今回は「『シン・ゴジラ』を必ず見なければいけない五つの理由」の一つ目を説明します。
まず理由の一つ目。
「庵野秀明の実写はダメ」「日本の特撮映画はダメ」
その定説をくつがえした事ですね。
庵野秀明とか樋口真嗣が作っている特撮映画って、ずっとダメだった。
ところが『進撃の巨人』『テラ・フォーマーズ』ときて『シン・ゴジラ』ですよ。
このジャンプの凄さ。
ダメ、ダメ、スゲェ!ですからね。
最近の日本の特撮映画は失敗作が続いていたんですけども、それを完全に覆したんです。
これはビジネス的にも、すごく良い流れになると思います。
邦画に与える影響も、凄く大きいと思いますよ。
映画業界は、これまでどうやっても“SF”というジャンルを下に見てたんです。
「一流の俳優が出ない」なんて言われてました。
山崎監督の『宇宙戦艦ヤマト』のときも、木村拓哉が出てるから予算が大きく出るようになった。
それで山崎努さんが出てくれたので、美術さんや大道具さんが頑張って、映画のクオリティが上がった。
これは“いい話”にも聞こえるんですけど、やっぱり、SFは下に見られてるって事なんですよね。
それを今回のシン・ゴジラは、ちゃんとポリティカル・フィクションとしてシナリオを書いたんですね。
その辺でも『シン・ゴジラ』というのは、ものすごく注目すべき。
「あぁ、ゴジラ映画には、こういう描き方があるんだな」と思いました。
あとこの『シン・ゴジラ』を“庵野秀明”作品として見たら、大作映画なのに初めて一本で完結してるんですよ。
余計なタメもなくて、ちゃんと最後に終わってる。
すごく出来がいいですよね。
庵野、やれば出来るじゃん!(笑)
今後の庵野くんは、エヴァンゲリオンそのものを作らなくてもいいんじゃないかな。
庵野くんが次に作るべきは『ウルトラマン』だと思います。
ゴジラとまったく同じスタンス。
庵野みたいな体型をしたウルトラマンが、ものすごいスペシウム光線を出す作品。
ウルトラ警備隊は、国連嘱託の組織になっていて、ネルフみたいな組織を作ればいいんです。
そうすればエヴァみたいな作品になりますし。
という事で、次の庵野監督の作品は『ウルトラマン』を期待しています(笑)