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岡田斗司夫の毎日ブロマガ「【『サピエンス全史』を語るよ 3 】 火を使えるようになったことでの効能」
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岡田斗司夫の毎日ブロマガ「【『サピエンス全史』を語るよ 3 】 火を使えるようになったことでの効能」

2018-05-02 06:00
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    岡田斗司夫の毎日ブロマガ 2018/05/02
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    今回は、ニコ生ゼミ4月22日(#227)から、ハイライトをお届けいたします。

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     【『サピエンス全史』を語るよ 3 】 火を使えるようになったことでの効能
     

     ところが、その後、大きな変化が起こります。

     何かというと「火が使えるようになった」ということですね。


     さっきは「30万年前」って言ったんですけども、80万年くらい前から、いくつかの種属には火を使っていたような痕跡が残っています。

     そして、30万年前に、ホモ・エレクトスとか、ネアンデルタールとか、我らホモ・サピエンスは、日常的に当たり前のように火を使うようになりました。

     そういった証拠が見つかっているのは、この3種くらいなんですけど、おそらく他のホモ属、人類も、わりと火を使っていたはずです。


     火を使えるようになったきっかけというのは、わからないんですよね。

     “先史時代” と呼ばれるように、その頃の歴史は何も残っていないので、結局、アフリカ辺りの集落跡から化石が掘り起こされるのを待つしかないんですよ。


     集落の化石を掘り起こした時に「そいつらの歯がどれくらい磨り減っているか?」とか、「周りにどんなものがあったか?」とかを調べるんですけど。

     まだ、土器とかが使われる前なので、火を使って料理をしていたという証拠がなかなか残りにくいんですね。


     ただ、それ以外にも火を使っていたかどうかを知る方法があります。

     それは腸の長さなんです。

     人間というのは、消化のために腸を使うんですけども、火を使っている種属はどんどん腸が短くなっていく傾向があるんです。

    ・・・

     火というのはすごいんです。

     火については “発明” ではなくて “発見” なんですけども。


     まず、ライオンとかの捕食獣を追い払うことが出来る。

     人類史において、それまでの人類は、捕食獣に対して、ほとんど対抗策がなかったんですけど、火があればそれらを追い払うことができる。

     あとは、森とか茂みを焼き払うことができる。

     焼き払った森の中には、焼けたドングリとか、いろんな食べられるものが落ちている。

     おまけに、茂みとか、通れなかった部分をショートカットして通ることができるようになる。


     『ゼルダ』で、トゲだらけで進めないような場所があるんですけど、火の付いた矢で射たら、トゲが燃えて通れるようになりましたよね?

     あれって、わりと人類の歴史の中で画期的な出来事だったんですよね。


     そして、何よりも大きかったのが、食べられなかったり、食べにくかったりする食物が食べれるようになったことなんです。

     これが、火の発見によって生まれた大きな差です。

    ・・・

     たとえば “チンパンジー“ っていますよね。

     チンパンジーって、人類と祖先を同じくしている種族なんですけど。

     あいつら、動物園で見ていると、一日中ダラダラしてるじゃないですか。


     あれを見て、僕らはついつい「動物園という環境に閉じ込められているから、ダラダラするしかないんだ」って思っちゃうんですけど、違うんですよね。

     あいつらは、マジで、森の中にいても一日中ダラダラしてるんですよ。


     なぜかというと、チンパンジーというのは “生の食材” を食べるからなんですよ。

     たとえば生のドングリとか。

     あとは、チンパンジーはどうだったか忘れちゃったんですけども、サルの中でも種属によっては、肉を食べるヤツもいるんです。

     だけど、そいつらも生の肉とかを食べるんですよ。

     そして、生の食材を消化するためには、1日5時間、ずっと噛んでなきゃいけないんです。

     さらに、飲み込んだものを消化するために、腸がすごく長くなるんですね。


     ところが、食材に火を通せば、食事の時間というのは極端に短くなります。

     小麦とか、米とか、ジャガイモ、あとはトウモロコシ、そういうサピエンスの主食となる穀類も、生のままではメチャクチャ消化しにくいんですけど、火で調理すれば、簡単に消化できるようになるんですね。

     おまけに、火で調理すると、食材に入っている寄生虫とか病原菌も退治できるわけですね。

     火というのは、すごく便利なものなんですね。

    ・・・

     調理した食材を食べるとどうなるかというと、消化が早いんですよ。

     なので、腸が短くなってきます。


     さっきも言ったように、火を使っている人類種というのは、ホモ・サピエンスに限らず、どんどん大腸の長さが短くなっていくんですね。

     すると、どんなことが起きるか?


