小飼弾の論弾 #328 「NVIDIAがフィジカルAIで日本企業と提携、紛糾する改正皇室典範、再使用型ロケットに各国が参入」
「小飼弾の論弾」で進行を務める、編集者の山路達也です。
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今回は、2026年7月21日(火)配信のテキストをお届けします。
次回は、2026年08月04日(火)20:00の配信です。
お楽しみに!
2026-07-21配信のハイライト
- 今季アニメの見どころと「ポピュリズムは愚かさを増幅する」
- フィジカルAI、神田で飲み会してる場合か?
- 「LLMが最適だとまだ決まったわけではない」と「メモリ下がるのは?」
- 「AIブームはバブルかもしれない」と「AIによるソフトウェア書き換え」
- 「ヤコビアン予想の解決」と「数学は単なるAI待ちの作業に?」
- 「天皇の人権問題」と「スターシップはなぜ足を使わなかったのか」
今季アニメの見どころと「ポピュリズムは愚かさを増幅する」
山路:すっかり私もクールビズというか、ビズではないですけどもクールな格好で。
「今夜は月がきれいです」(コメント)
小飼:ビールクズになりたいところだけど、ビールないしね、
山路:なんかYouTubeのほうからスパチャいただいたみたいで、
「複利をわかりやすく教えてくださりありがとうございました」(コメント)
小飼:ありがとうございます。
山路:ありがとうございます。解説した時のお礼みたいなことをいただいたようです、どうもありがとうございます。
小飼:じつは複利の話というのはパイの次に有名な超越数eの定義にもつながってきまして。
山路:ちょっと(笑)ここで始めると長くなりそうなんで(笑)、とっ始めは今期見ているアニメみたいなところからいきますかね。
小飼:いや、けっこう濃いというのか、見ててつらい奴が多いのが特徴ですね(笑)、
山路:『ヤニねこ』つらいですよね、
小飼:あれは汚えだけだから、
山路:確かにね(笑)、
小飼:でも、あそこまで汚えの、まさに垂れ流してるという意味では。いやー、猫耳と尻尾つけとけば何でも許されると思ってるところがというのが、
山路:あれはなんかこう、メタファーとしてちょっと使ってるわけじゃないですか。
小飼:メタファーじゃないでしょ、
山路:メタファーっていうか、言ってみたら今の世の中でうまくいってない人のメタファーじゃないですか、
小飼:うまくいってない、
山路:獣人たちっていうのが、
小飼:いや、でも獣人とまぐわうとだから獣人が生まれるという仕組みじゃなかったっけ、あの世界っていう。
山路:あ、そうなんだ、
小飼:獣人のDNAのほうが強い世界なんです。いずれは人類はみんな猫耳つけるという世界なわけですよね。
山路:獣人って、でも確か医者とか弁護士にはなれないのか、いろいろ職業に制限があったりとか、苗字がないとか、
小飼:いずれその制限っていうのも耳なし人の人口減少でもって淘汰されていくっていう世界でしょう。
山路:そういう世界観の話なのか(笑)、
小飼:そういう世界観なんでしょうね、真面目に工作すれば。真面目に「考察」ですね、工作してはいけない話、失礼しました。僕も、
山路:暑さで舌がやられた(笑)、
小飼:滑舌をかなりやられているので。
「地元最高! のアニメを期待している」(コメント)
小飼:そうだそれ、でも、Netflixに入らないと見れないんじゃないか、うちも入ってるけど、Netflixは。で、まぁ見ますけれども。
山路:『地元最高! 』予告編見たけど、イカれてますよね。
小飼:いやー、そうね、『ヤニねこ』をさらに鬱にしたのが『地元最高! 』なので。でも(笑)、主題歌aikoっていうのは本当に、本当にあそこで人が膝がカックンとくる奴だったよね。あの人はなんであんな不協和音が似合うんだろうね(笑)。
山路:『アポカリプスホテル』の主題歌もやってましたよね。
小飼:そうです。
山路:あれ、初めて聞いた時は不協和音、気持ち悪いと思ったんだけど、ちょっと癖になるんですよね。
小飼:癖強いですね、あれは本当に。
山路:で、今期いろいろ豊作とか言われてるんですが、なんかアニメについてのコメント、
「最近のアニメ、コンプラが20年前に戻った作品が多い気がする」(コメント)
山路:あー、つまりなんていうか、きれいごとじゃない『ヤニねこ』とか『地元最高! 』みたいな、あんまりこう大っぴらにできなかったような話を書いてるってこと?
小飼:コンプライアンスのかけ方が変わったね。昭和にはそもそもコンプライアンスという考え自体がなかった、うん。昭和でなくて平成の真ん中あたりまでなるのかな、今世紀初めぐらいになるのかな。ねこぢるが存命だったぐらいの頃、その時は露悪でしたね。悪を晒しているというのか。今はその形というのも、かなり洗練されてきましたよね。
山路:ホンとして強いものが増えてきた気がするな。
小飼:そうですね。『ちいかわ』とか。
山路:確かに(笑)。
小飼:そうか、『ちいかわ』は来週か。
「みいちゃんと山田さんもアニメ化するかも」(コメント)
山路:するかもしれないですね。いや、するかどうか情報は聞いてないですけど。
小飼:みんな一緒にホチキス詰めよう(笑)。
山路:またコメントいただきました、
「誰でも見れるテレビからレーティングが細かくかけれる配信がメインになってきたからでは」(コメント)
小飼:うん、そうなんだよね。だから配信っていうチャンネルができたことによって、わりと、要するに公衆の電波で誰が見てるかわかんない地上波で流すの無理な作品でも流せるようになったっていうのは、これはものすごい大きい。
山路:『ヤニねこ』とかあの辺の最近の作品って、地上波の放映が切られたとしてもぜんぜん困んなそうな感じ、ありますもんね。
小飼:いや、もういっそサザエさんの後番組としてとか(笑)、
山路:いや、それは嫌だな(笑)、飯時に見るアニメじゃないですよね(笑)。
小飼:うん(笑)、飯がまずくなるのは確かなので。けっこうダイエット向きなのかもしれない、あれは。いや、あれのおかげで禁煙できましたとか、あれのおかげで、
山路:よく聞きますよね、
小飼:でも、あれのおかげでヤク断ちができました、とまでは言う声までは聞こえてこない、そこまで日本ではヤクが蔓延してないのか、でもヤクねこは出てきたよな、
山路:アルコールの猫も出てくるみたいですね、
小飼:アルねこは出てきた。
山路:マンガの原作のほうでは出てくるみたいですね。『ヤニねこ』なんか海外でも話題になったりするんですけど、同じくらいというか、それ以上に海外で話題になっている作品がこれですよ、『天幕のジャードゥーガル』、
