「「晒し」を抑制する方法」
【質問】
“過去に「晒し刑」があったように、晒すことは懲罰になり得るほどの暴力性があると考えています。
ネット時代においては、晒すことへのコストが低くなり、個人を名指ししての暴言が拡散されたり、企業が万引き犯をHPで公開しようとするなどの「暴力行為 (僕の認識では)」が多いように見受けられます。しかし「晒し」を「暴力」だと社会的に認定する、あるいは法規制するのは、実際の運用面や報道との兼ね合 いで現実的な気がしません。その是非は置いておいて、このネットでの「晒し」を抑制しようとしたら、岡田さんならどのような方法を考えますか?”
【回答】
アメリカでは銃の規制が進みません。
もちろん関連団体のロビー活動のためでもあるんですが、一番の理由は彼らの建国の国是でもある「自分たちの社会は、自ら銃を手にとって自衛する」「銃による護身は、建国理念の一つ」という思い込みです。
銃無しでも、社会は平和に運営できます。しかし、アメリカの大衆層には、その結論は受け入れられない。
同様に、日本では「表現や言論の自由」を国是というか基本的人権と考える人が多いです。銃が武器であるように、ネット社会では「写真や発言を自由にネットにアップすること」はネット武装の一つです。
これに対しての「刀狩り」になりうるのが「匿名禁止」制度です。
しかし、米国民の多数が「銃による武装の解除」をOKしないのと同様に、日本国民の多数は「ネットの匿名性排除」を嫌うでしょう。
晒しを抑制する方法は、米国での「銃犯罪を減らす」のと同じ仕組みです。
基本的には不可能。なので「安全な地帯」を作るしかない。
この意味は、各自、考えてみてください。