おはよう! 岡田斗司夫です。
先日、テレビで「我が家は国際結婚家族!」という番組を見ました。
セネガルから日本に働きに来た若者・オスマン君。
彼は日本人の国民性やサービスの豊かさに感動します。
「こんなのセネガルにない!」
「これからのセネガルには日本の良いところを取り入れたい!」
そう決意したオスマン君は、居酒屋で毎日深夜1時まで働いています。
同僚たちもオスマン君の動き惜しみしない態度に驚いています。
オスマン君は、この居酒屋で貯めたお金で、【セネガルに保育園を作りたい】と語ります。
「幼いうちから日本的な考え方を子どもに教えて、セネガルの未来を変える」
宣言するオスマン君の姿に、スタジオのタレントさんたちも圧倒され、感動していました。
さて、僕はここに「TV局の新しいビジネスモデル」を見つけました。
なぜ番組中に募金を募集しないんだろう?
オスマン君が働くよりずっと効果的に、セネガルに保育園100個ぐらい作れるお金を集められるだろうに。
いや、募金じゃ面白くない。クラウドファンディングの方がゲーム性がある。
番組予算が削られる中、TV局はCM費以外での稼ぎを増やそうと必死です。
かつて、ヒットしたクイズ番組はかならずボードゲーム化されました。
いま、ヒットしたお笑いバラエティは、かならずDVD化されます。
じゃあ、これからの「感動系バラエティ」は、かならずクラウドファンディングとワンセットになるんじゃないかな?
番組中に資金が集まって、本人が喜びの涙、とか流せるし。
僕 自身は「感動系バラエティ」が好きだから、できれば番組内でお金集めとかして欲しくないです。
オスマン君には、自分で働いたお金で夢を叶えて欲しい。
でも、アイデアってそういう個人的な好き嫌いを超えて「思いついちゃう」もんなんです。
数年後、感動系のバラエティでは常に欄外に「現在のクラウドファンディング~○円」と表示されているかもしれませんね。
みなさんもテレビを見ながら、新しいビジネスモデルを考えてみませんか?
以上、『岡田斗司夫の毎日メルマガ~力尽きるまで』よりお届けしました。