小飼:いやー、僕がじつは原作けっこう追ってて、いやーこの絵でこれをやるのかっていうのか、モンゴル史っていうのは人類史の中でも一番凄惨なやつで、要するに残酷なやつっていう意味の凄惨ね、
それをこの絵でやるか、でたぶんですね、Wikipediaで簡単にネタバレになる、史実を元にした作品で、シタラ改めファーティマが最後どうなるのかというのとかもバレちゃう作品でもあるんだけども。いやー、これ手をつけたか、でも手をつけたからには最後まで行ってほしいっていう気持ちがありますな。っていうのも、歴史マンガって最後まで行けないのが普通なんですよ。まぁ有名どころではみなもと太郎先生の、明治維新まで行く前に、明治維新というのか、どこまで描きたかったんだ? 坂本龍馬まで行く前に寿命が尽きちゃったという例ですね。本来、坂本龍馬を描きたかったんだけども、描くためには関ヶ原の戦いから話を始めないと話が通じないって言ってたから、そこまで巻き戻して書いてるうちに寿命が尽きちゃったんですよね(笑)。で、もう一つの歴史ものって言ったら、『ヒストリエ』ですね。
山路:岩明均先生の。
小飼:これもアニメ化されるって言ってて、けっこう驚いてるんですけども、これももう未完になるということがもうほぼ確定しちゃってるので。『ジャードゥーガル』まだ原作というのか、マンガも未完なんですけれども、未完で今育休に入ってらっしゃるんですけれども、長さからいっても、これは完結するだろうというので、完結までいってほしいですね。完結までいってほしいですね。
山路:『天幕のジャードゥーガル』のそういう感想をXで見てると、最近のXの自動翻訳でいろんな国の人のコメントが入ってくるじゃないですか。
小飼:そうですね、アラビア語もペルシャ語もそのまま入ってくるので、でもあれ持たない、あれちゃんと原語がなにで書かれているのかっていうのを見てないと、かなり勘違いしちゃうと思いますよ。でも、あれのおかげでアラビアとペルシャというのは、かなり文化的にも違う地域だというのがわかったと思います。同じ文字を使ってるんですけど、ぜんぜん違う言葉なんですよ。
山路:アラビア語で書いてる人が、こういうのはイスラム教の作法じゃねえみたいなことを言って、それに対してペルシャ語の人がいやいや、それはイランの文化のことわかってねえよみたいなことをたしなめてたりとかするっていうのがよく見られますよね。
小飼:いやー、だからアザーンの礼拝のところで、けっこうあれで巧妙だと思ったのはアザーンで、要は歌を流すじゃないですか。あそこはスンニにもシーアにも共通なんですよ。あそこの部分っていうのはあんま変わらない。イスラム圏どこで行っても夕刻にはあれが流れるわけですよね。ただし、お辞儀の仕方というのは、礼拝の仕方っていうのはやはり宗派によって差があるらしくて。で、そこの差が出る前で画像を打ち切ってるんですよ(笑)、だからどっちとも取れるんですけども、まあ明らかにシーアであろうと。なにせ、ペルシャ人なので、シタラは。
山路:それにしても、今期のアニメって相当攻めたっていうか、他の海外の、
小飼:いや、何が攻めたかって言ったら、モンゴルを敵に回す覚悟を背負って書いてありますよね。現代人の国連憲章とかに書いてある倫理とは全く相入れないんです、そう、だからモンゴルの教義というのは。全く相入れない。だから、ここまで相入れないものというのはない。というのか、あまりにモンゴルのやり口というのが苛烈すぎて、その一方その反動でロシアとかあんな国になっちまったというぐらいの(笑)、
山路:あれ、イル・ハン国の後になるんでしたっけ、ロシアの元みたいなのって、あの辺の東の方の、じゃなくて(※編注:現在のロシア領域を支配していたのは、キプチャク・ハン国(ジョチ・ウルス))。
小飼:スラブ人がモンゴルを叩き返してからなんですよね、今のロシアに続く。なんでロシアがあんなにシベリアまで含めて広いのか、やったら領土に固執するのかっていうのが、もうそこに反映されると。じつはですね、同じ征服された地域でも、どの程度苛烈で、どの程度寛大だったかっていうのはやっぱり温度差があって。元はかなり寛大だったっていう、他の地域に比べればね。それでも、仮に日本やベトナムが占領されてたらどうなってたのかというのは、ちょっと歴史のifとして興味があるところです。
山路:シタラというかファーティマ、このジャードゥーガルの舞台のちょっと後が元寇ですよね、ちょっとというか、
小飼:そうですね。その後、文永の役ですね。ただ上陸戦で勝負になるはずがないんですよ。
山路:海があるから。
小飼:鎌倉武士が弱くなかったっていうのは確かですよ。でも海に比べれば物の数ではない。
山路:まあ、馬が船をこげるわけでもない。
小飼:その意味では、モンゴルを跳ねのけたという点ではベトナムのほうがすごいと言わざるを得ないですね。
山路:ベトナムってモンゴルを跳ねのけてる?
小飼:跳ねのけてます。有名です。元寇を跳ねのけたという。
山路:あ、海から来たんだ。その時のモンゴル軍。
小飼:いやいや、ベトナムは陸、陸経由にも関わらず、モンゴルははね退けたんですよ。で、その意味でもう一つのすごいって言ったら、エジプトのマムルーク朝で、エジプトのマムルーク朝はじつは話としてはもっとすごい。奴隷からのし上がったという点では、シタラよりももっとすごいんですよね、マムルークの話というのは。これものすごい話なので、やっぱりドラマ化してほしいんですけれども、やっぱり日本からは文化的にもあまりに遠い話で、ドラマ化されてないし、あるいはドラマ化されたものを見る機会もないという。
「日本のコンテンツの多様性すごい」(コメント)
小飼:だから、まだまだ、だって。それを言ったら、やっぱりマムルーク朝の、マムルークがモンゴルに勝った話というのもやってほしいですし、
山路:言いたいのは、海外の国とかのある意味、ある国全体が何かの宗教によっている国って多いじゃないですか、たとえばイスラム教の国だったらイスラム教を中立に見た話ってのはなかなか書きづらいじゃないですか。そういう意味で、
小飼:ああ、難しいね。そもそもキリスト教徒とイスラム教徒を足しただけで人類の過半になってしまいますから。だから、その時点でちゃんと書くのはタブーなんですけど、少しずつ、本当に少しずつなんですけれども、それが崩れてきている感もありますね。皮肉にもイスラエルの狼藉のおかげでしょうかね、これは。あれのおかげで本当にアブラハム一神教ろくでもないというのは。
山路:ちょっとイスラエルの話が出たところで一つ、言っといていいですか。ちょっとあまりにもキテレツなニュースが入ってきたんで。イスラエル、刑務所からのパレスジナ、パレスチナ人の、
小飼:噛み噛みだね(笑)、
山路:脱走防止にワニを導入するという。
小飼:あのおっさんの名前なんだったっけ?
