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岡田斗司夫の毎日ブロマガ 2018/10/18
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おはよう! 岡田斗司夫です。
今日はDMMオンラインサロン【岡田斗司夫ゼミ室通信】から、9月29日 特別講義をお届けします。
「ホワイトベースの指揮系統 『機動戦士ガンダム』より」
(中略)
結局ブライトは、自分が座っている指揮官の椅子から、崩れ落ちて倒れてしまいます。
https://bit.ly/2RpF2ug
(中略)
慌ててミライが駆け寄ろうとします。
それを見てセイラが、「戦闘中よ。」と言って止めます。
この、「止める」が大事なんですよ。
絶対に自分の持ち場を離れてはいけない。
今の状況だと、ミライはホワイトベースのNo.2です。
上官はブライトしかいない。
つまり、ブライトが倒れた瞬間から、ミライに「動いてもいいです」と許可を出してくれる人がいなくなっている状態です。
だから、絶対に動けません。
違反すると、これ軍法会議になっちゃいます。
これをやらないと、最悪の場合、反乱罪になっちゃうんですよ。
反乱罪は、軍法会議の中で1番重くて、銃殺か絞首刑による死刑になります。
このシーン、ミライさんが我を失って、セイラさんがそれを冷たく止めたみたいに思われがちですけども、セイラがやっているのはミライの命を救うことなんです。
「戦闘中に動くと軍法会議にかけられて、あんた死刑になるわよ。」という意味です。
この辺りは、『銀河の荒鷲シーフォート』っていうハヤカワのSFのシリーズに、メチャクチャ詳しく出てきます。
なぜダメなのかを知ることで、軍隊組織とか、海軍の考え方がわかって面白いですよ。
当然、許可なく後ろへ下がってはいけないし、前へ進めと言われたら何がなんでも前へ行かなきゃいけない。
現場の兵隊は、徹底的に命令を守ることを求められる。
そういう意味では、もう「1つの国の王」みたいな役割も果たすわけです。
たとえばイギリスの戦艦のケイン号とか、それはもう、いろんな反乱事件があった末に、海軍特有のガチガチの法律というのができあがったわけです。
そういうことを、SF宇宙アクション『銀河の荒鷲シーフォート』の中に書いてあって、すごく面白いです。
機動戦士ガンダム第22話『マ・クベ包囲網を破れ!』より。
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今日はDMMオンラインサロン【岡田斗司夫ゼミ室通信】から、9月29日 特別講義をお届けします。
DMM オンラインサロン『岡田斗司夫ゼミ室~オタク話から評価経済まで〜』の入会はこちら→https://goo.gl/PNPSC2
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「ホワイトベースの指揮系統 『機動戦士ガンダム』より」
機動戦士ガンダム第22話『マ・クベ包囲網を破れ!』解説
ブライトが、汗をダラダラとかいて、からだもフラフラしています。
(中略)
結局ブライトは、自分が座っている指揮官の椅子から、崩れ落ちて倒れてしまいます。
https://bit.ly/2RpF2ug
(中略)
慌ててミライが駆け寄ろうとします。
それを見てセイラが、「戦闘中よ。」と言って止めます。
この、「止める」が大事なんですよ。
というのも、戦闘中の配置って絶対なんです。
絶対に自分の持ち場を離れてはいけない。
なぜかというと、誰か一人が持ち場から離れて逃げると、もうそれだけで船って、機能障害を起こしちゃうからです。
そのため、配置から動くには、上官の承認が必要と決められています。
今の状況だと、ミライはホワイトベースのNo.2です。
上官はブライトしかいない。
つまり、ブライトが倒れた瞬間から、ミライに「動いてもいいです」と許可を出してくれる人がいなくなっている状態です。
だから、絶対に動けません。
違反すると、これ軍法会議になっちゃいます。
https://bit.ly/2y6N2IT
この場合、ミライはどうするべきか。
