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岡田斗司夫のニコ生では言えない話
岡田斗司夫の解決!ズバっと 2015/03/22
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おはよう! 岡田斗司夫です。
昨日のメルマガで朝日新聞『悩みのるつぼ』の相談文をお届けしました。
今日は、いよいよ回答文もお届けします。
21歳の男性です。
僕は「ぬるま湯」に浸かった人生を送ってきました。
高慢ですが、自分には他の人よりも多くの選択肢を持つことが出来ていると感じています。
しかし、だからこそ1つに絞れず何にも身を投じることが出来ません。
昨日のメルマガで朝日新聞『悩みのるつぼ』の相談文をお届けしました。
今日は、いよいよ回答文もお届けします。
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相談文 「恵まれすぎていて決められない」
21歳の男性です。
僕は「ぬるま湯」に浸かった人生を送ってきました。
高学歴で裕福な両親のもとに生まれたおかげで、生活に困ったことがないです。部活や学業も卒なくこなせて、大きな挫折ということもした経験がありません。
自分でも非常に恵まれていると実感しています。
現在、就職活動をしています。自分の将来を考えるために過去を振り返ってみると、恵まれすぎている僕は漫然と人生を過ごしてしまったように思います。
多くの時間を自分のために使い、自分のしたいことだけをしてきたように感じています。その分、将来は社会貢献を仕事にして、自分の恵まれた状況を還元したいと思っています。
しかし、実際にボランティア活動などに従事したことありません。
「本当に自分がこうした活動へ人生を賭けて臨む覚悟があるのか?」と聞かれれば、「やったことがないので分かりません」と答えるしかありません。
「本当に自分がこうした活動へ人生を賭けて臨む覚悟があるのか?」と聞かれれば、「やったことがないので分かりません」と答えるしかありません。
高慢ですが、自分には他の人よりも多くの選択肢を持つことが出来ていると感じています。
しかし、だからこそ1つに絞れず何にも身を投じることが出来ません。
恵まれた環境にいながらも、何も決めることの出来ない自分へ一喝いただけないでしょうか。
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あなたの部活や学業も、文句のつけようはない。だけど、企業の側からスカウトに来るほどじゃない。つまり就活するうえで、何のウリも取り得もない。
就職戦線では取り得のないあなたでも、ボランティアという異次元では「なにひとつ不自由ないのに、あえてボランティア」という、ひとつ上の立場に立てる。ここなら「恵まれすぎてるのに、あえてボランティア」と評価してもらえそう・・・。
「恵まれた環境」「ぬるま湯」に対して一喝を、というリクエストに応じて考えてみました。あなたのいる場所は恵まれてもいないし、ぬるま湯でもありません。冷え切った水です。
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回答文
う~ん、困ったなぁ。相談文だけ読むと、「恵まれすぎている学生の贅沢な悩み」にいっけん見えるんですけどね。でも闇はもっと深い。
恵まれすぎて申し訳ない。だからボランティア方向に進もう。それだけの相談なら「はい、頑張ってください」で終わりです。でも問題は「そう思い始めたのが、いわゆる就活時期から」という事実です。
就活準備してみたら、わかったでしょう? あなたの「恵まれかた」は全然、足りません。
本当に恵まれている学生は、大学に入る前、子供の頃から就職先が決まっている。本当に恵まれた人には、人生の選択肢なんか無いんです。
選択肢が多すぎて決められない、というのは中途半端にしか恵まれていない証拠なんですよ。
あなたの部活や学業も、文句のつけようはない。だけど、企業の側からスカウトに来るほどじゃない。つまり就活するうえで、何のウリも取り得もない。
学生同士では勝ち組であったはずのあなたは、就活してみると、他の学生に比べてなにひとつ秀でた部分がない。
現状のまま就活したら、あなたは人生初の敗北をするかも。立ち直れないかもしれない・・・。
だからボランティアじゃないんですか? ボランティア、ほんとは興味ないでしょう? だからいままで、なにも活動してこなかったんだと思います。
就職戦線では取り得のないあなたでも、ボランティアという異次元では「なにひとつ不自由ないのに、あえてボランティア」という、ひとつ上の立場に立てる。ここなら「恵まれすぎてるのに、あえてボランティア」と評価してもらえそう・・・。
言い過ぎてたらごめんなさい。でも私には、「こうなったらボランティアしかない」という悲鳴に聞こえちゃうんですよね。
「恵まれた環境」「ぬるま湯」に対して一喝を、というリクエストに応じて考えてみました。あなたのいる場所は恵まれてもいないし、ぬるま湯でもありません。冷え切った水です。
あなたはかつて「恵まれた学生」だったかも知れません。でも現状は、周囲の友達と同じく、なにひとつ取り得もウリもない就活生です。
恵まれすぎてる、と余計なコンプレックスなど感じなくて大丈夫。同じスタートラインで堂々と勝負してください。
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