山路:ネタニヤフじゃなくて、大臣の、
小飼:もっとぶっ壊れてるやつ、
山路:極右のやつですよね、
小飼:が言ったことだからもうしょうがない、というところはあるかもしれない。
山路:いやー壊れてるなと思って。
小飼:あんなのが取り沙汰されてしまうというのは、っていうのか無視できないっていう意味では、
山路:ベン・グヴィルか、
小飼:そんな名前だったような、努めて覚えないようにしてた感じもする、そういったらネタニヤフという固有名詞だってそうだったんだけど、さすがにあまりにくり返されたので覚えてしまった。
山路:ちょっとスパチャいただいたんで、ここで。
小飼:ビビでいいんだ、あんなやつ。
山路:スパチャありがとうございます。
「高市内閣の支持率低下と野党がグダグダで分裂している中で政権交代へ向けて何をすべきだと思いますか?」(質問)
小飼:政権交代以前に野党が悪い、与党が悪いとかっていうのではなくて、国民が悪いんです。あんたが悪いんです。わしが悪いんです。これが民主主義なんですよ。そこからでしょ。野党がしっかりしなかったおかげでって言ってる人は、じゃあその野党の候補に投票しましたか? 単に投票するだけではなくて、その野党の人たちの選挙活動を手伝いましたか? そういうことなんです。だから民主国家で気に食わない結果が出たら、我々が悪いんです。それが民主主義です。そこからです。そう、だから確かに今の自民党というのはまぁろくでなしですし、が選んだ総裁、総理というのもまぁ役立たずです。
山路:ハハハ、
小飼:でも、それを積極的に止めるのに何しましたかと。だから、そこなんですね。
山路:これはちょっと後のほうで出てくる皇室典範なんかの話にも関わってくる話ですよね。
小飼:はい。
山路:ということで、
小飼:バラ撒き政策とかクレクレ国民に関しては前にも言った通り、バラ撒きになってないんです。
山路:ちゃんとバラ撒けと。
小飼:だから、コイがいっぱい集まっているところにパラッとやっても、そのパラッとやったのは強くてズーズーしいコイだけなんです。だから、どのコイにも均等にやるというのはこれ、ノントリビアルなんです。難しいんですよ。きちっとやらないとダメなんですよ。だから、真のバラ撒きが必要なんです。今までバラ撒きと言ってるのはバラ撒きのフリをしたえこひいき政策に過ぎないんですね。
「ポピュリストは複雑な問題に対処できない」(コメント)
小飼:そうなんですね。それは確かです。面白いことに一人一人はすごい頭が切れる人たちというのは、集まれば集まるほどアホになるんですよね。またこれもTwitterネタなんですけれども、3の倍数と3が入る数の時だけアホになるというネタがあるじゃないですか。
山路:世界の、えーなんだっけ、ど忘れしちゃった(笑)、
小飼:これって無限のほうまで押し進めていくと、ほとんどアホになるんですよね。
山路:それが言いたいのね(笑)、
小飼:そう、だからそれ、30万に達した時にツイートの数が、で30万になったっていうことは3が全く入らなくなるために、もう10万かかるわけですよね。まあ、大抵の場合、アホになる。それがちょっとジョークなんですけれども。だからポピュリズムというのは賢いところを打ち消して、愚かなところを増幅するんですよね(笑)。ということを常識にしとかなければいけない。
山路:今時の問題って、みんなものすごく難しくないですか? 難しいっていうのは前提となることを把握するのにすごい手間かかりませんっていう、今時の問題って。
小飼:いや、だからあっち立てばこっち立たずっていうのは一般論としては難しくないでしょ? そこは。
山路:まぁそれはそうですね、トレードオフになってくるっていうのは。
小飼:だからそれがポリティクスなんですよ、政治なんですよ。政治とはあっち立てればこっち立てずっていうことなんですよ。だからまず、そこから始めなければいけない。お前らの主張を一方的に受け入れれば、それで凹む人というのは必ず出てくるよね、だからそこが出発点なんですよね。
小飼弾の論弾 #327 「熱波に融けるヨーロッパ、ロシアの軍事機密を丸裸にするデジタルカタログ、自衛隊の感染USBメモリ」
「小飼弾の論弾」で進行を務める、編集者の山路達也です。
無料公開部分の生配信およびアーカイブ公開はニコ生・ニコ動のほか、YouTube Liveでも行っておりますので、よろしければこちらもぜひチャンネル登録をお願いいたします。なお、有料のYouTubeのメンバーシップでは、無料部分だけでなく、限定部分の配信もご覧いただけます(YouTubeメンバーシップでは、テキスト配信はございませんのでご注意ください)。
今回は、2026年7月7日(火)配信のテキストをお届けします。
次回は、2026年07月21日(火)20:00の配信です。
お楽しみに!
2026-07-07配信のハイライト
- 「一度は見るべきだが二度と見たくない」映画
- 価格改定のお知らせ
- 円安とインフレ、Z世代と社会主義
- 全東信破産の影響
- X Moneyと少額送金、アメリカの小切手文化と定額小為替
- メキシコ湾流でヨーロッパは温暖化? 寒冷化?
- 「USBメモリとセキュリティ意識」と「ロシアの軍事情報ダダ漏れ」
- ホウ素バッキーボールの可能性から『ガンダム』
「一度は見るべきだが二度と見たくない」映画
「『ゆきゆきて、神軍』は観ました?」(コメント)
小飼:いきなり『ゆきゆきて、神軍』が来たかという、いや、すごい作品です、これは。僕は前世紀に見ました(笑)。で、今YouTubeに上がってるというのは知ってます。
山路:無料で、
小飼:無料で。一度は見てほしい。けれども、二度と見たくないという、そういう類の作品ってあるじゃないですか。まさにそれですね。
山路:ほー(笑)、ほうほう。
「俺も大阪の小劇場で見た」(コメント)
山路:というコメントが。これ、ちなみにジャンルは?
小飼:戦後史になるのかな。神軍というのは皇軍です。スメラギの軍と書く皇軍のことです。要するに大日本帝国軍のことですよね。こういう作品って本当に一度は見ろ、でも二度と見たくないっていうのはやっぱりいっぱいあるんですけれども(笑)、どれくらい凄まじい作品かっていうと、以前紹介したよな『アクト・オブ・キリング』という、インドネシアの虐殺のドキュメンタリーなんですけれども。いや、これ別種の凄まじさがあるよね。じゃあちょっと待ってください。いちおう、これリンクじゃなくて、
山路:それは『ゆきゆきて、神軍』のリンク? ではなくて?
