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岡田斗司夫のニコ生では言えない話
 岡田斗司夫の解決!ズバっと 2015/01/12
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おはよう! 岡田斗司夫です。
メルマガ読者の方から、多数質問をいただいています。
かたっぱしから答えてみましょう。
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エロ漫画は無慈悲な夜の女王さん/38歳/会社員/ブロマガ会員
「再度漫画家にトライしてみるべきか」
【質問】
“以前漫画家を志していた者です。アシスタント生活を数年しながら、副業として同人活動もやっていました。同人の方が好調で、主にエロゲジャンルの同人で本1冊出せば概ね月40万円~程度の粗利が数か月から半年続く状態でした。
 特定エロゲームジャンルの専門即売会で表紙を描いたり、ゲーム会社から原画の依頼が来たりしましたが、彼女ができ趣味を隠し就職し結婚し、子供ができま した。今1歳になります。結婚後に趣味はライトにカミングアウトしたのですがトレースボックス他画材は処分しております。今では漫画家になりたかったの か、絵で収入を得たかったのかはっきりしないのですが、再度妻に漫画家になりたい旨を告げトライしてみるか悩んでいます。一応今の会社も一部上場企業で収 入安定はしているので反対されるのは目に見えています。どうしたらよいでしょうか。”


【回答】
<岡田>
 モナミンはどう思う。

<大野>
 別にもういいんじゃないですか。趣味でやればいいんじゃないでしょうか。

<岡田>
”再度妻に漫画家になりたい旨を告げトライしてみるか”って書いてるけど、この人は別に漫画家をやってないよね(笑)。アシスタント生活をしながら副業で同人活動やってた。だから同人活動はやったけども、プロの漫画家としてやってないわけじゃん。

<山田>
 そうですね。僕はやったんですけどね。

<岡田>
 いわゆるマイナーリーグでやったわけ。メジャーリーグとマイナーリーグみたいな上下差みたいなものはないだろうけども。この人が言ってるもう1回なりた い漫画家は、同人漫画家なのか、それとも一時期に志していた漫画家なのかで全然話が違うよね。”収入安定はしてるので、反対されるのは目に見えているけど どうしたらいいでしょうか?”かあ。

<山田>
 まあ、こういう大人が世の中にいると邪魔なんで。燃え尽きてほしいのでやってほしい。

<岡田>
 あ、やってほしい?

<山田>
 こういう人って、「俺は本当はやれば出来るはずだったんだ」とか、若い奴に「そんな甘い夢見るな」とか、「漫画なんかじゃ食えねえぞ」とか、そういう事を言い出すじゃないですか。だから、僕としては不完全燃焼を止めて灰になってほしいので、一旦頑張ってほしいですね。

<岡田>
 どの道で頑張ってほしい? もう1回、前みたいな同人活動するのか、それとも一時期志していたプロの漫画家であり、いわゆる商業漫画家を目指すのか。どっちがおすすめ?

<山田>
 商業漫画家をやりたいと思っている気持ちがあるなら、両方やればいいんじゃないですかね。投稿しながらコミケでも活躍すればいいんで。収入があったら、 それで奥さんに美味しいものでも食べさせればいいし。あと説得の方法とすれば、「俺は飲みにも行かないし、ゴルフもやらないから、漫画描くね」って言えば いい。

<岡田>
 格好いい。

<大野>
 格好いいですね。

<岡田>
 玲司すげー。

<山田>
 ありがとうございます。

<岡田>
 玲司すげぇ、松本よりすげぇよ。

<山田>
 ありがとうございます。多分エロに対して、彼は引け目とかちょっと後ろめたさがあるような気がするんですけど。ここは堂々と、「これは文化であるし、 セックスを扱った文学作品である」というように話をすりかえた江川さんみたいに源氏物語とか持ってきて、「これは文学です」って言う。「じゃあ2次創作 じゃないか?」って言われたら、「そういうアートです」みたいにして返す。「そしてビジネスです」って言えば、奥さんは納得しますよ。美味しいものを食べ れば。

<岡田>
 美味しいものを食べれば(笑)。それで現金収入さえちゃんとあればいい。

<山田>
 釣りとかゴルフを休日行くより、近くで漫画描いてる方がかわいいもんだなって、思ってくれるんじゃないかなと思いますね。あと、子供が生まれてますよね。

<岡田>
 1歳。

<山田>
 子供に対して、夢をあきらめたお父さんよりは夢をあきらめないで頑張ってるお父さんの方が子供はいいんですよ。格好いいですよ。山本直樹さんの娘さんの話があるじゃないですか?

 <岡田>
 なにそれ?

<山田>
 山本直樹さんって、すごいエロ描いている訳じゃないですか。で、山本さんには娘さんがいるんですよ。「その漫画を娘さんにいつ見せるか?」みたいな事を言ってたんですよ。
 ある時、娘さんが山本直樹じゃなくて森山塔時代の漫画を見ちゃうんですよ。そしたら、それが自分のお父さんと知らずに、「なに、これ面白い!」と思って 大好きになっちゃった。で、「山本直樹なの、これ?」「え、お父さんじゃん!」って気づく。普段は優しいお父さんなのに、とんでもなくエロとバイオレンス なハードな人だった。それが分かって、お父さんを大好きになって、今は編集者として活躍してるんです。

<岡田>
 ええ話!

<山田>
 めちゃくちゃイイ話ですね。だから、そこぐらい行こうよ!

<岡田>
 そこぐらい行こうよ! 玲司も言ってるよ、行こうよ!

<山田>
 頑張って! 漫画楽しいよ?(笑)

【まとめ】
 気持ちがあるなら、燃え尽きるまで頑張ってください。奥さんには「飲みにもゴルフにも行かないから、漫画描く」と言って、納得してもらいましょう。