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岡田斗司夫のニコ生では言えない話
岡田斗司夫の解決!ズバっと 2014/11/29
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おはよう! 岡田斗司夫です。
メルマガ読者の方から、多数質問をいただいています。
かたっぱしから答えてみましょう。
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非公開さん/35歳/会社員/必ず解決!ズバっと
「ハーレムアニメについて」
【質問】
“最近、ソード・アート・オンラインやノーゲーム・ノーライフなど、意図的に努力描写を省いたハーレムアニメが大流行していますが、岡田さんはどのようにお考えでしょうか。”
【回答】
”意図的に努力描写を省いた”っていうのは、別にハーレムアニメに限った事ではないんだよ。それは『テニスの王子様』から全部そうだよね。昔は、”主人公 が努力して強くなる”というビルドゥングスロマンの形を守ろうとしてたんだ。編集者も「そうでなければ読者に共感呼ばないよ」って言ってたんだけど、今は そうじゃない。
『ワンピース』みたいに最初から強いわけだよね。『ドラゴンボール』も悟空は修行するけど、それはより強い敵と戦うため。悟空は出てきたときからブルマも びっくりするぐらい強い。その漫画に出てくるキャラクターで1番強い状態になってるわけだ。格闘において、”あらかじめ主人公が強くて当たり前”って事 は、多分15年前ぐらい前からそうだった。
ハーレムアニメに関しては『ソードアートオンライン』とか、『ノーゲーム・ノーライフ』を俺は見てない。それに『魔法先生ネギま!』も見てない。ところで、ハーレムアニメとかハーレム漫画の原点て何になるの……? 赤松ものだよね(会場笑い)。
「かぼちゃワイン」(コメント)
「ラブひな」(コメント)
「ああっ女神さまっ」(コメント)
『The・かぼちゃワイン』はハーレムじゃないだろ。Lちゃんだけだろ。『ラブひな』とか『天地無用!』とかそういうやつだな。『ああっ女神さまっ』もそうなんだ。
元々、ハーレム漫画が努力を要したらダメな漫画なんじゃないのかな。だって、向こうから好かれるからハーレムものが成立するんだよね。で、一人ひとり口説いたり、認められるような努力したら、『うしおととら』になってしまうんではないのかな(会場笑い)。
俺は『うしおととら』の真ん中あたりを、”日本全国妖怪ナンパ紀行”と呼んでるんだけどさ。日本全国に行くと妖怪に困っている美少女がいて、それを助け るんだ。でも、”妖怪を倒すだけ”だったら、うしお君ってパワー出ないんだよね。”可愛い女の子を助ける”って事があるからパワーが出て、妖怪を倒す、そ したら女の子が「ステキ!」って言ってくる。最終回辺りでは、その女の子たちが半裸な格好でうしお君の成功を祈るとパワーが出る! という漫画として、俺 の中で脳内変換されているんだよ(会場笑い)。
こんな漫画の方が実は特殊なんだよね。つまり、”何か所以があって主人公を好きになった”という方が特殊。才能のある漫画家が、何年もかける連載で『少 年サンデー』という大舞台で、日本全国へ行って妖怪を倒すという長尺の設定がないと”ビルドゥングスロマン+ハーレムモテモテもの”は描けないんだよ。
そうじゃなくて、もっと簡単に描けるのがハーレムもの。まるで主人公が不幸に落ち込むように色んなタイプの女の子に好かれる。その好かれる女の子の状況 とか、動機とか場面がコンフリクト(衝突)を起こして困るわけだ。そこから解決法を見つけるっていうのは、『こち亀』とそんなに変わんないんだよね。ずっ と同じものが描けるんだよ。
要するにビルドゥングスロマンならば主人公が成長しなきゃいけない。だから大きい柱の物語がいるんだ。でもハーレムものは状況設定さえあれば、”新しい 女の子が出てくる度に「ここが好き」とか言ってくれて、他の女の子と衝突を起こして、それをなんとか回避する”で1話しのげるじゃん。それを繰り返せばい いだけだから、実は何十年でも続けれるんだよ。問題は読者の「もういい加減にしろ!」というツッコミの一言が過半数を超えると成立しないと(会場笑い)。 『ああっ女神さまっ』もいつまで、「ああっ」って言ってんだよっていう(笑)。尺が途切れてしまって、着地点を見つけたというようなものなんです。
”意図的に努力描写を省いたハーレムアニメが大流行しています”っていうことですが、元々、ハーレムアニメやハーレム漫画というのはそんなもんなんだ。
”僕らの中でそれを認めれるようになっちゃった”というのがメジャー化の方法だと思う。エンターテインメントとして認めるって事は、「現実にハーレムも のみたいな事がない」と僕らがはっきり分かるか、または「本当にハーレムものみたいな事をしてみたい」と思う人が増えたかだ。
逆に言えば、女の子をさらって部屋ん中に閉じ込めるという犯罪者が出る事でもある。また、それを諦めるのだったら、男性の草食化みたいに「現実の女の子をあてにするよりは、ハーレム漫画やハーレムアニメ見てる方がいいや」って、考えるようになった事が近いと思います。