小飼:ではなくて、べつに「The Act of Killing」っていう、これも凄まじい作品があって、どう凄まじいかっていうと、インドネシアという国はスカルノというかなり共産主義的なリーダーが独立を勝ち取ったんですけれども、日本に占領されていたオランダ領だった部分というのを日本が敗戦して国として滅んだことによって、オランダがもう一度領土権を主張しようとしたんですけれども、いや、我々は独立するって言って独立したのが国の父、国父のスカルノだったんですけれども。かなり左寄りだったんです。アメリカとしてはこれは気に食わないということで、右派革命も起こしてたんですよね。だからこれがスハルトです。で、その時に大虐殺をやったんですけれども、その大虐殺をやった人たちというのはルワンダの虐殺の時と同じで、本当にその辺の村人だったんですよね。
山路:ツチ族フツ族的な?
小飼:そうそうそう。で、その辺の村人たちに武勇伝として映画に出ませんかと。
山路:ええーっ、それはすごいですね。
小飼:なかなか、よくこの企画を思いついたなというので。で、武勇伝を語らせてるうちにもしかして俺たちヤバいことしちまったんじゃね? っていうのに気づかせるというね。いや、だからこんな手法があるのかという、ヤバいでしょ。
山路:ヤバいですね(笑)。
小飼:でもね、『ゆきゆきて、神軍』はそれにヤバさで劣らないというのか、ある意味もっとすごいかもしれない。何しろ、戦争犯罪を糾弾するのが一個人なんですよ。本当に奥崎という一人のおじさんなんですよね(笑)。
山路:ちょっとそれはなんか心が元気な時に見ないとダメそうな感じですね(笑)。
小飼:たぶん金曜日に見ると、月曜日に起き上がれたら御の字みたいな(笑)。
山路:そうか(笑)、
小飼:『アクト・オブ・キリング』もそうだね。
山路:うわー。
小飼:いや、だから世界にはこういう惨劇がまだあるんでしょうね。で、たぶん中東にはこういう話がまだザックザクあると思うんで。
山路:ということでいきなり『ゆきゆきて、神軍』の話から始まりましたが、
小飼:いやー、これはちょっと、ほんとにわざとなんでしょうか、
価格改定のお知らせ
山路:ということでいきなり『ゆきゆきて、神軍』のところから始まったんですけども、その前にちょっとですね、あまりよろしくないニュースのお伝えするというところもやっておかなければならなくてですね。えーとですね、
小飼:価格改定、これ値上げですよね。
山路:ニコニコチャンネルに続きですね、YouTubeのほうでも値上げということになりましてですね、現在590円のYouTubeメンバーシップの料金が8月1日から790円になりますと。ただ7月中に入会した方は590円で当面、この当面というのがよくわからないんですけども、いつまでなのかということが明言されてないんですけれども、当面は590円で見ていただけると。8月1日以降入会された方は790円になるということですね。あと前々から言っているテキストをニコニコ以外でも配信するということも今考えておりますので、またこのあたりはっきりしましたら、ご報告させていただきますということで。ニコニコに続きYouTubeも、これをみんなインフレが悪いんやと言ってしまって、
小飼:いや、円安ですな。あのさ、本当にApp Storeの1ノッチが80円だった時代ってあったんだよね(笑)。
山路:この目盛りというか刻みがって、
小飼:そうそうそう。だから1ドル刻みなんだ、1ドルというのか99セント刻みなんだけれども、これを他の国の通貨にする時というのは割とその時のレートに。今だと確か160円で済んでるのかな? でも今160円超えちゃってるじゃない。もっとヤバくなるのかな? それはとにかくとして、ちょっとごめんなさい、そこに関しては我々の不可抗力なので。いや、ガリガリ君が値上げされた時のように我々が眼首を並べて頭下げるべきなのかもしれないですけれども。
円安とインフレ、Z世代と社会主義
「円安を何とかする方法はない?」(コメント)
小飼:だからとりあえず今のだから政権はどうにかしなければいけないよな。
山路:しかしこの積極財政とのバランスってまだよくわからないところがあるんですけど、
小飼:いや、だから「どこに」なんですよ、どこにお金を投じるべきかというのはもう答え出てるんですよね。一番お金を持ってない人たちにです。お金を持ってない人たちというのは減税してもしょうがないんですよ。
山路:収入がねえんだから(笑)、
小飼:収入ゼロ円に税率、たとえば仮に99パーセントだとしても取れないわけです。ですが、じつはそれで取ってる税金も、税金というのか、税プラス社会保障っていう言い方をしますけれども、要するに国が召し上げる、国というのか政府が召し上げるお金ですね、地方自治体も政府なので。社会保険というのは具体的に国保とかっていうのは、人等割というのがあります。要は日本国の住人で息さえしていれば払え、というのがあります。大した金額ではないんですけれども、確実に請求されるんですよね。東京都だと月4000円いくらだったっけな、なんですけれども無一文であっても、都民であれば請求が来るお金ですね。そういうのがあるんです。じつは所得税にはそれないんですよね。一定の金額を下回ると免除になるんですよね。だから、その分社会保障のほうが厳しいんですけれども。まぁでもそれはともかく、とにかく税率を下げるというのは貧民には届かないので。貧民に一番届く方法というのはお金を直配りするということ。これが配る方にとっても一番安いんですよね。
山路:これしかし、よく言われるのがそうすると財政的に、
「生活保護受給者も」(コメント)
小飼:その通りです。
山路:4000円の話ね、
小飼:その通りです。
山路:これ、給付をするということになるとまた国債を発行するみたいな話もなってくるわけじゃないですか、とりあえず。
小飼:なしでもできるんですけどね。
山路:それってただまた円安を加速させる方向にもならないんですか?
小飼:短期的には日本経済が物品の裏付けなしに膨らんでしまうので、そうなんですけれども、それによってじつはいろんなコストが安くなるんです。でも、皮肉にも一番安くなるコストというのは、あなた本当に貧乏ですか? というのをいちいち判定する、こういうテスト、ミーンズテスト(資力調査)と言いますけど、この手間がなくなるんですよ。安いんですよ、タダで金配るというのは。かつては本当に均等にバラ撒く方法というのがなかったんですけれども、均等なバラ撒きが可能というのは、いみじくもパンデミックの時で成功したわけですよね。個人に関してはほとんど詐取したケースというのはないんです。会社だとあるんです。個人に対して10万円配るっていうのとほぼ同時期に、法人や事業者に対して100万円200万円を配るというのがあって、ここでカラ法人を作ったり、あるいは法人登記すらしてなくて「こういう事業をやってます」というのをやって申告して、
山路:そんなやつもいたんだ(笑)、
小飼:いたというのが、今でもゾロゾロ出てきている、
山路:けっこう今、しょっぴかれてるやつ多いですよね、持続化給付金ですよね、
小飼:そうそうそう。どんな個人、どんなクズ、クズっていう言葉もあれですけど、であっても日本国の住民であれば、そう日本国民でなくてもいいです、要は要件としてはマイナカードを受け取る資格がある人ですね、持ってなくてもいいです、個人番号を発行されている人ですね、には10万円配りますというのを本当にやって、できたわけですよ。意外とコスト低かったんですよ。
山路:ポイントとかで配るよりもね。
小飼:そうそうそう。1億2000万件以上配ったにもかかわらず。
「総理トークンで支給するか」(コメント)
山路:って(笑)、
小飼:ははは。
山路:時事ネタですね。
小飼:どこの? Palantirとかの?
