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岡田斗司夫のニコ生では言えない話
岡田斗司夫の解決!ズバっと 2015/03/01
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おはよう! 岡田斗司夫です。
メルマガ読者の方から、多数質問をいただいています。
かたっぱしから答えてみましょう。
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さえこさん/39歳/製造業の職人見習/ブロマガ会員
「雛人形は滅びる文化ですか?」【後編】
【質問】
【質問】
“雛人形、市松人形を作っています。
社会科見学に来る人は職人技術には興味を持ってくれますが、雛人形や市松人形を見ると「置く場所がない、出すのが面倒」や「怖い、髪の毛が伸びる」と言います。
時代に合わせて、小さいサイズの雛人形やスーパードルフィのような市松人形を作ったりしていますが、雛人形や市松人形は、いつか滅びるべき文化なのでしょうか?"
【回答】
日本古来の伝統行事は案外少ない。例えば、結婚式だって、明治以降にいきなり作られたんだ。コメントで「年賀状」ってあったけど、これもそう。僕らが、昔からの習慣だと思っているものにしても、それは近代になってからできたものなんだ。
■新しい文化の形が必要
今、雛人形をやるなら、「新たな物語」「新たな模倣」「新たな合理性」を作るしかない。はっきり言って、「世界市場を狙うしかない」と思うよ。
オリンピックをチャンスにして、歴史を深く掘り返して調べるでもいいし、新らしく作るでもいい。日本の物語と模倣と合理性の3点セットを新しく作り直さないと、正直キツイと思うよ。
facebookとクラウドシティで同じ質問をしたんだ。そしたら、巨神兵、もしくは仏像みたいなグロテスクなものとして作りなおすのもアリだ、という意見があったんだ。全身稼働のフィギュアとして、雛人形とか出したり、球体関節の市松人形を出すのもアリかもしれない。でも、それは一時期のイロモノにしかならない。
■アジア全体の雛人形として作りなおす
「なぜ、それを飾るのか」という物語性が、もっとポジティブでないと正直キツイと思うし、それを見て「模倣したくなる何か」がないとしんどいと思う。それに合理性として、「年に1回飾ることによって、どんないいことがあるのか?」がないとダメだと思う。
雛人形にしても、元になった中国の習慣があるはず。だから、「中国の富裕層向け」に考えたほうがいい。日本版じゃなくて、日本中国を含む「アジア全体の雛人形」と考えたほうが、ちょっと可能性があるのかもしれません。
【まとめ】
雛人形を日本規模で考えていても、正直厳しいです。日本の雛人形ではなく、オリンピックをチャンスにして、"アジアの雛人形"として作りなおせば、少しは可能性があるかもしれません。
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