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岡田斗司夫の毎日ブロマガ 2017/06/26
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今回は、痴漢冤罪について語ります。


今回の記事はニコ生ゼミ5/21(#179)より一部抜粋しました。

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「痴漢冤罪、どうすればいいの?」


 痴漢冤罪にあった場合、どうするべきか?

 これはもう、いろんな人が言っているとおり。
 残念ながら「正解は無い」んだ。 


 今回は痴漢冤罪に限った話をするよ。
 そこを注意してください。


 なぜ正解が無いのかというと、本来は弱者であるはずの女性とか、正義の味方のはずの警察が“加害者”になるからなんだよ。

 この“弱者”や“正義の味方”が“加害者”になるという構造が、僕らはよく分かっていないので痴漢冤罪の話が分かりにくい。

 やろうと思えば痴漢をするのと同じように、女性側は“いたずら”や“悪意”で痴漢騒動を起こすことが出来るんだ。
 ある男性を破滅させる事が、簡単に出来てしまうんだよね。


 それに対抗する有効な手段は、原則的に存在しない。


 女性が痴漢に会わない為の対抗手段は“女性専用車両”という“構造”がある。

 だけど男性が痴漢冤罪に会わない為の構造的な対抗手段は、無いんだよね。

 ここで男性が冤罪を受けるハンデを背負っている。


 次に警察がなんで加害者になるのかというと、彼らは最初から性犯罪者を捕まえる“通報”を受けたから、犯罪者を捕まえるのを前提で来てるんだよね。

 ここで警察は「俺らの仕事は“捕まえる事”だ」と思ってる。

 それが正当か不当かは裁判所が決める事で、ここで男性を見逃しちゃうと自分たちの責任問題になっちゃうわけだよね。

 つまり「これは冤罪かもしれない」と思って逃がしても、警察官には一文の得にならない。
 後で女の人が「どうしても被害届を出す」と言ったら、自分たちのキャリア上はマイナスになっちゃう。
   
 でも不当に逮捕をしても、「本当に無罪なんだったら裁判で証明すればいいんじゃないの?」という無責任性が保たれる。

 なのでこの場合の警察は“正義の味方”として機能しない。

 元々“正義の味方”というのは、裁判所なんだよ。

 「この人間は怪しくないから、女性側を説得して“無かった事”にしてもいいんじゃないの?」
 そんな人間力(にんげんりょく)的な解決が、昨今のクレーマー騒動でまったく効き目が無くなってる。


 “モンスターペアレンツ”が現れると、先生の人間力が著しく下がるのと一緒。
 先生も無難な行動を選ぶしかなくなる。


 同じようにモンスター被害者ばかりが横行する社会では、警官の人間力がどんどん無くなる。
 
 なので、この場合は警官も信じられないという事になるんだ。


 だから「なんで正解が無いのか?」というのは、設問が間違ってるからなんだ。


 「冤罪事件に巻き込まれたら、どうする?」ではなくて、「冤罪事件が近くで起きたらどうする?」と発想を切り替えなければいけない。

 当たり前だけど、自分が痴漢冤罪に会う確率よりは、自分が乗っている車両で痴漢冤罪事件が起きる確立の方が、遥かに高いんだ。

 なので僕ら男性が考えるべきは「自分が疑われたら、どうしよう?」ではなくて、「自分が乗る車両で冤罪が起きたら、どうするべきか?」を考えるべきなんだよね。


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