山路:なんか最近話題になってますよね。
「クズとカスってどう違うんだろう?」(コメント)
小飼:あー、これちょっと考えさせて下さい。リサイクラビリティかな?
山路:あはははは。
小飼:前者の方がリサイクラブルな感じがするよね。カスっていうとクズを再利用できるだけして、それでも残ったのがカスっていう感じ、
山路:酒粕とかなんかになるとすごい体に良さそうな感じして、私は好きですけども。
「物価も上がっている現在、生活保護の金額も上げるべきでは?」(コメント)
小飼:理屈では上がるはずで、上げませんっていう風に政府が言ったら、それというのは憲法24? 25? 25ですね、条違反だって言ってて、これもう違憲判決出てるんです。だから、みだりに下げちゃいけないんです。
「為替介入した金額で国民一人10万円配れるんじゃね?」(コメント)
山路:って、ただ為替準備金ってそんなふうに使えるっていうものでもないんじゃないですか?
小飼:あくまで帳簿上の存在なので。
小飼:なんていうか、結局変わった時にまたこうやり取りというか、行き来してやっていくこと前提のお金なわけですよね。
山路:そうなんですよ。実質上、国同士の取引なので。もちろん10万円の代わりに1000ドル配るとかっていう方法もあるんですけれども。そうやって外貨を使い続けるとアルヘンティーナ(アルゼンチン)みたいに、自国の中央銀行に裁量がまるで残らない。
小飼:まさにコメントで、
「いっそのことをドルを法定通貨にしたらいいのでは?」(コメント)
山路:まさにそういうことですよね。
小飼:いや、だからアルヘンティーナになりたい?
山路:二つ法定通貨を持とうとしたって、それはうまくはいかんですよね、当然。
小飼:不可能ではないし、実例はあります、
山路:あるんですか、そんなの、
小飼:だから香港dollarです。人民幣ではないです。もちろん今の香港では、今でも日本円は受け取ってもらえると思います。基本的に香港dollarが国というのか、自領域の通貨であ、レンミンビー、人民元も受け付けると。
山路:でも、仮にドルと円を法定通貨にしたところで、それって結局ドルに寄っていくだけなんじゃないのって思いますけど。
小飼:そうです、はい。そういうのを複数用意すると、一番受け取ってもらえる通貨に寄ってしまうんですよ。
山路:なるほど。
「非課税世帯がちょっと羨ましい」(コメント)
山路:いやいや、そこは羨ましいがっていけないでしょ、
小飼:非課税世帯といえども、国保と年金はしっかり徴収されるんですよね。だから本当にじつは逆累進のところっていうのはそこで。僕は常々社会保障と所得税を分けるというのは悪手で、これは統合した上で累進課税するべきだっていうふうにずっと言ってきたんです、逆累進なので、はっきり言って。かなり重いんですよ。本当に課税リミットギリギリぐらいの家庭にとっては。
山路:本当、生活保護とこのギリギリのところが一番きついっていうのが、
「資産があっても所得がないければかなり非課税」(コメント)
小飼:おっしゃる通りです。僕もそういう時期はいちおうあります。辞めたての時というのは丸々1年、本当に原稿料ぐらいしか収入がなかった頃があって。
山路:じゃあちょっとですね、最近の、ごく最近の今日の話題なんですけど、ワールドカップ、弾さん見てますか?
小飼:えーと追ってはいますね、見てるって言ったら、それはね(笑)。
山路:私も見てはいなかったんですけど、アメリカ負けろと今日は思っちゃいましたね(笑)。
小飼:全世界がそう思ってたはずです、全世界が(笑)。レッドカード出したらトランプカード出したっていうのはこれ受けすぎだろ。っていうのかさ、ここまでアメリカをgreat villainにしなくてもいいよねと。
山路:アメリカ選手も愚弄してるじゃないですか。
小飼:いや、その通りで。本人(バログン選手)も困惑したんじゃないかな、あれは。単に負けたというのではなくて、4:1でしたっけ、はっきり言ってサッカーで3点差というのはもう粉砕されたっていうのも当然ですからね。
山路:相当ミスが目立ったみたいなことが言われてましたけど、やっぱり精神的な動揺もあったのかもしれないですけどもね。
小飼:ちなみにアメリカは知られざるサッカー大国で。プロスポーツとしてはイマイチなんですけども、NFLですとか、MLBですとか、NBAですとかっていうののずっと後ろなんですけども。見るスポーツじゃなくて、普通のその辺の人がやるスポーツなんですよ。
山路:へぇー。
小飼:だから子供に一生懸命サッカーをやらせる、母親はサッカーマムという言葉があるぐらいです。
山路:そこはサッカーというんだ、フットボールじゃなく。
小飼:そこはサッカーというんですよ。フットボールじゃなくて。アメリカだとフットボールというのはアメリカンフットボールのことになっちゃうので、アメリカで真に足だけを使う、全世界共通のフットボールというのはアメリカンフットボール、ごめんなさい、サッカーというふうに言っちゃいますよね。
山路:Apple TVでもアメリカでは確かプロリーグの試合、配信してましたよね。
小飼:でも、日本でもサッカーなんだよね、日本でも。でも日本はどっちもほぼ同じ意味だから。アメリカンフットボールというのはアメフトというふうに、
山路:これはなんかトランプがFIFAの会長に電話をしたそうなんですけども、
小飼:いやいや、だからここまでFIFAも腐ってるとはね。
山路:でも、だからといってFIFAから抜けられないっていうところの足下見られてる感はありますわな。
小飼:(コメントを見ながら)あー、うーん。で、今どこが残ってるの? まずベルギーが残ったよね。
山路:ブラジル負けたんですよね。
小飼:ブラジルは、そう、だからノルウェーも残ってるよね。
「IOCよりマシだと思ってたら残念でした」(コメント)
山路:って感じですね(笑)。
小飼:すげー腐り具合だよね(笑)、
山路:弾さんもサッカーのルールに関してはファンだって言ってたじゃないですか、サッカーのルールをちゃんと良くしてこうってする姿勢に関してはファンだって言ってたじゃないですか、
小飼:いや、ダメだ、FIFA腐りすぎだわ(笑)。なんだあれ(笑)。
山路:しかも誰得な感じっすよね、
小飼:誰得だよ。いや、恩赦って言い方は正しいのかどうかわかんないけれども、もう大いに困惑してたよね。まぁでも徐々にではあるけれども、どのスポーツの世界でも、人間のジャッジメント、アンパイアというのは不公平だというのは人間である以上、仕方がないので機械化できるところは徐々に機械化していきましょうっていうふうになったわけじゃないですか。そこは歓迎ですよね。今回はあれか、日本はそれで一点取り損ねたんでしたっけ。
山路:線上にボールがあった、ない、みたいなそういうやつ、
小飼:そうそうそう。前回のカタールの時はそれで1点もらえたんですよね、三笘が。でも今回三笘が怪我で出れなかったんだよね、これはまた残念だったんだ、蹴るとこ見たかったね。それは置いておいて、ベルジャンとノルウェーと、あとどこだ?
