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岡田斗司夫の解決!ズバっと 「ジャニーズ番組のトリック」
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岡田斗司夫の解決!ズバっと 「ジャニーズ番組のトリック」

2015-06-22 06:00
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    岡田斗司夫のニコ生では言えない話
     岡田斗司夫の解決!ズバっと 2015/06/22
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    おはようございます。

    今日は『解決!ズバッと』はお休み。
    情報サイト『探偵ファイル』に掲載したコラムをお届けします。


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    「ジャニーズ番組のトリック」

    (元記事はコチラから)


     今日から文体を変えて「ですます」やめることにしたよ。

     テレビのある定食屋でジャニーズ系のアイドル番組を見ていたら、画面上に視聴者からのコメントが出ていた。
     「歯科医助手 こんなデートしてみたい」「OL うっとりする」「学生 いいなぁ。彼氏欲しい」
     このコメントがオンエア内容に合わせてリアルタイムで表示されている。

     近くの席の客が「ほんとにこんなコメント来てるのかな」「怪しい」って言ってた。
     う~ん、お姉さん、こういうのでいちいちヤラセとか言うのもバカらしいけど、これ番組を見てる歯科医助手やOLが送信してるんじゃないからね(笑)

     テレビの生放送にはディレイ(遅れ)がある。
     時は2004年のスーパーボウル、休憩時間中のショーでジャネット・ジャクソンの乳首が見えちゃった。
     子供も見ている、いわば紅白歌合戦的な国民番組なので放送局には抗議の電話が殺到。
     本当にスゴイ騒ぎになり、日本でも報道された。

     これを教訓にして、以後アメリカでは生放送にディレイが採用されることになった。
     カメラから入ってきた映像を、わざと7~10秒遅れで放送する。
     これがディレイだ。
     最初のうちは失言や放送事故回避のための策だった。

     ジャネット・ジャクソン事件後のアカデミー賞授賞式で、このディレイシステムは本格デビューする。
     以前からアカデミー賞のスピーチでは政治的な発言や差別発言が多くて関係者が困り切っていたからだ。
     日本でもこの頃から、生放送ではスタッフに耳打ちされるようになった。

     「今回、5秒ぐらいのディレイあります。
     なので放送中に“秒針付きの腕時計”を見せないようにしてください。
     視聴者から抗議きますから」

     とは言っても、生放送の現場で数秒単位でピー音いれたり放送カットするのは事実上、不可能だ。
     あくまで「本当にマズい場合の非常策」だったわけ。

     やがてディレイは全番組に採用されるようになった。
     地上波デジタルの普及が原因だ。
     デジタル放送では、圧縮解凍のために4~5秒の遅れがどうしても生じる。
     なので「本当の生放送」はいまや、技術的に不可能になっちゃったのだ。

     さて、冒頭の定食屋のお姉さん。
     そのジャニーズ番組の視聴者コメントは、もちろんヤラセというか演出ですよ。
     番組を見た視聴者が、その場でコメントして放送に流そうとしても、最低でも10秒ぐらいの時差が生じちゃう。
     なのでオンエア中の番組にシンクロしたコメントが出てる時点で「あ、これは放送作家さんが入れたコメントだな」と思わなきゃ。

     生放送の情報バラエティで、テロップ欄に視聴者コメントが流れるとき、いつもいつも微妙に話題から遅れるでしょ?
     あの「遅れ」がリアル。本当に視聴者コメントを入れてる場合は、絶対に内容と時差がある。

     このあたりを見分けるポイントにしてください。


    以上、情報サイト『探偵ファイル』よりお届けしました。
    バックナンバーはこちら
     
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