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岡田斗司夫の毎日ブロマガ「海外向けで、僕らを相手にしていないNetflix版『デビルマン』」
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岡田斗司夫の毎日ブロマガ「海外向けで、僕らを相手にしていないNetflix版『デビルマン』」

2018-01-26 06:00
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    岡田斗司夫の毎日ブロマガ 2018/01/26
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    今回は、ニコ生ゼミ1月14日(#213)から、ハイライトをお届けいたします。

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     海外向けで、僕らを相手にしていないNetflix版『デビルマン』


     Netflix版のデビルマンですが、もう本当につまんないよね。

     なんとか4話まで見たんだけども、ヒドイヒドイ(笑)。


     何でしょうね、あのBLの皆さんに媚びててさ。

     「あんなん、別に誰でも作れるかな」と思ったから、「いらないんじゃないのかな」って思ったんだけども。

     
     たぶんね、あれは正直に言って、僕らを相手にしてないんですよ。

     海外の人向けなんですね。


     で、何で僕が「海外の人向けなんだろうな、は~」って思ったのかっていうと、まぁ、つまりそのネットフリックスっていう局っていうのかな、メディアの考え方。

     「これまでのアニメファンっていうのは、もう開拓しつくしたから、ここから先を湯浅監督にやってもらうんだったら」っていう発注で来てるし、湯浅さんも、それで考えているとは思うんですよ。


     で、一つは、その「一話につき、ワンハグ」って僕は呼んでるんだけども、不動明と飛鳥了が、毎回毎回、一話につきワンハグするんだよ。

     「んっ、んっ」って、やって。


     もう、まったく要らないんだけども、あれは「これだけやってれば、腐女子の皆さんも、お喜びでしょう」とか、「『尊い~』とかって喜ぶんじゃないかなぁ」っていう。


     腐女子の皆さん、大丈夫なの?

     あんな舐めきった事をされて(笑)。

     それでも「尊い」と言ってしまうぐらい、皆さんが重症なんだったら、まぁ、構わないけれども。


     いわゆる男子モノのアニメで、パンチラ・胸ゆれを見せられて「うぉ~、萌え~」って言ってるのを、皆さんは「バカみたい」と思って見ているわけですよね?

     それと同じような、超バカみたいなモンを見せられてるんだけども。

     まぁまぁまぁ、それは置いときましょう。


     “海外向け”っていうのは何かっていうと。

     あのね、70年代の後半ぐらいに僕が、初めてアメリカのSF大会に行ったときに、そこで深夜の上映会で『科学忍者隊ガッチャマン』をやってたんだよね。

     で、「あぁ、ガッチャマンか」と思ってたら、そのガッチャマンの割と何でもない回で、ものすごい盛り上がってるの。


     それで「どうしたのかな?」と思ったら、もう本当、ただ単にアクションシーンなんだ。

     ただ単にアクションシーンで、科学忍者隊がギャラクターのザコをポコポコ殴るシーンで「ウォォォォ!」「ウォォォォ!」って盛り上がってて。


     それは何かっていうと、要するにアッチは科学忍者隊ガッチャマン自体はテレビでオンエアされた事があるから、見た事がある人がわりといるんだけども。

     いわゆるその“人を殴るシーン”が全部、禁止されてるんだよね。


     なので、アニメーションでインパクトっていうのを、拳が本当に相手に めり込むシーンっていうのを生まれて初めて見たので。

     それで「うわぁ、すごい!」「うわぁ、すごい!」と。


     日本人からしたら、ガッチャマンのアクションシーンって、確かに見ごたえは あるんだけども、「ウォォォ!」ってもんじゃない。

     けども、向こうの人は集まって「ウォォォ!」って言ってたんだ。


     で、ちょうどその 湯浅デビルマンって、そのようなもんで。

     日本ではわりと「ま、こんなモンでしょ」というような過激な表現が、海外ではアートという枠、もしくは“日本のアニメ”っていうアートっぽいものの枠としてオンエアしたら、すごいウケるんじゃないのか。

     そういう戦略商品のニオイがプンプンしてですね。


     見たら、もう4話でシレーヌが人間に変身した姿で出てきて「おいおい」と。

     「人間に変身したら、それはデビルマンだよ」と。

     デーモン族は、自らの誇りの為に人間の形態なんか取らないんだけども。

     「何、考えてんだよ、お前」って思って(笑)。 


     何だろうな。

     原作逸脱とか、そういうね。

     別に原作主義者であるようなつもりは、全然 無いんだけども、勘所の押さえなさ、ピンボケさに呆れ返って(笑)。


     で、勘所を押さえなくても、ピンボケでも、それを上回る面白さが あればいいんだよ。

     原作を無視しても、それを上回る面白さが あればいいんだけども、無いんだよね。


     だから、『ピンポン』の時にはあった。

     それは、やっぱり「原作をリスペクトしてる」っていうのが良く分かって、「マンガには敵わない」っていうのを、良く分かってたからなんだ。


     ところが「マンガには敵わない」というのを、湯浅監督は、まったく分かってないんだよ。

     それはもう、これまでの湯浅監督の作品を見ても、オリジナル気が強いもので、そんなに絵的に面白いものって、僕はそんなに無いと思うから。

     そこら辺ね、「何か、履き違えちゃったんじゃないかな」というので、残念です。


     まぁ、4話から先、「見るつもりは無い」と言いながら、見てしまうかも分かりませんけども。

     とりあえず4話までの印象としては、そんなもんです。

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