山路:ちょっとじつはそんなに追ってなかったんですけどね、私は(笑)。アメリカのことに集中しすぎちゃって。
小飼:さすがにカードの件は、もうもうもうあちこちにAI生成のやつが上がってたので(笑)。でも、あのレベルだとはAI生成するまでもないんだよね。
山路:こういうトランプの振る舞いが影響したんかどうか知らんけど、アメリカのZ世代はもうどういう主義を好むかっていうアンケートに対して、社会主義が一番になっちゃったっていう。
小飼:いや、ここでけっこう社会主義とは何か、共産主義とは何かっていうので、ごっちゃになってるんですよね、全世界的に。
山路:あとトランプは絶対知らないですよね、何が社会主義とか共産主義とか(笑)。ここのところで社会主義、もう過半数が一番好んでるみたいなことで挙げてるんですよね。アメリカのZ世代が。すごい時代になってきたなと思ったんですけど、これってべつに彼らは何ていうのかな、私有財産の禁止とかを求めてるわけではぜんぜんないですもんね。
小飼:ぜんぜんない、ぜんぜんないけれども、そもそも社会保障という言葉は、ねえ。そう、アメリカで基本的なIDって何でしたっけ?
山路:基本的なID?
小飼:そう、だからアメリカに住むと番号をもらうわけです、
山路:SSN?
小飼:そうです、Social Security Number。だから社会保障番号なんです。じつはすでにして社会主義の国なんです。
山路:100パーセント社会主義的要素がない国なんて、今ないんじゃないですか?
小飼:というのか、だから困った時にはすぐ社会主義というよりも、政府に泣きつくというのが、ここ100年以上の資本主義の特徴でもあるんです。だから、もし社会主義的システムというのが政府になかったら、一番困ってたのは資本家なんです(笑)。
小飼弾の論弾 #326 「核兵器扱いになった先端AI、ロシアをドローンで押し返すウクライナ、地球の生命はほかの惑星にたどり着いている?」
「小飼弾の論弾」で進行を務める、編集者の山路達也です。
無料公開部分の生配信およびアーカイブ公開はニコ生・ニコ動のほか、YouTube Liveでも行っておりますので、よろしければこちらもぜひチャンネル登録をお願いいたします。なお、有料のYouTubeのメンバーシップでは、無料部分だけでなく、限定部分の配信もご覧いただけます(YouTubeメンバーシップでは、テキスト配信はございませんのでご注意ください)。
今回は、2026年6月23日(火)配信のテキストをお届けします。
次回は、2026年07月07日(火)20:00の配信です。
お楽しみに!
2026-06-23配信のハイライト
- 「SpaceXのふざけたIPO」と質問「アメリカ大統領選」
- 外国株式取引での税の解釈
- 「円安の行方」と「戦争で負けない確実な方法」
- 「AIの危険性と扱い方」と「所有権と経済」
- 「エージェントのガバナンス」と「富の再配分と公社」
- 「エウロパに生命が到達?」と「起きたまま睡眠」
「SpaceXのふざけたIPO」と質問「アメリカ大統領選」
山路:どうしますかね。今日、とっぱじめからゼニの話からとりあえず行ってみますか? ちょっと(笑)、
小飼:どのゼニなの?
山路:SpaceXの株がIPOしたということが世間で話題だったじゃないですか、
小飼:まぁでかいですね、これは。
山路:私も流行りに乗らなきゃいけないかなということで抽選に応募してみたんですよね。
小飼:いきなりtrillion dollar dealが来たよね、
山路:そうそうそう。いちおう当たったのは当たったんですよね。ただ当たったのが4株だけという(笑)、金持ちの子供のお年玉くらい。
小飼:まぁでも当たったならいいじゃないですか、
山路:記念にしばらく持っておくかみたいな。すでに価格ぐわんと伸びた後、またガーンと下がってきて。
小飼:そうですね、
山路:まぁなんか普通かな、みたいな値段に今落ち着いてるんですけど、
小飼:まぁよくあるパターンかな。
山路:ちょっと縁起物というかね、流行りに乗ってみました。
小飼:縁起なのか?
山路:(笑)、
小飼:あのさ、いや、ここまでふざけたIPOっていうのはないね、本当に。
山路:目論見書がひどいと、
小飼:でも、その前にやったことだよね。具体的に何を指すかっていうと、xAIを無理やりくっつけたことだよね。将来はAI事業というのがむちゃくちゃ伸びると、どれくらいむちゃくちゃ伸びるかというと、もうアメリカのGDPぐらい伸びると。なわけねえだろ! バカ! いや、まともなIPOという可能性はあったんですよ。そういう無駄くそなことをしなければ、Starlinkはちゃんと利益を上げてるっていうのは目論見書にもありましたよね。それだけでちゃんとしたIPOができて、しかも宇宙産業で、かつ宇宙産業でもはや政府の補助金に頼らなくても、初期はSpaceXとて補助金をどっさりもらってやって、今ももらってるのかな、でもここまで来ればもう補助金なしでもやっていけるというレベルまで来て、それであれば僕も正当に評価して、IPO待ちでなくて、もう今は上場してるんで普通に市場で買えるので市場で買ってたかもしれないけれども、xAIを無理やりくっつけたというのは許せん。そう、無理やりくっつけたおかげでスペースデータセンターみたいなクソ意見も出てるわけですけれども。Starlinkは本当に衛星持ってないとできないビジネスなわけですよ。
山路:ちゃんと必然性があるということですよね、
小飼:必然性がある。だけどデータセンターを宇宙に持っていく必然性っていうのはあんまりない。
山路:しかし、ここのところであえて擁護してみるなら、今後、そういう宇宙データセンターなんかの使う衛星の運用とかが変わってきたら、どうします? それこそ数年ごとにもう落として使い捨てみたいなのにしちゃう運用とか。
小飼:もはやそうなると、環境問題でダメだろうと。SpaceXのようなLEO、Low Earth Orbit、低軌道を使うサービスでさえ、じつは環境問題ではギリギリのところまで来ている。どういうことかというと、当然衛星には寿命があります、衛星に限らないんですけれども、物理的な寿命ですね。何度かこの番組で話しているように基本、衛星の寿命というのは餓死なんですよ、燃料が切れたらおしまい。
山路:軌道変更できなくなっちゃってっていう、
小飼:その前に来るものもあって。Starlinkの衛星とかというのはまさにそうで、要するに技術的に陳腐化する。これを経済的寿命と言います。要は16ビットでやってたものというのが32ビットのやつが出て、これはまだ他の寿命が残ってて、物理寿命が残ってても経済的にはobsolete、いずれにしても寿命は来ます。寿命が来た後どうやって成仏してもらうか。当然成仏してもらうわけですよね、軌道にそのまま残してたら、もう単なるスペースデブリになってしまう。じつはそういう衛星もけっこうあります。でも、それは置いといてまともな運用では寿命に来た衛星というのはちゃんと成仏してもらうわけです。どうやってやるんでしょう?