     実は、火を使うようになる以前のホモ・サピエンスを含めた全ての人類は、エネルギーの基礎消費がメチャクチャ大きかったんですよ。

     まず巨大な大脳。

     この脳を維持するために、エネルギーをものすごく消費します。

     そして、その次に、食物を消化するための腸が、ものすごくエネルギーを食ってたんです。

     つまり、脳と大腸という2つの臓器が、ものすごくカロリーを消費しちゃってたところから、腸が短くなったことによって、人類の行動範囲というのは、すごく広がっちゃったんですよね。


     これを極端に説明すると。

     まず、火を使う前の人類というのは、毎日だいたい5時間くらい獲物を探していた。

     次に、それを咀嚼するために5時間 掛けていた。

     さっき話したチンパンジーと同じですね。

     そして、それを消化するために、さらに5時間、ダラダラしてなきゃいけなかったんですよ。


     つまり、食べ物を見つけて、食って、消化するためだけに1日15時間も掛かるんです。

     残りの10時間は寝る時間ですから、マジで、物を食った後でダラダラしているだけの動物園とかにいる猿と同じように生活せざるを得なかったんですね。

     だから「メスを取り合うために戦う」なんてことには、1日1時間とか2時間くらいしか使えないんですよ。


     そして、生の食物を消化できるような大腸を維持するためにも、多くのエネルギーが必要でした。

     とにかく脳を維持するために、ものすごくエネルギーを使うし、また、それに匹敵するくらいのエネルギーを腸が使ってたんですね。


     「なぜ、200万年間、俺たち人類は食物連鎖の真ん中辺りで地味な種属に甘んじていなければいけなかったのか?」というと、これが理由なんですよ。

     確かに脳は巨大化したんですけども、同時に、いろんなものを食べて消化するのが大変だったから、腸もでかかった。

     この2大臓器のために1日15時間くらい行動を制限されていたから、僕らは森の中で地道に暮らすしかなかったということですね。

    ・・・

     それが火が使えるようになったおかげで、行動範囲が広がった。

     火を使えれば、さっきも言ったように、僕らを襲って捕食するような肉食獣も近づかないんですよ。


     おまけに、それまで食べられなかった高カロリーな食材を簡単に食べれるようになる。
     
     さらに、森を焼いて環境自体を変化させることが出来るようになったんですね。


     環境を変化させる生物というのは、人類以外にもビーバーなどの動物がいるんですけど、あいつらはダムを作るのに、やっぱり何週間とか何ヶ月という時間が掛かるわけじゃないですか。

     ところが森を焼くのは、半日か1日、長くても数日あれば出来る。

     それだけの時間で劇的な環境変化を起こせるようになったんですね。

     つまり、“環境コントロール” の力も持ってしまった。


     おまけに、噛む時間と消化するための時間を合計して、1日10時間くらいが必要なくなった。

     これによって人類は、火という武器であり防具でもある道具と、おまけに土地と時間、これら全てを手に入れることが可能になったんです。

    ・・・

     これが30万年前の出来事です。

     ホモ・サピエンスだけでなく、ホモ・エレクトスとか、ホモ・ネアンデルタールとか、そういった我らホモ・サピエンスを含む人類のほとんどは、火が使えるようになったんですね。

     それによって、ようやっと “薄暗い森の中” から抜け出して、その結果……同じように “薄暗い洞窟” の中で生活するようになるんですけど(笑)。

     まあ、この時点では、食物連鎖の位置は、あまり変わらなかったんです。

     では、まとめの2番目です。

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     「30万年前、火を使えるようになったけども、やっぱりサピエンスは雑魚キャラだった。(喰ったら寝るのが当たり前)」というふうに書いてるんですけども。

     なぜかというと、火を使えるようになったからと言って、ホモ・サピエンスを含むいろんな人類は、基本的には虫とか木の実を食べるのが当たり前だったからですね。

     たまに大型の獣を捕えることがあったんですけども。


     そして、「喰ったら寝るのが当たり前」について。

     現代の僕らというのも、やっぱり食ったあとゴロゴロ寝ちゃうじゃないですか。

     人間の行動というのは、本能と社会的な教育の2つによって出来ているんですけど、やっぱり本能の方が強いんですよ。

     そして、僕たち人類は、火の発見から、たかだか30万年しか経ってないんですよね。

     それまでの200万年間、僕らは火のない食事をしていたんです。


     ということは、僕らのDNAや本能の中に完全に組み込まれている行動は、“火のない時代” のものなんですよ。

     だから、「何かを食べた後は、5時間くらいダラダラしなきゃいけない」という本能が組み込まれているんです。

     なので、僕らも食後にダラダラするのが当たり前なんですよね。


     「すぐに消化できるんだからシャキシャキ動くようにする」みたいな行動の変化というのは、たかだか30万年ではDNAの中に組み込まれないんですね。

     つまり、食べた後にダラダラするのは “人類に染み付いた生き方” だと思いますので、人類史的には「怠け者は正しい」と言えるんですよね(笑)。

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