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岡田斗司夫のニコ生では言えない話
 岡田斗司夫の解決!ズバっと 2014/12/28
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おはよう! 岡田斗司夫です。
メルマガ読者の方から、多数質問をいただいています。
かたっぱしから答えてみましょう。
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非公開さん/25歳/エロ同人作家志望/ブロマガ会員
「版権元が訴えないのは何故ですか?」
【質問】
“二次創作の同人誌を販売しているサークルに対して、アニメ会社等の版権元が訴えないのは何故ですか?”

【回答】
 何段階かで答えられるんだけどね。

「面倒だから」(コメント)

 それもあるんだ。結局、訴えるって事は、「二次創作によって、ウチの会社がコレぐらいの損が出た」って事をやらなきゃいけない。でも、訴えてもロクに金取れないし、訴えるのに手間掛かるし。もし訴えるとしたら、”二次創作とかの同人誌をやめさせたい場合”が動機になると思うんだけども。それよりは二次創作を適当に泳がせてる、つまり「見逃してる方が自分のところの人気が盛り上がる」って考える人の方が多いよね。

 だから、作者自身が強く「私の作品がいやらしい見られ方するのは絶対にイヤです!」って出版社に言ったら、出版社はしぶしぶ同人マーケットとかに行って、「あ、これダメです」って言う場合はあるんだ。でも、出版社自らがガーッと周って「こんなのダメダメ、訴えるぞ」って事はほとんどないよ。これが1つ目の答え。

 2つ目は、「二次創作の同人誌の現場から新しい作家が生まれてくるから」って現実があるよね。つまり、昔だったら商業誌に描いてる漫画家と同人漫画家は住む世界が違ったり、差別構造みたいなものがあった。昔スピリッツでやってた『編集王』って漫画は完全に”プロ対ダメなアマチュア”みたいにして描いてたんだけど、もう今はそんなことないよね。プロの作家でもコミケに行って同人誌を描くし、コミケ作家からプロ作家に上がっていくのは当たり前。
 だから、「自分達がこれから一緒に仕事するかも分からない作家がいる」と考えれば、取り締まったりするのではなく、共存共栄を考えていくって形になってるんだと思います。

【まとめ】
 理由は2つあります。1つ目は訴えてもお金はとれないし、手間がかかって面倒だからです。2つ目は二次創作の現場から新しい作家が生まれるからです。訴えるよりは共存共栄の形を考えていると思います。