山路:地球に落とす。
小飼:そうなんですよ。これ、いちおう二通りありまして、どの軌道にあるかというのによっております。一番エネルギーを使わない方法で成仏してもらうんですけれども、静止軌道ぐらい地球の重力井戸から遠い場合というのは、地球の外にやっちゃうほうが経済的なんです。
山路:へええ。
小飼:静止軌道あるいは墓場軌道というのに入ってもらいますね。
山路:他とぶつからなさそうな軌道、
小飼:そうそうそう。かつ遠いので、隙間だらけっていうこともあるんですけれども。地球に近いほうの軌道というのは混んでますし、密度も高いので地球の大気に始末してもらいます。なんですけど、当然地球の大気に始末してもらうというのは、地球の大気がそれだけ汚れるということでもあって。この方法での始末というのは、今はもうギリギリでStarlinkの目論見書に書いてある、要はラック1本分の電力で1個のデータセンターサテライトを動かすというやつというのは、2桁多いんですよ。もはや大気に始末してもらうというのが成り立たなくなる。
山路:LEOだと特に燃えにくいみたいなこともあるんですかね。
小飼:それはない。でもいっぱい燃やせば、大気上層の組成が変わるわけです。基本、衛星のコンポーネントのほとんどというのは金属でできてるので、もともと地球の大気というのはそんなに金属なかったんですけれども。
山路:増えるとどういう影響が出るってわかってるんですか?
「山路さん損切りしたくなった」(コメント)
小飼:っていうか、4株であれば4株で135ドルの、150ドルの初値で、まあ今初値近くまで落ちてるのかな、いや、それはもう適当にあれでしょ。
山路:記念のやつとして持っとけば(笑)、
小飼:としてもいいし、売り値を設定しておけば、4つっていうことはあれか、初値の4倍になればサープラスが出るわけですね。
山路:弾さんの売り方ね。
小飼:そうそうそう、
山路:タダでもらった水準になるようにする。
小飼:同じ塩漬けにするにも、ただでもらった状態にしとくという。というのも、まぁでも4株ではな、4株では、
山路:そこから100倍になっても高がしれてるっつーか(笑)。でも、これってしかし、なんていうか、かなりやっぱり無理的な感じなんすかねっていう(笑)、
小飼:どうなんだろうな、
山路:つまり運用が変えられるというのは一つあれだったりもするんだけど、
小飼:ハイプだけで儲かる儲からないという話でなくて、実態が伴うところまで持っていけるかどうかですよね。たとえばAmazonもずっと赤字を垂れ流してましたけど、今は本当に実態として儲けが出てるわけですよ。たとえ配送員にペットボトルにおしっこさせたとしても、しつこいな(笑)、ちゃんと確実な儲けが出るようになったわけですよね。
「Grokに競争力はあるの?」(コメント)
小飼:まぁそれですな。Grok自体はねー。
山路:それこそ今GoogleとかAnthropicに貸し出してるみたいな状態じゃないわけじゃないですか。
小飼:要するに使いこなせてなかったっていうことですよ。
山路:今日もまた別の会社とそういうふうにGPU提供するみたいな話を聞きましたけどね。
小飼:まぁでも、そのままでも勝負ついたっていうのには程遠いっていうのも、Google DeepMindから、
山路:重要人物が、
小飼:人を引っこ抜きまくられてますからね。
山路:トランスフォーマー8、トランスフォーマーの論文を書いた8人のうちのほとんどの人も出ちゃったんですけど、残ってた人が会社作って出たのを4000億円で買い戻したんだけど、結局その人っていうのはまたGoogleから出ちゃってOpenAIに行ったという。DeepMindのほうでノーベル賞を取った人はAnthropicに行っちゃったという。
小飼:もちろん最重要人物のデミスはまだいるけどね。
山路:デミス・ハサビスは、
小飼:でもデミスを引っこ抜くっていうのは……いや、でも不可能ではないよな。
山路:怖いことを言うな(笑)、いくら積めば動くんだろうな。なんかスパチャいただきました。
小飼:ありがとうございます。質問付き? 質問付きであればやっぱり優先的に答えさせていただきます。
「こんばんは、2028年アメリカ大統領選挙でサンダースのプログレッシブ路線を継ぐ有力な候補は現れると思いますか? マムダニさんは立候補資格がない? AOCは熱心な左派以外の支持を集められるか微妙です」(質問)
小飼:いや確かにDEMにはこれといった候補はないですよね、
山路:DEMって民主党のことですよね。
小飼:意見の正しさとか、過激さとかを抜いておいても、サンダースはさすがにちょっと年を取りすぎてますし、逆にAOCとかはまだ若すぎると見られると思いますね。
山路:なんかちょっと前にブティジェッチさんとか話題になりませんでしたっけ?
