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今日はDMMオンラインサロン【岡田斗司夫ゼミ室通信】から、9月29日 特別講義をお届けします。
「ホワイトベースの指揮系統 『機動戦士ガンダム』より」
(中略)
結局ブライトは、自分が座っている指揮官の椅子から、崩れ落ちて倒れてしまいます。
https://bit.ly/2RpF2ug
(中略)
慌ててミライが駆け寄ろうとします。
それを見てセイラが、「戦闘中よ。」と言って止めます。
この、「止める」が大事なんですよ。
絶対に自分の持ち場を離れてはいけない。
今の状況だと、ミライはホワイトベースのNo.2です。
上官はブライトしかいない。
つまり、ブライトが倒れた瞬間から、ミライに「動いてもいいです」と許可を出してくれる人がいなくなっている状態です。
だから、絶対に動けません。
違反すると、これ軍法会議になっちゃいます。
これをやらないと、最悪の場合、反乱罪になっちゃうんですよ。
反乱罪は、軍法会議の中で1番重くて、銃殺か絞首刑による死刑になります。
このシーン、ミライさんが我を失って、セイラさんがそれを冷たく止めたみたいに思われがちですけども、セイラがやっているのはミライの命を救うことなんです。
「戦闘中に動くと軍法会議にかけられて、あんた死刑になるわよ。」という意味です。
この辺りは、『銀河の荒鷲シーフォート』っていうハヤカワのSFのシリーズに、メチャクチャ詳しく出てきます。
なぜダメなのかを知ることで、軍隊組織とか、海軍の考え方がわかって面白いですよ。
現場戦闘員の出来る判断というのは、わりと限られています。
何か1つ状況が変わるごとに、「じゃあ次はどうしましょうか?」と指示を仰いで、次の指示が出るまでその場を動かないようにします。
だから、今いる場所から前へ進むか、後ろへ行くのか、これが戦闘の根本的な考え方になるからです。
当然、許可なく後ろへ下がってはいけないし、前へ進めと言われたら何がなんでも前へ行かなきゃいけない。
現場の兵隊は、徹底的に命令を守ることを求められる。
そういう意味では、もう「1つの国の王」みたいな役割も果たすわけです。
徹底的にマニュアル化されています。
たとえばイギリスの戦艦のケイン号とか、それはもう、いろんな反乱事件があった末に、海軍特有のガチガチの法律というのができあがったわけです。
そういうことを、SF宇宙アクション『銀河の荒鷲シーフォート』の中に書いてあって、すごく面白いです。
読んで下さい。
機動戦士ガンダム第22話『マ・クベ包囲網を破れ!』より。
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