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岡田斗司夫の毎日ブロマガ「【『サピエンス全史』を語るよ 2 】 誕生 当初の人類は “雑魚キャラ” だった」
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岡田斗司夫の毎日ブロマガ「【『サピエンス全史』を語るよ 2 】 誕生 当初の人類は “雑魚キャラ” だった」

2018-05-01 06:00
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    岡田斗司夫の毎日ブロマガ 2018/05/01
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    今回は、ニコ生ゼミ4月22日(#227)から、ハイライトをお届けいたします。

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     【『サピエンス全史』を語るよ 2 】 誕生 当初の人類は “雑魚キャラ” だった
     

     ここから先は「○万年前~」という言い方をします。

     退屈だろうけど、しばらく付き合ってください。


     猿から枝分かれして類人猿が生まれたのが、およそ600万年前。

     そして、250万年くらい前に、類人猿は人類へと進化しました。

     つまり、ホモ・なんとかという種族が、そこでバババっと同時に大量に現れたんですね。

     ここからいろんな人類が枝分かれしていったんですけども。

     その中での大きな事件としては「そのうちのかなりの数の人類が火を使えた」ということなんですね。


     実は、ホモ・サピエンスだけじゃないんですよ。

     ネアンデルタールもエレクトスも、だいたいみんな、火が使えたそうなんですよね。

     「火を使えたのはホモ・サピエンスだけ」とかよく言われているんですけど、これはもう、間違いだったということがわかってきているんですよ。


     では、250万年前になぜ類人猿は人類へと進化したのかというと、これは “突然変異” だと言われています。

     100万年単位でのこういった進化は、「突然変異によって生じた大きい変化」ということで説明できるんです。

    ・・・

     さて、250万年前に一斉に出現した色々な種類の人類は、どの種族も、すべて脳が大きかったし、道具も使えたんですね。

     みんな、物を持って何かを燃やしたりしていたし、あとはかなりの種類の人類が石器文明を持っていました。

     そして、「脳が大きい」ということは、イコール「お産が大変」ということなんですよ。

     頭を下にして生まれてきますから。
     なので、ほぼ全ての人類の子供は “未熟児” のまま生まれてくるんです。


     他の哺乳類というのは、生まれてきてすぐに立ったり歩いたり、ご飯を見つけたりできるんです。
     
     しかし、人類種族はみんな未熟児で生まれてくるもんだから、だいたい2年か3年くらい、自分で餌を採れるまで成長するのに時間が掛かるんです。

     つまり、その間、母親がずっと世話をしなきゃいけない。

     ということは、どういうことかというと、本能が中途半端で生まれてくるんです。


     蟻とか蜂とかだったら、生まれてきた瞬間に自分の仕事がわかってますよね。

     でも、人類種というのは、みんな未熟児で生まれてくるから、そこから先は、親や仲間が「こんなことはしちゃダメだよ」とか「これはやっていいよ」と、いろんなことを教える必要があります。

     そして、その結果、社会性がすごく強い種族になっちゃったんです。


     生後数年掛けて教育される。

     そして、社会行動が本能ではなく後付けの文化によってコントロールされる。
     
     これも、サピエンスだけではなく、他のホモ種属を含めた人類全ての特徴なんですね。

     「脳みそが大きい」
     「道具が使える」
     「複雑な社会機構を持っている」

     これら全ては、ホモ属全てが持っている特徴だと思ってください。
     サピエンスだけじゃあないんです。

    ・・・

     ここでのポイントとしては「人類が誕生したのは250万年前だ」ということ。

     そして、火を使って何かが出来るようになったのは、「たった」というのは変ですけど、30万年くらい前なんですよね。

     じゃあ、その間の200万年間、人類は何をしていたのかというと……何もしてなかったんですよ。

     これがね、僕、本を読んでて一番最初に大爆笑したところなんですけど(笑)。


     250万年前に生まれた全ての人類というのは、脳が大きいんですよ?

     道具が使えるんですよ?

     石器持ってるんですよ?

     でも、生まれてから200万年間は、みんなダラダラ生きてたんです。


     「狩猟民族として狩りで獲物を捕る」と言っても、主に、虫とか動物の死体とかばっかりで、他には木の実とかキノコを食べていた。

     そういう存在だったんですね。

     食物連鎖で言えば、「中の下~真ん中辺り」という、ものすごく地味な生物だったんです。

    ・・・

     なので、ここまでのまとめとしては、「誕生後200万年間の人類は “目立たない雑魚キャラ” だった」ということです。

     ホモ・サピエンスは、他の人類と一緒に250万年前に生まれました。その特徴は、「脳が大きい」、「道具が使える」、「複雑な社会構造を持っている」です。

     でも、250万年前に生まれたんだけど、地球規模で見た場合、本当に、森の中に住んでいるただの雑魚キャラだったんですよ。ここがポイントですね。


     僕らは、なんとなく「ホモ・サピエンスというのは、誕生してすぐに、脳が大きいから石器時代とかに入って、他の動物を殺したりして、あっという間に凶暴な種属として地球を制覇していった」みたいなイメージを持ってるじゃないですか。

     でも、そうじゃないですよ。
     
     200万年間は地味な種属だったんですね。

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