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岡田斗司夫のニコ生では言えない話
 岡田斗司夫の毎日ブロマガ 2016/08/24
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おはよう! 岡田斗司夫です。
今日は、6月26日(日)ニコ生 岡田斗司夫ゼミ のハイライト動画をお送りします。
岡田斗司夫の最新生放送はこちらです⇒http://ch.nicovideo.jp/ex
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3分動画「英国EU離脱も若さの特権@ひと夏で変わる国家論講義 」
 動画はこちらから→https://www.youtube.com/embed/S-SC6rVYctk
 (※3分動画は、3分では無い場合があります)

 文章はこちらに掲載しています↓
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 フェイスブックでも紹介したんですけども、『アメリカを変えた夏 1927年』という本が、すごく面白いんです。
 今回は新しい試みなのですが、この本を説明することに1時間30分を使おうと思います。

 この本は分厚い本なので、どうやっても1時間30分に収まらないんですけどね。
 この本の3分の1くらいで、1時間30分位になるんじゃないかなと思います

 営業妨害じゃないですよ。

 僕の解説は“21世紀の浜村淳”とも言われてるんですから。
 自分で呼んでいるんですけどね(笑)

 聞けば、本が読みたくなる、映画が見たくなる解説を目指していますから、大丈夫だと思います。

 ネタバレは しますけど、ご安心ください。
 この本は、ノンフィクションですから。

 皆がほとんど知っていて、ウィキにも書いてあることなんですよ。
 けども、書き方がすごく面白いし、上手いんですよね。

 それに頑張っても、前半3分の1位しか説明が出来ませんしね。


 せっかくなので、イギリスがEUを抜けるニュースに引っ掛けて話します。
 これは、“終わりの始まり”と言われてますね。

 EUとは、ヨーロッパが作った国連みたいな物です。
 よく言う“世界大戦”の“世界”とは、“ヨーロッパ”の事なんです。
 彼らの勝手な言い方なんですよね。

 “世界が”、つまり、ヨーロッパの国々が平和に暮らすには、どうすれば良いのか?
 それには、世界統一しかない。

 国際連合は他の国が遅れているから、バラバラの国が集まるだけのところに過ぎない。
 なので「私達は世界に先んじて国際連邦を作ってしまおう」というのがEUの実験なんです。
 さすが自分達の内輪もめを“世界大戦”と言う国々ですね。
 
 なのでEUの圏内では、“人”や“もの”の行き来が自由で、通貨も統一しちゃった。

 実は、あれは人類の統一帝国“地球”という、1つの国を作るための大規模な実験だったといえるんですよ。
 それは地中海統一の頃から、ギリシャ・ローマ時代から、ヨーロッパの巨大の夢というやつですね。

 僕ら日本人は、いずれ国連が音頭を取って、“地球”という1つの政府になると思っていた。
 ヨーロッパの人達は、EUが統一政府のモデルケースだったんですね。
 そして、それが失敗してしまったということなのでしょう。

 実は“EU”とは、第一次大戦・第二次大戦などのヨーロッパ戦争を、2度と起こさない為に出来たシステムなんですね。

 では、そのヨーロッパ戦争、特に第一次世界大戦は、なぜ彼らにEUを作らせるほどのショック与えたのか?
 その話から始めようと思います。

 ずっと追いかけていたニュースで、言っていました。
 イギリスのEU抜けに関して、イギリスの若者が怒っているそうです。
 「老人がイギリスの未来を台無しにした!」「選挙やり直せ!」って。

 まあ、同じ事を言う日本人も多いのですけどね。
 こういう単純な悪者探しは、頭が悪くなるからお勧めしないです。
 けど、同じような事を言ってる人が海の向こうにもいるのは、なんだか楽しいと思います。

 こういう悪者探しは、いかんよ。
 とは言っても、「頭が悪いのは若者の特権だよな」とは思うんですよ。

 というのも、今回の話をまとめる為に、昔の自分を思い出さないといけなかったんです。
 20代の頃の自分は、どんなに頭が悪かったのかを思い知らされたんですよね。

 20代の頃の自分は、「僕は世界とは、関係が全然ない」と思っていたんでですよ。
 
 僕が浪人して大学に入った1977年は、『スターウォーズ』が公開されました。
 1978年には『さらば宇宙戦艦ヤマト』
 1979年に『起動戦士ガンダム』がオンエア。
 1979年は『銀河鉄道999』と『カリオストロの城』が公開された年です。

 今回の『アメリカを変えた夏 1927年』という本は、たった5ヶ月間でアメリカが変わってしまって、いまだに世界に影響を与えているという内容なんです。

 誰しも、そういう季節があるんじゃないかな。

 オタクにとってはそれは1988年あたり。
 もしくは、1989年。

 いわゆる宮崎勤事件が起こったり、ゲームボーイが発売されたり天安門事件があったとき。
 それがオタクにとっては、特別な年だったんじゃなかったんじゃないかな。

 1970年代に生きていた僕にとって、“世界”とは「アニメやSFを生み出す土壌」みたいなものだったんですね。
 世界に何が起ころうと、別に自分とは関係がない。
 自分が何をしようとも、世界とは関係しない。

 そう思っていました。
 たぶん、今でもそう考えている人って、多いんじゃないでしょうか。

 だから1980年代の世界って、僕にとって「SFファンのままどう生きるのか?」を模索した時代だったんですね。
 たとえば僕は、1981年にはDAICON3をやっていました。

 実は、この年にロナルド・レーガンがアメリカの大統領になったんですね。
 “アメリカ”が、ポピュリズム、いわゆる人気取り政策によって国が変わった。
 今の日本と、かなり似ている状況になったんです。

 でも僕は、「自分には、そんなの関係ない」と思っていました。

 1983年にはDAICON4を、していました。
 東京にディズニーランドが出来た年です。

 日本中が「友達や彼氏・彼女がいなきゃ、いけない」とか言い出して、“リア充・非モテ”が、わかれだした年だったと思います。

 そして1982年に、僕は大阪にSFショップを開きました。
 その頃に、1万円札、5000円札、1000円札のデザインが変わったんです。

 本当は、世界で起きている事と、自分の事は、大きく変わっていたわけですね。
 レーガンが大統領になって、東京にディズニーランドが出来なければ、おそらく中曽根政権は新しいお札を作ったりしなかったと思うんですね。

 1987年に僕は『オネアミスの翼』というアニメをつくりました。
 その間の1985年に、ゴルバチョフがソ連の大統領になりました。

 1986年のスペースシャトルは、発射直後に大爆発したんですけも、自分の仕事に関わっていましたし、今に至る歴史の流れが、その時点で出来ていたんです。
 だけど1980年代の僕は、自分がやっているSF活動に必死だった。

 DAICON3、DAICON4のOPアニメから、オネアミスの翼に繋げるだけで精一杯だったんですね。


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