【まとめ】
元々、ハーレムものは努力描写がありません。それが大流行してるのは、「ハーレムもののような事をしてみたい」という人が増えたからだと思います。
非公開さん/35歳/会社員/必ず解決!ズバっと
「ハーレムアニメについて」
【質問】
“最近、ソード・アート・オンラインやノーゲーム・ノーライフなど、意図的に努力描写を省いたハーレムアニメが大流行していますが、岡田さんはどのようにお考えでしょうか。”
【回答】
”意図的に努力描写を省いた”っていうのは、別にハーレムアニメに限った事ではないんだよ。それは『テニスの王子様』から全部そうだよね。昔は、”主人公 が努力して強くなる”というビルドゥングスロマンの形を守ろうとしてたんだ。編集者も「そうでなければ読者に共感呼ばないよ」って言ってたんだけど、今は そうじゃない。
『ワンピース』みたいに最初から強いわけだよね。『ドラゴンボール』も悟空は修行するけど、それはより強い敵と戦うため。悟空は出てきたときからブルマも びっくりするぐらい強い。その漫画に出てくるキャラクターで1番強い状態になってるわけだ。格闘において、”あらかじめ主人公が強くて当たり前”って事 は、多分15年前ぐらい前からそうだった。
ハーレムアニメに関しては『ソードアートオンライン』とか、『ノーゲーム・ノーライフ』を俺は見てない。それに『魔法先生ネギま!』も見てない。ところで、ハーレムアニメとかハーレム漫画の原点て何になるの……? 赤松ものだよね(会場笑い)。
「かぼちゃワイン」(コメント)
「ラブひな」(コメント)
「ああっ女神さまっ」(コメント)
『The・かぼちゃワイン』はハーレムじゃないだろ。Lちゃんだけだろ。『ラブひな』とか『天地無用!』とかそういうやつだな。『ああっ女神さまっ』もそうなんだ。
元々、ハーレム漫画が努力を要したらダメな漫画なんじゃないのかな。だって、向こうから好かれるからハーレムものが成立するんだよね。で、一人ひとり口説いたり、認められるような努力したら、『うしおととら』になってしまうんではないのかな(会場笑い)。
俺は『うしおととら』の真ん中あたりを、”日本全国妖怪ナンパ紀行”と呼んでるんだけどさ。日本全国に行くと妖怪に困っている美少女がいて、それを助け るんだ。でも、”妖怪を倒すだけ”だったら、うしお君ってパワー出ないんだよね。”可愛い女の子を助ける”って事があるからパワーが出て、妖怪を倒す、そ したら女の子が「ステキ!」って言ってくる。最終回辺りでは、その女の子たちが半裸な格好でうしお君の成功を祈るとパワーが出る! という漫画として、俺 の中で脳内変換されているんだよ(会場笑い)。
こんな漫画の方が実は特殊なんだよね。つまり、”何か所以があって主人公を好きになった”という方が特殊。才能のある漫画家が、何年もかける連載で『少 年サンデー』という大舞台で、日本全国へ行って妖怪を倒すという長尺の設定がないと”ビルドゥングスロマン+ハーレムモテモテもの”は描けないんだよ。
そうじゃなくて、もっと簡単に描けるのがハーレムもの。まるで主人公が不幸に落ち込むように色んなタイプの女の子に好かれる。その好かれる女の子の状況 とか、動機とか場面がコンフリクト(衝突)を起こして困るわけだ。そこから解決法を見つけるっていうのは、『こち亀』とそんなに変わんないんだよね。ずっ と同じものが描けるんだよ。
要するにビルドゥングスロマンならば主人公が成長しなきゃいけない。だから大きい柱の物語がいるんだ。でもハーレムものは状況設定さえあれば、”新しい 女の子が出てくる度に「ここが好き」とか言ってくれて、他の女の子と衝突を起こして、それをなんとか回避する”で1話しのげるじゃん。それを繰り返せばい いだけだから、実は何十年でも続けれるんだよ。問題は読者の「もういい加減にしろ!」というツッコミの一言が過半数を超えると成立しないと(会場笑い)。 『ああっ女神さまっ』もいつまで、「ああっ」って言ってんだよっていう(笑)。尺が途切れてしまって、着地点を見つけたというようなものなんです。
”意図的に努力描写を省いたハーレムアニメが大流行しています”っていうことですが、元々、ハーレムアニメやハーレム漫画というのはそんなもんなんだ。
”僕らの中でそれを認めれるようになっちゃった”というのがメジャー化の方法だと思う。エンターテインメントとして認めるって事は、「現実にハーレムも のみたいな事がない」と僕らがはっきり分かるか、または「本当にハーレムものみたいな事をしてみたい」と思う人が増えたかだ。
逆に言えば、女の子をさらって部屋ん中に閉じ込めるという犯罪者が出る事でもある。また、それを諦めるのだったら、男性の草食化みたいに「現実の女の子をあてにするよりは、ハーレム漫画やハーレムアニメ見てる方がいいや」って、考えるようになった事が近いと思います。
【まとめ】
元々、ハーレムものは努力描写がありません。それが大流行してるのは、「ハーレムもののような事をしてみたい」という人が増えたからだと思います。
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