん設定でひっくり返せなかったかなあ、Windows。でもね、そもそもWindowsベアボーン、ごめん、ベアメタルで使わなくなって久しいね。
山路:もう仮想マシンでしか使わないっていう。
小飼:しかもこれM1になっちゃったんで、主にiMacのVMで使ってますけれども。でもよく考えたら、これもParallelsでWindowsは動くんだよね。けっこう、かなり真っ当に動いちゃいますね。
コロナ絡みの話題3つと巨額使い込み事件2つについて
山路:じゃあIT絡みというのもあって、COCOA。これってそのAndroid版のCOCOAがじつはぜんぜん機能してなかったと。これで一体何が問題だったのか
小飼:何が問題かっていうのは、実際にそのおかげでコンタクトトレース出来ましたっていう実績がぜんぜんなかったってことだよね。
山路:iOSのほうでも
小飼:で、じつはこれ、うまくいってる国っていうのがないんですよね。
山路:台湾とかシンガポールなんていうのも、でも上手くはいってなかったりするんですよね。
小飼:台湾やニュージーランドぐらいにもうほぼ完璧に水際で止められちゃうと、もうコンタクトトレースの出る幕がないんですよ。で、シンガポールはそもそもGoogleとAppleが用意したAPIを使う以前にやってて、他の情報も収集してるって言ってるじゃないですか。
山路:なんか問題になったって話は聞くんですけど、それが追跡に役立ったかっていう情報っていうのは記事で上がってないですよね。
小飼:そうなんですよ。で、皮肉にも日本ぐらいの密度が一番効果があったはずなんですよ。
山路:逆にイギリスとかアメリカは駄目だけど。
小飼:英米ブラジルあたりまでいっちゃうと、もうそんなん使うまでもないっていう(笑)、密なので
山路:そこに患者おるやんけみたいな感じ(笑)
小飼:密なので。しかもアメリカとかの場合、州ごとにバラバラだと言うね。もう絶対うまくいくわけないという(笑)。
山路:接触アプリが? GoogleとかAppleのフレームワークも使って
小飼:使ってるんだけれども、そもそも州を跨ぐのに設定が必要だとかね。
山路:あーなるほどな。
小飼:話にならない。
山路:もうOSの基本機能としてついて、インストールとかそういうこともなしにやんないと、もう駄目ですよね、こういうものは。そもそもとして。
小飼:だから日本はもしかして数少ないコンタクトトレーシングフレームワークがうまくいってたかもしれない国だったのに。十分なスマートフォンのインストールベースもあって、
山路:程よい感染者数
小飼:そうそうそう。
山路:程よいって言ったら失礼だけれど
小飼:水際作戦には失敗し、だからといってもアウトブレイクレベルまでは行ってなくって、日本でこそうまくいった、でもこれがうまくいくためにはアプリがうまくいってるだけではなくて、ちゃんとコンタクトトレース上で実際に陽性になった人というのが実際に陽性になっちまったっていう入力をして、通知が他の人たちが行って、さらにその人たちがPCRを受けてくれて、初めて意味をなすんですよね。藤井太洋先生がそれでPCRを受けてましたよね、たしか。いやでも、それくらいしか例を知らない。
山路:全っ然話題に出ないですもんね、本当に。これ、じゃあアプリのその発注とかなんかの問題も指摘されますけど、それに関してはどうですかって言う。
小飼:だから、もともと誰もちゃんと、本当に継子扱いと言うのか。
山路:それはもう開発者側もユーザー側もっていう
小飼:そうそうそう。だから誰もまともに相手をしてなかったというね。だから、まだちょっと早すぎたって言うことですかね、人類には。
山路:人類か(笑)