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岡田斗司夫のニコ生では言えない話
 岡田斗司夫の解決!ズバっと 2015/07/09
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おはよう! 岡田斗司夫です。
メルマガ読者の方から、多数質問をいただいています。
かたっぱしから答えてみましょう。

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「文章を“書ける人”と“書けない人”の違い」

GAIAさん/40歳/自営業

 前回のヤマタクさんのニコ生をみて、まずはブログをやってみようかと思いましたが、早速何を書いたらいいのかでつまづいてしまいました。
 
 そもそも、文章ってどのように発想して形にすればいいんでしょうか?
 毎日メルマガを書かれている岡田さんならではの方法ってありますか?

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 文章を全然書けない人を書けるようにしたことある。

 昔、ゼネプロで一緒に働いていた仲間に“武田康廣”さんという人がいた。
 武田さんは文章が全く書けなかったんだよ。
 その時期は2ヶ月に1回ぐらいのペースで同人誌を発行してたから、武田さんにも何か書いてもらわなきゃいけなかったんだけど。


■モノマネはラクチン

 ところで、みんなは“ボブ・グリーン”って知ってます?
 1980年代に活躍したアメリカのエッセイストなんだ。今も本屋さんで売ってると思う。

 当時、ボブ・グリーンのエッセイ集を武田さんに渡して、「写経してみて」と言った。
 彼の文章はすごく特徴的で、BRUTUSの冒頭みたいにカッコイイ。
 そして、カッコイイ文章はスタイルが決まってるから、マネしやすい。
 森進一のように、癖が強い人はモノマネしやすいじゃん。

 同じように、面白い文章を書こうとすることは、本格的な歌手になることのように難しい。
 でも、モノマネはラクなんだ。
 そして、モノマネで一番いいのは、“スタイルがはっきりしてるもの”。

 マンガ家がマンガを上手くなるコツは、「他人のマンガをひたすら模写をすること」。
 だから、文章を書けるようになりたい人がやるべきは、「スタイルがはっきりしてる文章を写経すること」。
 だいたい1000~2000文字ぐらいで、起承転結があって、オチがあって、人の心がちょっと動くような文章を写経しよう。

「天声人語を写せ」(コメント)

 天声人語も使えなくはないんだけど……不幸にして人の心を動かさない。


■ボブ・グリーンの文章は写経にオススメ!

 ボブ・グリーンを読んでみて!
 すっごく上手いから!
 長くても短くてもそれなりのつかみがあって、落としがある。
 おまけにカッコイイ。

 武田さんにボブ・グリーンを2日ぐらい写経させたら、ボブ・グリーンみたいなエッセイをナンボでも書くようになった。

 「夕焼けを見る時に君は悲しくなったことがあるか?」みたいなところから語りだして、Tシャツの在庫や、『怪傑のーてんき』のコスプレした話を書くんだよ(笑)

 書けないと思った人は、スタイルがはっきりしてる文章を写経すればいいよ。
 書くのは恥ずかしいと思うかもしれないけど、案外やってる人はいないので、やってみて下さい。


【まとめ】
 文章が書けない人は、上手な文章を写経しましょう。
 ボブ・グリーンの文章は上手でカッコイイので読んでみてください。