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岡田斗司夫のニコ生では言えない話
 岡田斗司夫の毎日ブロマガ 2016/09/21
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おはよう! 岡田斗司夫です。

『風の谷のナウシカ』には、映像的なイメージ元があります。

テキスト的なイメージ元はSF小説『地球の長い午後』です。
そして映像的なイメージが、1961年の映画『モスラ』なんですね。


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「ナウシカの元ネタを紹介・映画『モスラ』」


 みなさんの中には、『モスラ』って映画を誤解している人も多いと思います。

 1996年ぐらいにリメイクしたり、ゴジラ映画の中でモスラを正義の味方みたいに描いてるからですね。

 けども、一番最初の初期のモスラは、まったく違います。

 宮崎駿が仕事もあまり無くて、東映に就職したのに労働運動ばかりやっていて、渋谷の映画館に行った時に一人で見た映画がモスラだそうなんです。

 宮崎駿が渋谷の映画館で一人で見たモスラというのは、かなりデカイ昆虫なんですね。
 これが王蟲の元になりました。

 モスラ幼虫の着ぐるみは頭だけで2メートルぐらいあるんです。
 このモスラの幼虫の着ぐるみというのは、だいたい長さが10メートル近かったというんですよ。

 これぐらいのスケールで着ぐるみを作らないと、迫力のある特撮は出来ないわけですね。


 全長10メートル近い着ぐるみの中に8人の人間が入って、中から着ぐるみを動かしながら行進してるんです。

 これが渋谷の町を破壊するシーンを、宮崎さんは渋谷で見たそうなんです。
 渋谷の町を巨大なイモムシが破壊する映画を、渋谷で見た驚きは、なかなかのもんですよ(笑)

 当時、モスラの映画を見た人の感想が新聞に載ってました。
 「さっきまで映画で見てた町が破壊されて、外に出たら、まだ町があってホッとした」って(笑)

 このように当時の驚きは、なかなか凄かったんです。

 『地球の長い午後』と、この『モスラ』が、『風の谷のナウシカ』の第一巻を描く時のイメージ元になってるんですね。

 もちろん、他のいろんなイメージ元があるんですけどね。

 モスラのような巨大なイモムシが、都市を破壊するイメージ。
 宮崎さんが持っている「自然が人類に復讐する」というコナンの頃から持っていたイメージ。

 あとは『地球の長い午後』の中にある、「ひょっとしたら人類は、もう終わる種族かもしれない。」という思い。

 そんな恐怖感と憧れみたいなものが合体して、『ナウシカ』という作品が生まれました。


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