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ゴールデンウィークをパリで過ごしてきました。
街中が 芸術の香りのするフランス。
何度訪れても 素敵な国です
そんな フランスの余韻を残した気分のまま、
翌日に、六本木にある 国立新美術館で開催中の
『ミュシャ展』を見てきました。
スラヴ叙事詩 『スラヴ民族の賛歌』
チェコ国外で〝世界初公開〟の超大作と聞いただけで
期待大だった 『スラヴ叙事詩』 全20作は まさに 圧巻でした
大きなものでは、縦6メートル、横8メートルを超える
巨大な作品は ミュシャが 晩年の16年間を捧げて
描いたもの。 見上げるほど大きなカンヴァスに
狂いのないデッサン、ほぼ等身大の人物が生き生きと
描写されています。 時に嘆き、落胆し、鬼気迫る形相の
人々がいるかと思えば、歓喜に満ち、幸福に満ち足りた
人々の 鼓動が聞こえるほど まじかで人物を見ることが
できるのです。 その迫力たるや、本当に感動いたしました。
アール・ヌーヴォーの作風とは違った 写実的な描写も
これが ミュシャの作品?という感じでした。
故郷を愛し、人道主義者でもあった彼は、自由と独立を求める
戦いを続ける中で、スラヴ諸国の国民を ひとつにするため、
チェコと スラヴ民族の歴史から 主題を得た壮大な絵画の
連作を創作したのだそうです。
私の趣味の一つは、絵を描くことですので、作者が魂を
込めたであろう これらの壮大な作品にかけた情熱が、
ひしひしと伝わってきて、圧倒されました。
人物を描くにあたっては、村人に 実際に衣装を着てもらい、
ポーズをつけて デッサンしていていたのだとか。
一分の隙もない構図、 少し煙ったような色彩、
繊細な人物描写、感動です
それにしても どれだけ広い部屋で 描かれたのでしょう?
どれだけの絵の具が使われたのかしら?
ミュシャの作品と 激動の半生に感動しつつ、
そんなことも考えてしまうのでした(笑)
日本のほとんどの方は アール・ヌーボー時代の絵だけを
ミュシャの絵だと 思っていることでしょう。
ミュシャが描きたかった本当の絵はまさに スラヴ民族の
叙事詩だったのです。
彼が ナチスに捕まり、投獄され 肺炎で亡くなった後、
ご家族の手により これらの絵は、大切に某所で
保存されてきました。 感激です
私は ミュシャのこれぞ アール・ヌーボー! 的な絵も好きです。
魅力的な人物、 おしゃれな構図、色使いもとても素敵。
これらの作品も展示されていました。
『スラヴ叙事詩』の全20作が一堂に会した展示会は
世界初なのだそう。
皆さま 芸術作品を見るのは秋だけに限ったものでは
ありません(笑い) ミュシャが人生をかけて描いた壮大な
『スラヴ叙事詩』、是非実物をご覧になって、
作者の思いに目を向けてくださいませ
ミュシャ展
国立新美術館開館10周年・チェコ文化年事業
会期: 2017年3月8日 ~ 6月5日(月)
会場: 国立新美術館 企画展示室2E
東京都港区六本木7-22-2
開館時間: 午前10時~午後6時
休館日: 毎週火曜日
お問合せ: 03-5777-8600 (ハローダイヤル)
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では 皆さま 次号をお楽しみに。