恐らく、世界中の海軍の平均的なフォーマットに従えば、まず、「艦長が倒れた。」と、宣言します。
続いて、「私が最先任士官ですので、ブライト艦長の臨時の代理を務めます。これに異議がある人は後で申し出て下さい。会議を開きます。」と宣言します。
最先任士官というのは、その場にいる士官や士官候補生の中で最も早く、役職についたと思われる人を指します。
それから、その宣言を記録させ、記録したことを確認します。
その上でないと、動いちゃダメなんです。
これをやらないと、最悪の場合、反乱罪になっちゃうんですよ。
反乱罪は、軍法会議の中で1番重くて、銃殺か絞首刑による死刑になります。
セイラはそれを知っていたので「ミライ、戦闘中よ。」と言って止めたわけです。
このシーン、ミライさんが我を失って、セイラさんがそれを冷たく止めたみたいに思われがちですけども、セイラがやっているのはミライの命を救うことなんです。
「戦闘中に動くと軍法会議にかけられて、あんた死刑になるわよ。」という意味です。
ミライは、サンマロだかジョブ・ジョンだかを慌てて呼んで、ブライトさんを助けて貰います。
この辺りは、『銀河の荒鷲シーフォート』っていうハヤカワのSFのシリーズに、メチャクチャ詳しく出てきます。
https://bit.ly/2DTtCwa
なぜダメなのかを知ることで、軍隊組織とか、海軍の考え方がわかって面白いですよ。
さっきから僕、海軍、海軍って言ってますけど、海軍と陸軍は全く別の指揮系統なんです。
陸軍は、あくまで上官にその指示を仰ぐ。
現場戦闘員の出来る判断というのは、わりと限られています。
何か1つ状況が変わるごとに、「じゃあ次はどうしましょうか?」と指示を仰いで、次の指示が出るまでその場を動かないようにします。
現場戦闘員の出来る判断というのは、わりと限られています。
何か1つ状況が変わるごとに、「じゃあ次はどうしましょうか?」と指示を仰いで、次の指示が出るまでその場を動かないようにします。
というのも、陸軍では前線が地面の上にあります。
だから、今いる場所から前へ進むか、後ろへ行くのか、これが戦闘の根本的な考え方になるからです。
だから、今いる場所から前へ進むか、後ろへ行くのか、これが戦闘の根本的な考え方になるからです。
当然、許可なく後ろへ下がってはいけないし、前へ進めと言われたら何がなんでも前へ行かなきゃいけない。
現場の兵隊は、徹底的に命令を守ることを求められる。
それに対して、海軍も徹底的に命令を守るというのは同じなんですけども、そのポイントポイントに艦長がいるんです。
陸軍みたいに、少佐の上は中佐、中佐の上は大佐という、連続的に流れていく指揮系統ではない。
本国からの連絡なしに、1つの部隊を運用するため、艦長という大きな権限を持つ存在がいるわけです。
艦長というのは、たとえば結婚式みたいな儀式も司ることが出来る。
そういう意味では、もう「1つの国の王」みたいな役割も果たすわけです。
だからこそ、この権力を持った艦長が倒れたり、もしくは周りから見て明らかに頭がおかしくなった場合どうすればいいのかは大問題。
徹底的にマニュアル化されています。
徹底的にマニュアル化されています。
マニュアル化される前に、「大体普通に考えて、じゃあこうすればいいんじゃない?」っていうのを色々やってみたわけですが、ほとんどダメだったんですよ。
たとえばイギリスの戦艦のケイン号とか、それはもう、いろんな反乱事件があった末に、海軍特有のガチガチの法律というのができあがったわけです。
それを宇宙空間での戦闘に当てはめるとどういうことになるのか。
そういうことを、SF宇宙アクション『銀河の荒鷲シーフォート』の中に書いてあって、すごく面白いです。
ガンダムを理解するためにも、これ読んだ方がいいんじゃないかなと思うので、お薦めします(笑)。
読んで下さい。
読んで下さい。
それでは『機動戦士ガンダム』の22話、「マ・クベ包囲網を破れ!」が始まって、たぶん2分位しか経ってないですけども、次回もっと進めますので楽しみにしていて下さい(笑)。
それではまた次回。
機動戦士ガンダム第22話『マ・クベ包囲網を破れ!』より。
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