小飼:大統領候補としてはどうですかね。もう一度ハリスを出すという意見もあるけど、
山路:もう一度ヒラリーとか(笑)、
小飼:いや、それ、トランプと同じ、年上じゃなかったか、
山路:そうかそうか、もうそんな歳か、
小飼:とてもいいお歳ではある。というのか、そろそろアメリカですら、二大政党制というのはもうダメなんじゃないかという意見もあるんですよね。もう、いわゆるインディペンデントという、どっちにも属さないと、ブルーでもレッドでもないという人たちが増えているので、3分の1はそういう人たちだというわけです。
山路:これってアメリカの選挙制度がっていうよりは、普通の人々の意見というのを二つにもまとめるのが無理ということなんですかね、そもそも。
小飼:二大政党制の元祖であるところのイギリスがもうUKがあのていたらくなので。
「日本の衆議院が比例削減で改悪されようとしてる」(コメント)
小飼:その通りなんですけれども、中選挙区制に戻すべきだよな。というのか日本の政治のありようとしては100パーセント比例代表にしちゃうほうがいいと思う。欧州みたいに。
山路:小選挙区制の失敗だったみたいなことなんですかね、結局。あんまり合ってなかったというか、
小飼:小選挙区制の怖さっていうのはひっくり返る時にはひっくり返るからね、ハンガリーみたいに。マジャールみたいに。いや、でも日本の衆議院が比例削減で改悪されようとしてるというのは、維新の会みたいにドマイナーの、これが連立与党のヤバいところなんですよね。割と公明党もせこくヤバいことはしてきたわけですよね、商品券みたいな。それよりもまずいところと連立しちゃったので。
山路:なんというのか、維新ってじつは全国政党ではないような、言ってることが。
小飼:ないよ。関西ローカル、はっきり言って。
山路:日本の国政を考えてるっていう感じじゃないような気がするんですけどね、なんとなく印象として。じゃあちょっとSpaceXの話に戻るんですけど、これってIPOで株買ったんですけれども、
小飼:当たったと、100株申し込んで、
山路:でも当たったって、もらったわけじゃないですかね(笑)、当たったって自分で買ってるんですからね。それでちょっと面白かったのが証券会社によって決済方法が違ったりするんですよね。SBI証券は外貨を預り金に置いておかないと買えないよって言われて、楽天証券は円貨決済なんですよって言われて。
小飼:っていうのか、円貨でないとダメ、
山路:そうそう、ダメだったんですよ。なんかすごい不思議ですよね。なんかこれって何か税金みたいなことで後で変わってきたりとかするみたいなことがあるわけじゃないんですよね。
外国株式取引での税の解釈
小飼:いうのでちょっと恐ろしい判決が出たというのか、最高裁で確定したというのを、この番組にもゲストでおいでいただいた、たぶん日本で一番有名な公認会計士であるところの山田真哉先生が見つけて、え、大丈夫? みたいな警報を。
山路:これでいいのかな、URL、リンクだけ、なんていうタイトルだっけ、とりあえず山田真哉先生のURL、
小飼:YouTubeの番組ってやたら長いタイトルがついてることが多いんですけれども(笑)、
山路:すいません、タイトルがちょっと思い出せなかったんで、とりあえず山田真哉先生のURLということで出しましたが(笑)。ここで語られるというのは結局どういうことなんですか?
小飼:たとえば外貨で株なり投資信託を買いましたと。値上がりしたので利確しましたと。利確した時点ではまだ外貨のままですと。この時点では税金かかりませんよね。まだ日本円になってないので。今までの常識というのは、じゃあ外国株投資信託、要するに証券の取引における利益確定というのはどの時点を指すのか。
山路:株売った時かと思ってましたけど、そうじゃなかったんですか。円に戻して、初めて確定なんですか、今までの常識は。
小飼:というのが、今までの常識だったんですよね。はい、それでドルが手に入ったとするじゃないですか、それを再投資しようとするじゃないですか。
山路:しかし特定口座だったら、もうその時点で源泉徴収されますよね、
小飼:源泉徴収されますね、特定口座の場合は。それが特定口座のいいところなんですけど、今までも特定口座の運用というのは、あくまでも円建てで取引される商品が対象であり、株であろうが、投資信託であろうが、確実に円で払い戻される以上は円で決済できるし、してるし、なんですけれども、外国株の場合というのはどうなるのか。日本の証券会社であれば特定口座というのがあるので、外株で払い戻されて、さらにそれもたぶん楽天証券の場合、自動的に円転すると思う、でもドルのままに置いておく証券会社っていうのも少なくないと思います。
山路:でも楽天はドルのままで、っていうか普通はドルのままのはずですけど。
小飼:そうなんです。
山路:預り金ドルで、外貨のまま置いておくもんですけど、
小飼:じゃあ特定口座でそれやった場合というのは、いつ税金取られるの?
山路:あれ、その時に売った時ので引かれてんじゃないの、
小飼:特定口座というのはあくまでもそこにある資産というのは円で見てるんですよ。
山路:じゃあ円でその時に取られてるってことなのかな、
小飼:円であれば、その時に取られるはずです。さらにここで問題は別に取引口座というのは日本のものに限らないわけですよ。で、その場合っていうのはいつ?
山路:円の価値で測るんじゃなくて、円に戻した時に初めてかかる、どっちにしても。
小飼:と思うでしょ。ところが外貨のままでも、利益確定した場合というのは利益確定した時点の価格でやりなさいよと。たとえば1ドル100円の時に、100ドルでその証券を買いましたと。これが分かりやすく倍になったとして、200ドルになりました。これを売却して100ドルの売却益を得ました。ただ100ドルのままだったら、税金かからないと思いたいところなんですけども、じゃあ100ドル分払いなさい、なのか、これは100ドルではなくて1万円払ったので、倍になったので、1万円に対して2割の税金を払いなさい。それとも今160円なので1万6000円に対してなのか。1万6000円だというのが判決だった。
山路:最高裁で確定したと、
小飼:ただその最高裁も、いや、現行の法律を当てはめれば税務当局のクレーム通りなんだけれども、そういう税制を取ってる国というのはあまりないと。
山路:税制のほうがおかしいぞと。
小飼:税制の方がおかしいぞと。これを放っておくと、要するに日本の金融業に対してネガティブな影響をもたらすんじゃないかという懸念を最高裁が出してたという(笑)。なんだけど判決は判決なので、税務当局は大手を振るって調査をしてくるんじゃないかというね。特定口座にまでツッコミが入るのかというのは、でもツッコミを入れられると、特定口座なのに確定申告が必要であると。それ、特定口座の意味ねえやんという(笑)、
山路:それだったら一般口座で、みたいな話になりますわな。
小飼:なんで特定口座という、ある意味珍妙な制度が生まれたかって言ったら、日本の証券の徴収制度というのは、建前としては個々人なんですけれども、実態は口座を置いてある金融各社、証券会社であり銀行であり、なんです。徴収してるので。前にも言った通り、何がメリットかっていうと特定口座とか、あるいは税制の、2割固定じゃないですか、金融取引の譲渡課税というのは。銀行全体でまとめてできるんですよ、あなたの銀行、あなたの証券会社には100万人いますけど、その100万人分まとめた金額というのが国庫に入るわけです。まとめてるっていうのはポイントです。個々人のはどうでもいいんですよ。それが特定口座ということです。に対して、一般口座というのは個々人が確定申告するわけです。で、けっこう申告漏れってあります。あるいはアクティブに脱税してるとかっていうのはあるんですけれども。
山路:これってじゃあ、今回の最高裁の判決って確定はしたんですけれども、
小飼:いつ税金を払わなければいけないのかっていうので。日本円になった時というのが今までの常識だったんですけれども。
山路:これって影響が大きいのは一般口座で大きな取引なんかを頻繁に繰り返すような人とかが影響が大きくなる感じ?
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